「昇段試験に通りました・・・」
子供からの元気のいい声がこだまする。
二十歳で3段だから早いし順調だな。(終わりよければすべて良し。)
人生の思い出作りは、自分自身が主人公だが我が儘では困る。個性が輝けばいいが、偏屈で嫌われ者では本人も辛いが親もつらい。
よくぞここまで、頑張ったとあらためて運の世界を顧みる。小学生ではちょこっと柔道部ですぐ止めて、中学で剣道部。一人っ子で優柔不断、部で後輩の方が全国何位のベテランで、自信失くすしいじめが入る。高校では部員が足らず、自らがキャプテン。しかし、奇跡は起こる。44年ぶり市高で優勝、団体、個人でダブルの快挙。
(みんな努力する。生きてることが善も悪も無く努力している。
そして、みんなが言い訳をする「あの時はあれで良かったんだ。」と。
戦うのも運、逃げるのも運。
マトリックスで生かされて、家畜にも似た命を有難がるのも人生。
機密に類する担当職員がストレスを爆発したらどうなるか?一般の病的ストレスで簡単に個人を殺傷する事件とでは話にならない。
黙りつづける人生があり、騙しつづける人生がある。どちらもが神仏の思し召し。
チャップリンは「一人殺せば犯罪者で百人殺せば英雄である。」と言っていたが、今は「目立つ一人死んだら大騒ぎ、3万人死んでも蚊の羽音もせず」。)
喋るだけしゃべったら、酔いつぶれていた。それでも同期の桜は私に軽く会釈して、始発で東京に帰っていく。私にはもう、彼のように体力を維持できない。彼にも娘がいる。
「お前は男の子で羨ましいよ。」
最後には決まって言うセリフ。
「俺は爺になったら娘だったら甘えたいよ。」