礼儀作法の常識

20170409074845-b9f8505c3ca3f60b684a4993079fb95fd749f691.jpg「芸能人格付けチェック」という番組(四半期毎に放送される特別番組)を見ました。

芸能人がどの程度「常識」を知っているかをチェックする番組ですね。

この「常識」というのがなかなかくせものなのですが、これについては後で説明します。

さまざまなテーマが取り上げられた中、今回気になったのは、まず、夫婦で目上の人の家を訪ねる際の礼儀作法です(専門家が可否を判断)。

本当に意味のないしきたりが多い。

たとえば、「畳みの縁を踏んではいけない」ですが、そのもともとの理由は、「昔は畳の縁には家紋が入っていた。この畳縁を踏む事は、御先祖や親の顔を踏むのと同じ事だから」

ううむ、しかし、そんな大事なものなら、なぜわざわざ人が踏みそうなところに置くんでしょうか。

ついでに書いておくと、畳の縁を踏んではいけない別の理由として、「床下から来た刺客に畳の隙間から刀で刺される可能性があるから」なんてことも言われているようですが、これはいくらなんでもナンセンスでしょう。

百歩譲って、家紋説が本当だとしても、今では家紋なんか入ってませんから、踏んでもかまわないんじゃないかな。

昔からのしきたりだからと言うかも知れませんが、では、手土産を渡す時に、「お口汚しですが」や「つまらないものですが」は、そのままに取る人がいるから言わないほうがいい、はどうなるのでしょう。

昔はこのように言いながら手土産を渡すのはそれこそ常識だったでしょう。

時代の変化に合わせるべきだと言うのなら、畳の縁や他のしきたりも変えないといけない。

大体、普通の日本人で「つまらないもの」をそのまま取る人がいるとは思えませんが。

礼儀作法の専門家とされる人たちの考え方には一貫性がないようです。

長くなるので明日に続きます。

では。