古くからの友人の男性は薬剤師であり、昔から「世の中は全て化学で証明できる!綾には悪いがオレは霊魂なんか全然信じないぞ!むしろ大槻教授バンザイだ!」という感じで、霊的世界完全否定派の男性です。
化学は世の中に功績を残してきたが、スピリチュアルなんたらは世の中に功績を残さないだろ?というわけで、彼を含めた仲間数人で飲む時は私も彼も自分の仕事については全然触れずに、演劇だとか株だとか、音楽だとかとりとめのない話で盛り上がるのがお決まりなのでした。
その彼が約1ヶ月前入院しました。車で信号待ちをしていたら、脇見運転の後続の車に追突されて大けがを負ってしまい、脳の損傷はまぬがれたのですが、脳を入れる器の頭蓋骨にひびが少し入ってしまって1ヶ月も入院する大けがになってしまい、やっと先日退院して「みんなで飲もうぜ〜!」という話に。
いつものごとくたわいのない会話で場が盛り上がってきた所で、突然彼がこう切り出しました。
「最近さあ、幻覚を見るんだよ…。」
おいおい、変なクスリとかやってないよね?とからかわれると、言いにくそうにこう続けました。
「いやあ、入院してたらさあ、病室で映画のシックスセンスみたいに自分のベッドの下から顔面の半分が血だらけの女の子がにょーん!と出てきてオレのベッドに入ってきたのさ〜。それ以外には夜中突然線香のにおいがして、起きたら目の前を線香のにおいの煙がどこからかフワーっと通り過ぎて行ったり…あと、やせこけたじいちゃんがオレの足元にぬーっと立ってたんだけど目をこすったら消えててさああ〜。これってすごい幻覚だよね、脳とか医学的に異常なしらしいんだけどさ。」
…。「それって…幻覚?」そこにいた友人全員がどん引きです。幻覚か、そうだね、幻覚かなあ〜と霊的な話を嫌う彼に顔を引きつらせながら適当な相づちをうっていました。
退院してからも彼は線路に横たわる上半身だけの人だとか、夜中の金縛りだとかもろもろの異変がおさまらないと言うわけです。
「オレは今でも霊なんか信じないよ!でも信じないのと怖いのは別物なんだよお。誰か化学でこれを証明してくれよ〜。」と涙目の彼。
その場にいた彼以外の全員の職業は音楽家・俳優・イラストレーターに占い師。右脳派で感性の世界で生きている人間ばかりです。むしろ化学に一番近い世界で生きているのは薬剤師のアナタでしょ、とツッコミを受けてガッカリする彼なのでした。
事故の衝撃などで頭部を思いっきりぶつけると、ごくごくたまに普通はほとんど閉じているであろうオデコのチャクラ(第三の目などとも言い、ここが大きく開いている人は霊感が発達していて霊的な世界を見やすい体質と言われています)がはずみで開いてしまう事があります。彼もそんな感じになっていました。閉じたチャクラを開くのはできますけれど(レイキの伝授なんかはそうですよね)、その逆は難しいかもしれません。開いたチャクラを閉じるのは容易ではありませんから彼も今後開きっぱなしの可能性も…。
まあ、霊が見えるからすぐそれが害になるという事はないでしょうが、そういう時に一番気をつけなければならないのは「不注意」です。
霊感を使える人は私も含め普段余計なものが見えるせいで現実の事が目に入りにくい事が多々あります。子供の頃からたびたび車にぶつかったりと事故が何かと多い人を見させて頂くと、やっぱり霊感が強く、色々な事を感じ取る能力は高いのですが、反面、現実面がおろそかになって不注意になりがちです。ぼーっとしているのですね。
特に事故などで急に第三の目が開いてしまった「後天的な霊能力者」は、そういう感覚に慣れていませんから、つい「あちらの世界」に気をとられて、現実に目の前にせまってくる車に気付かずひょっと飛び出したり危なっかしいものです。
私はその日たまたま午前中にいつも通っている神社に行ってきた所で、主人にあげようと思っていた交通安全のお守りを持っていました。
「信じる信じないは別として、自分でぼーっとしてて事故に遭わないよう気をつける事を誓います!って意味で交通安全のお守りでも持っておけば?」とそのお守りを渡しました。それ以降相変わらず霊は信じないぜと言いながらお守りはしっかり毎日持ち歩いているそうです。持っていると何となく不注意に自分でも気をつけるようになるのだと言っていました。でも「幻覚」はおさまらないよ〜との事でした。
後日、改めて主人の分の交通安全のお守りを買って自家用車と会社の車につけておきました。主人も自分が悪いわけではないのにしょっちゅう事故に遭いやすい人です。それも不可抗力の事故で、信号待ちとか駐車場で車を駐めたときに脇見運転や居眠り運転の自動車によくぶつけられてしまうのです。
お守りを車に置いて一年ごとに新しいお守りに変えるだけでもほとんど事故に遭わなくなりますが、ひどい時は1ヶ月に2回もぶつけられる事も。事故に遭いやすい体質の人っているんだなあという見本がうちの主人です。
主人の場合は実家の父方の先祖の供養をしに行くと連続の事故がピタリとおさまってしまいます。先祖からの「忘れるなよ〜自分たちの生活で手一杯になって先祖や周りの人間に感謝を忘れているだろう?」というお叱りを受けた時に事故に遭うのが主人の特徴です。供養をして気持ちを引き締める事で異変はおさまります。
友人の「彼」は霊的世界完全否定派なのではありますが、ここ最近の自分の異変で「ま…まあ、世の中化学で証明できない事はあるかも…前も綾に肩さわられて肩こり軽くなったしなあ…」と5年以上も前の肩こりの話を持ち出してきました。当時は「嘘だ!全然ラクにならね〜よっ!」って言ってたんですけど、本当は肩が軽かったんだよと最近になって言ってくれました。彼は…ツンデレ?…
まあ、霊は信じなくてもいいけれど、事故だけは気をつけてねと思う私なのでした。
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