昨日の続きです。
その時にメロスの出した交換条件がまたひどい。
なんと町に住んでいる親友の「セリヌンティウス」を身代わりにすると言うんです。
もちろん、セリヌンティウスの承諾なんか得ていません。
「もし帰って来なかったから私の代わりに締め殺してください」
あのぅ、親友かなんか知りませんが、人の命ですよ。
なんであんたがそんなことを勝手に決めるんだ。
メロスにとっては、妹の結婚式の方が親友の命よりも大切なんですね。
あなたならどうしますか。
親友だと称する人間が知らない間にあなたを身代わりにすると約束。
もし、時間通りに彼が帰ってこなかったら、あなたが死刑になります。
そして、あなたを身代わりにした理由というのが、妹の結婚式に出たいから。
これで納得できますか。
まあ、それはともかく王様はこの申し出を許しました。
遊びのつもりだったらしいんですが、とにかく許しました。
それで、この友達がのこのこ出てきます。
親友のメロスの言うことには逆らえないって。
何かよほどの弱みでも握られていたんでしょうか。
百歩譲ってメロスに絶対に帰ってくる自信があったとしても、万が一ってことがあります。
不可抗力と言うか。 実際、メロスも何回かそう言う目に会っていますからね。
自分の責任外のことで、自分ではどうしようもないことで、帰ってこられない可能性は常にあるわけです。
大体、絶対、100%安全だなんて保証する人は信用できないと考えて間違いありません。
単なる安請け合いですね。
しかも、人の命(無理やり引っ張り出した友人の命です)がかかっているんですから。 ...
もう少し続きます。
では。
親友の条件:メロスの場合(2)
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