私には古くからの友人で、舞台俳優が何人かいます。みんな小さな劇団の俳優で、チケットノルマといって決まった数以上のチケットをさばかないといけないという約束事を劇団との間に結んでいます。もしノルマを達成できなければノルマに達しなかった分の代金は自腹という過酷な世界です。
そのため、各自の劇団の舞台公演が近づくと、知り合いである私の所にも舞台案内が何人かの俳優から届くわけですが、「忙しいから無理だな」と簡単にスケジュール調整をあきらめる場合と、「ちょっとスケジュールがきついけれど、この人のためだったら何とか調整しようかな」と思う場合とに分かれます。
頑張ってでもスケジュールを合わせて観に行ってあげたいなと思う友人俳優は、マメな気遣いのできる人です。
例えば、大抵ノルマのチケットをさばければいいわけなので、チケットさえ買ってくれればもういいやという感じで公演後、一切何の連絡もよこさない人が大半です。売るときは熱心だけど買ったらはいおしまい、という俳優も沢山います。そうなるとだんだん忙しい時間を割いてまで行きたいとは思えなくなってきます。
ところが、昔からどんなに忙しくてもどんなに生活が大変でも、公演を見に行くと必ず欠かさずにお礼の手紙をわざわざ後日送ってくれる友人俳優がいます。
俳優さんは小さな劇団ですと本当に生活が成り立つ事すら大変で、バイトをかけもちし苦労しているわけですが、そんな中、チケットはもうさばいたのに、切手代をかけてまでマメにお礼の手紙を毎度毎度くれるわけです。こういう友人はどんなにこちらの状況が過酷でスケジュール管理が困難であっても、多少無理してでも観に行ってあげたいなと思うんですね。
たったこれだけの事なんですが、マメな心遣いのできる人は私自身はとても好意的に思います。
だから私自身も他人に対してできるだけマメでいたいなあと思ったりしています。メールが来たら必ず返すとか、小さな事しかないのですが、いつでもマメな人間でありたいなというのが小さな目標です。
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