通訳と翻訳についての誤解の話

20170120070817-28e1285a35efbbb1bd6f6e65512815fff28dbcd2.jpg少し前にテレビドラマの考証の問題を取り上げましたが、今日は翻訳と通訳についての勘違いの話をしたいと思います。

まず、通訳の話から。

かなり前のことですが、あるテレビ番組で通訳を務めていたアルジェリア人の元大使館員が話をしていました。

しかし、彼女はまあまあの日本語を話すものの、どうも頭の回転が早くないような感じでした。

あれではとてもきちんとした通訳はできないでしょう。

確かに、最近は日本語の物凄く上手い外国人が沢山います。

私の若い時と比べると本当に驚くばかりです。

しかし、誤解している人も多いようですが、通訳で重要なのは言葉をネイティブ並に流暢に話せることではないんです。

私の知っている大統領に同行するようなトップクラスの通訳(フランス語−日本語)は、いわゆるバイリンガルではありません。

ただ、頭の回転が速く、語彙が豊かで、話が明快です。

テレビなんかでも帰国子女が活躍していますが、そういう意味ではきちんと通訳をできる人は少ないでしょう。

重要なビジネスや外交の場では、高いレベルの言葉を話せなければいけない。

上に書いた帰国子女は良くて大学の新卒、下手すれば中高生程度の英語または日本語で、とても使い物にはなりません。

それなりの勉強と訓練をしないといけないと言うことです。

長くなるので、明日に続きます。

では。