続きです。
こんなの親友でも何でもないと私は思います。
単なる自己過信の、根拠のない妄言でしょう。
案の定メロスは帰ってくる途中で、一度親友を見捨てる気になります。
しかし何とか思い直して、帰ってはきますが。
それでお互い殴り合って、許し合って、大団円。
ううむ、不自然だ。
大親友の方も一度だけ疑って済まないなんて言っていますが、疑うのが当たり前でしょう。
すでに書きましたがどんなことにでも万一があります。
相手が誰であろうと関係ありません。
100%大丈夫なんてことは世の中にはないんです。
絶対の信頼を置くってことはそんなことじゃないでしょう。
あらゆる可能性を考えて、万全の態勢を取り、その上で事に当たる。
失敗の可能性も考えておかなければいけません。
だからどんなに自分が大丈夫だと思っても人の命なんか賭けられるはずがない。
とにかくメロスと大親友は抱き合うんですが、暴虐を極めたはずの王様はこれを見て感激。
「私も仲間に入れてくれ」なんて
書いてないですが、それからは心を入れ換えて、王様は名君になりましたとさ、ちゃんちゃんといったところでしょう。
なんと単純な。
何があって人が信じられなくなったのか知りませんが、そんなんでよく王様やってこられましたね。
まあ、失格だったわけですが。
これじゃあメロスは失敗しましたが、遠からず誰かに殺られていたでしょうね、絶対。
それに心を入れかえたところで罪のない人を山ほど殺した事実が消えたわけじゃないでしょう。
ごめんねで済む問題ではないと思いますが。
もう少し続きます。
では。
親友の条件:メロスの場合(3)
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