25名以上でなければ成立しないツアーが、無事人数が集まって決行することが正式に決まった。国内ツアーというのは、あまり好みではないのだが、海外に行くほどの予算と時間とが取れそうもないので、とりあえず国内で我慢することにした。
最初、国内なら手短な場所にしようかと思っていた。函館にしようか、洞爺にしようか、定山渓にしようか、阿寒にしようか…長崎にしようか、東京にしようか…迷いながら、なかなか決めきれずにいた。本当は、インターネットで湯の川に予約を取りかけたのだが、外出間際で時間がなくなって、結局入力が面倒になり、止めてしまった。
そんな矢先に旅行会社からパンフレットが送られてきた。どうせ休みを取って出かけるなら、国内でも海外のような珍しさを感じさせる場所が良い。パンフレットで見つけたのが、このツアーだった。
何しろ、泊まるホテルが興味深い。一泊目は大阪ベイタワー、電気かみそりのような形のホテルだ。30階以上の高層階に泊まる、というのも良い。二日目は全室オーシャンビューの露天風呂付きロイヤルホテル、そして三日目が海に面した露天風呂が自慢という勝浦のホテルだ。
パンフレットには「海の見える露天風呂で至福のひとときを―」と、書いてある。素晴らしいうたい文句だ。それほど温泉好きではない私が、何となく行って見たくなったのだから、温泉好きにはたまらないだろう。
高野山や伊勢神宮に行くのも良い。どちらも霊格が高くなりそうな場所じゃないか。高野山を開いたのは弘法大師だが、私の弟は、幼い頃、誰だったか忘れたが、耳の形が弘法大師に似ているといわれたのを記憶している。ところが、その弟、頭は弘法大師に似て(?)良いのだが、運気はいたって振るわない。いつも「成功したら何千万という配当金を毎年上げるからね。待ってるんだよ」などと、寝た子を起こすようなトボケたことを云い続けているが、一向に成功する気配がない。
同じ言葉を十数年も聞き続けていると、その気配もないのにそう云う気分になってくるからおかしなものだ。いや、弟のことなど云えたものではない。私にしたって、どうもこのところ、運気があまり良くないではないか。ここは一つ、高野山の仏や伊勢神宮の神で、霊格と運気とをう〜んと高めて来なくっちゃぁ。