いい加減な語源説

20160622070324-1cb2cd42ed26857851af4510be9924d6caabbaf5.jpgあるテレビ番組で、ニュースの語源の話をしていました。

ニュースは英語ではNEWSと書きますが、このつづりから、North(北)、East(東)、West(西)、South(南)の頭文字を取って作られた言葉だとの説があるのだそうです。

ニュースは東西南北からきた情報を集めたものだから。

こじつけもいいとこですね。

詳しい説明は省きますが、多分、フランス語のnouvellesから来ています。

どちらも新しいと新聞を意味していますから。

言葉に関するこうした出鱈目の解釈は結構あります。

たとえば、かなり前のことですが、やはりテレビでこんなことを言っていました。

英語の「history」(歴史)という単語は分解すると「his 」と「story」になります。

要するに「彼」の「物語」で、この「彼」とはキリストのことだというわけです。

西洋の歴史はキリストから始まったからだそうです。

本当に、目茶苦茶です。

「history」の語源はギリシャ語の「histor」(見る者)で、それが「historia」(探求)になり、ラテン語に取り入れられたんです。

フランス語では「histoire」で、歴史とか物語という意味があります。

つまり、「his」と「story」とは何の関係もないんです。

それにキリスト以前には意味のある歴史はなかったなんてとんでもない話です。

それまでの文明や文化をどう思っているんでしょうか。

長くなるので明日に続きます。

では。