日本語の豊かさ (3)

20160520085332-62d24cf7fa2f2430d3370984961efc1bf50eb1ad.jpg続きです。

ちょっと話はずれますが、日本語はオノマトペが多い言語として知られています。

ザアザアとか、ジャブジャブとか、日本語では擬音語、擬態語と呼ばれるものです。

お気づきのようにこれは子供の話す言葉に似ています。

そのために日本語は未熟な言葉だと見なされていたこともありました(主に西洋の言語学者によって)。

勿論、それは誤った考え方で、単に日本語の構造から来ているだけなんですが。

日本語は構造的に非常に柔らかくできていて、はるか昔から外来語を取り入れてきました

また、言葉自体も大きな変化を遂げています。

当然ながら、その中に良いものも、悪いものもあります。

そして、ほんの一部が残っていきます。

ですから今さら日本語が乱れているなんて言っても仕方がないんですね。

最初は、仏教を初めとする中国の文化が日本に入って来た時です。

この時に漢字も導入されています。

新たな抽象的な概念に対応する日本語はなかったんでしょう。

ですから、現在の日本語の基礎となる言葉自体が外国語なんです。

そして、ずっと下がって幕末から明治時代になるとポルトガル語、オランダ語、そして英語が入ってきます。

ポルトガル語やオランダ語はそのまま取り入れられていますが、英語については、新しい考え方を表すために福沢諭吉や西周が大変な苦労をして新しい訳語を生み出しました。

たとえば、哲学、自由、科学等々。

もう少し続きます。

では。