今日は夏にふざわしく、少し恐そうな話をひとつ。
誰でも思いがけないところで、見かけたと言われたのに、自分ではまったく思い当たらないといったことが一度くらいはあるでしょう。
そんな時間にそんな場所に行くはずがない。
なんとなく不気味ですね。
まあ、これは不思議というよりは、大体の場合、いわゆる他人の空似だったり、単なる思い違いでしょう。
自分にそっくりの人間がこの世に3人はいると言われているくらいですし。
しかし、気をつけた方がいいですよ。
ひょっとしたらあなたのドッペルゲンガーかも知れませんから。
「ドッペルゲンガー(Doppelgänger)」とはドイツ語で自分そっくりの分身のことです。
実は、中国や日本にもよく似た言い伝えがあって「離魂病」と呼ばれています。
本人が知らないうちに魂が身体を抜け出し、勝手なことをしてくるわけです。
そして、ドッペルゲンガーを見た者は数日のうちに死ぬと言われています。
有名なところではゲーテやリンカーン、芥川龍之介などもドッペルゲンガーを見たと伝えられていますが、実は今でもわりと沢山の人が見ています(勿論死んだりしません)。
ただ、現在では、ドッペルゲンガーは、ある程度までその原因が解明されています。
要するに、ドッペルゲンガーを見るのは、脳の側頭葉と頭頂葉の境界領域に腫瘍などができるためなんですね。
脳の側頭葉と頭頂葉の境界領域はボディイメージを司っていて、これによって自分の体の形や大きさを無意識に認識できます。
だから、例えば暗闇で物をつかめたり、狭い場所をぶつからずに通り抜けることもできるわけです。
ところが、脳の側頭葉と頭頂葉の境界領域が機能しなくなると、実際の肉体とボディイメージとが、別々の物として認識され、あたかも「肉体」と「ボディイメージ」、2人の自分が存在するかのように感じられてしまうんです。
また、側頭葉と頭頂葉の境界領域において脳内の血流量が一時的に減少するという偏頭痛の「前兆現象」が起きることによって、神経の伝達異常が生じ、ドッペルゲンガーの幻覚を見る可能性があるとも言われています。
実際に上に書いたリンカーンや芥川龍之介も偏頭痛持ちだったそうです。
しかし、こうした科学的解明が正しいかどうかは別にして、自分にそっくりな男が前から歩いてきたら不気味でしょうね。
まあ、私の場合は、何だか見たことがあるきたないおっさんだなあと思うだけかも知れませんが。
では。
君はドッペルゲンガーを見たか?
Posted by comment(0)|スピリチュアリティと科学
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