コニャックと原産地呼称

20161215082859-14fb64631d831a88f07d496ad7217f685f6dcad7.jpg特に理由はありませんが、今日はコニャックと原産地呼称の話をします。

一応、申し上げておくと、コニャックはブランデーの一種で、フランスのコニャック地方で作られたもののみを指します。

基本的にはその等級はV、S、O、P、XOで表わされますが、Oはold、Vはvery、Sはsuperior 、Pはpale(年を経ることによって出た自然の色)を意味します。

そして、XOはextra oldのことで、大まかにいって40年から45年熟成させたものです(オーク樽の中で)。

しかし、実はコニャックはフランス国内ではあまり消費されないんですね。

ほとんどが外国向けです(日本も主要消費国の一つです)。

確か中国人は食事中にもコニャックをがぶがぶ飲むと聞いたことがあります。

それはいいとして、こうした名称についてはシャンペンも同じで発泡ワインでもシャンパーニュ地方で作られたものだけをこう呼びます。

昔はなんでもかんでもシャンペンと読んでいて、ひどい時は、クリスマスに飲む単なるアルコール入りの甘い炭酸水までそう呼んでいました。

最近は少し変わったようですが。

日本では産地偽装問題が騒がれたことがありますが、フランスでもこうした問題がなかったわけではありません。

特にワインに関して大きな問題があり、ワイン業界の信用がガタ落ちになったことがあります。

しかし、それを憂いた業界団体と政府が協力して、いわゆる原産地統制呼称制度を作り上げ、なんとか信頼を取り戻すことに成功したんですね。

この制度は今では農業製品全般を対象としています。

ですからワインやブランデーだけではなく、バターやチーズといったものにも適用されます。

この制度は違反の場合の罰則が非常に厳しいので高い信頼性を持っています。

日本であらゆる食品に欺瞞行為が拡がったのはこうした制度が確立されていないからではないでしょうか。

特に違反の場合の罰則があまりにも甘いようです。

これでは今後も偽装を行うものが後を絶たないでしょう。

では。.