いつまで女人禁制を続けるのだろう

20160601063526-c66a4648dbff92c092c792e4d7fe57eba3301d80.jpgテレビを見ているとこんな意見が述べられていました。

相撲は長い伝統をもった一つの文化である。

相撲文化の歴史には神事としての側面もあった。

土俵が女人禁制であることには理由がある。

伝統の価値を合理性だけで評価してはならない。

男女平等の考えはまだ新しく普遍的ではない。

女性が土俵に上がることを認めるべきではない。

どうでしょう。

そう言えば、かなり前のことですが、女性の大阪府知事が、優勝力士に自ら土俵に上って自らの大阪府知事賞を手渡したいと言って、日本相撲協会に拒まれたことがありました。

その時も拒絶の理由は伝統だからでした。

しかし、伝統だった何でも許されるのでしょうか。

たとえば、オリンピックなんか、最初の頃は、女性は参加はもちろん、観戦することもできませんでしたが、誰も伝統なんて言いませんよね。

伝統なんて現代に合わないと思えば、いくらでも変えればいいんです。

女性を差別するだけの納得できる理由があるのならそれを示してほしいものです。

上の主張でも、「土俵が女人禁制であることには理由がある」と言っていますが、その理由とは何でしょう。

要するに昔、女性は穢れと考えられていたんです。

それならそうとはっきり言えばいいのに、そんなことを言えば袋叩きになることは目に見えていますから言えない。

それでも伝統は守ろうとする。

卑怯としか言いようがないですね。

ついでに言っておくと、本来の仏教には、ある場所を結界して、女性の立ち入りを禁止する戒律(女人結界と言います)は存在しません。

道元の正法眼蔵にも、日本仏教の女人結界を「日本国にひとつのわらひごとあり」と批判している箇所があり、法然や親鸞なども女人結界には批判的だそうです(出典:ウィキペディア)。

これでも伝統は何がなんでも守るべきなのでしょうか。

では。