実家のすぐ近くに居を構える、母方の祖母は85歳。
祖父が亡くなって以来、20年近く一人暮らしをしていたが、とうとう近くのケアハウスに入居したそうだ。
しかも祖母自らの意志で。
今まであんなに
「家を離れたくない、ケアハウスなんて行きたくない!」
と言っていたので、母からその話を聞いてびっくりした。
何でも、一度お試しで1週間入居して、すっかり気に入って、住むことに決めたらしいのだ。
(*知らない方のために・・・
ケアハウスというのは、老人ホームとはちょっと違う。一応、まずまずの広さの個室で、キッチンもあって、個人のプライベートは守られる。部屋の掃除なども基本的に自分でする。また、家族がそこに泊まりに行ったりもできる。外泊もできる。買い物に行くのもOK。
でも、みんなが集まる憩いの部屋があったり、食事も希望すればついてきたり、介護の職員の方の目が行き届いている・・・という感じ。
施設によっても違うかもしれませんが、祖母が入居したのはこんなところ。)
今まで、近くに住んでいるとは言っても、うちの両親は多忙だし、なかなか構ってあげることが出来ずにいた。
それでも、週に3回程度は車に乗せて買い物や病院に連れて行ったり、一緒にご飯を食べたりはしていたみたいなのだが・・・、
祖母としてはそれぐらいでは不満で、やはり高齢の一人暮らしの寂しさから、四十六時中側にいてほしかったみたいだ。
私も一人暮らしで、ふだんはそうでもないのだが、たまに無性に寂しさを感じることがある。
ましてや祖母ぐらいの年齢になると、健康面などあらゆる面において不安を抱えるようになるし、余計に寂しさを感じてしまうのだろうな・・・と。
祖母がよく言ってたのが、
「毎日、何をして過ごそうか、手持ち無沙汰だ・・・。」ということ。
もう少し若い頃は、目もよかったので、和裁をしてちょっとした収入を得ていた。
でも今は老眼が進み、それが出来ない。
長い間、日舞や詩吟のお稽古もしていたが、物覚えが悪くなってきてやめてしまった。
仲のいい友達も、一人、二人と亡くなって・・・。
一人、祖父が残してくれた家の中でぽつんと、何を考えていたのだろう。。。
普段はとても陽気で社交的な祖母。
友達も多いし、もし一人で何かに参加しても必ず新しい友達をつくってくる。
でも、ほんとはとても寂しがりやで、躁と鬱の差が激しい人だ。
そして、最近出てきている、痴呆の初期症状・・・。
私からしたら、大好きなおばあちゃんで、とても気が合う。もし、同じ時代に生まれていたら、大親友になっていたに違いない・・・というぐらい、気が合う。
(周りの人間から言わせると、私と
祖母は、顔も性格もよく似ているそうだ)
私と別れるときはいつも、年寄りとは思えない凄い握力(←失礼・・・(^_^.))で、ぎゅーっと手を握ってくれて、
「かわいいかわいい、おばあちゃんの宝物・・・」
と、言ってくれる。
その言葉を聞く度に、自分の存在を全部肯定してくれているようで、とてもうれしい。
大げさかもしれないけど、生きていてよかったなと思う。
で、話は戻るが、そんな祖母が、とうとうケアハウスに入居したと。
なんだか、いつでも会いに行けるとは言っても、ちょっぴり寂しい。
祖母もとうとう施設にお世話になる時が来たのか・・・という寂しさや、もっと近くにいて構ってあげたらよかったのかなという気持ち・・・。
祖母自身が、家で一人で暮らしていたときより、楽しく充実感を感じているみたいだからいいのだけど・・・。
今は楽しくても、やっぱり家がいいと思ったりするのかな・・・
そんな中、妹が、7月の祖母の誕生日に、孫9人全員で記念になる贈り物をしようと提案してきた。
(私たち9人の孫は、北海道・関東・関西・四国・九州、果てはアメリカまで点々と散らばっている)
妹の案は、一人一人の写真と直筆の手紙を、アルバム状にしてまとめて渡す・・・というものだ。
決して高価なものではないけど、祖母は喜んでくれるに違いない。
それより何より、祖母に会いに行きたい。