コミュニケーションと豊富なボキャブラリー

20160511071159-717d670bdce694e9ceeea206047bc365c74b88a6.jpgあるネット有名人の「横文字を多用する人はコミュニケーション能力が低い」との発言が一時話題になったことがあります。

「歪められた生へのメタファは、ブロガーの生へのルサンチマンを肯定する」といった感じの発言をする人ですね。

これを見て、4コママンガの巨匠いしいひさいちさんのある作品を思い出しました。

下にセリフだけ紹介します。

ただし、マンガですのでその真価は絵が一緒でないとわかりません。

興味がある方は「にんにん物語」をお読み下さい。

ある大名屋敷に密書を盗むために忍び込んだ忍者とそれを見つけた侍のやりとりです。

ドロボーと言われた忍者が「ドロボーとはなんだ。これは超感性界に対象を構成する社会的行為だ」と反駁します。

侍「職業としてそうした内属性と偶有性を包摂することは、すでに密書の固執性が欠けている」

忍者「やかましい。忍者の理念型をその悟性と可能的明証に求めることは明らかな誤謬であり、また、我執の絶対的完全性についても疑問である」

侍「なにを。総合命題を認識するにあたって思弁理性と内面合致における微表の無制約性は謙抑と因果性を否定するものだ」

そして侍は横にいた殿さまに声をかけます。

「殿、なんとか言ってください」

殿「ガッツだ」

これは意味なく極端に難しい抽象的な言葉を意図的に多用するインテリ(主に哲学系)を揶揄したものですが、こういう人が実際にけっこういます。

続きは明日。

では。