報道の自由への挑戦(続き)

20160415183848-e8271a4142836c4c3f1c7197c06f160e16de7343.jpg昨日の続きです。

皆さんは「押し紙」と言う言葉をご存知ですか。

これは一種のタブーですから、メディアで表立って取り上げられることはほとんどありません。

以下に簡単に説明します。

新聞は新聞社が印刷したものを新聞販売店が買い取り、各家庭に配達するシステムになっています。

ところが、実際には新聞社は実際に配達される家庭数よりもはるかに多い部数の新聞を販売店に強制的に買い取らせています。

これが押し紙ですね。

大体2~3割と言われています。

そして、この押し紙の分は最初から配達されずに捨てられるんです。

しかも、販売店はその代金を支払わなければならない。

なぜそんな理不尽を許しているのか疑問に思うでしょう。

新聞販売代理店は新聞社の直営ではなく、独立採算性です。

ですから、理論的には断わることはできるはずなんですが、実際には断わると契約を打ち切られますから、ノーとは言えないんですね。

この問題をめぐって裁判も結構行われており、最近では公取委の手も入っています。

しかし、上に書いたように、メディアはほとんど報道しようとしません。

自分たちの不利になる新聞が報道するわけはありませんし、新聞社と深い関係にあるテレビ局も同じです。

ついでに書いておくと、発行部数の誤魔化しは雑誌でも当たり前のことです(広告を取るためには発行部数が重要なため)。

ですから雑誌もこの問題には触れません。

昨日も書いたようにこんな状況でメディアはどんな顔をして報道の公平性なんてことを口にできるのでしょうか。

では。