食のマナーと文化人類学

20170508074624-e509fe55aa62d1629a1775b63e988d9e2f255b00.jpg昨日、日本には西欧に対するコンプレックスがあり、反対に、その他の外国に対しては優越感を持っているといったことを書きましたが、この傾向は少し前に話題になった「ヌーハラ」の問題にも見られます。

「ヌーハラ」をもう一度簡単に説明すると、「日本に来た外国人が日本人がズズズと麺をすする音で精神的苦痛を感じる状況」を指します。

そう言えば、元大統領第3夫人の女性タレントは「麺すするのは教養のない田舎っぺ」だと発言していました。

彼女は、フランスやアメリカでの生活が長く、インドネシアでもセレブだったわけですから、完全に西洋かぶれしているんでしょうね。

しかし、日本に限らずどの国の食習慣にしても、これを下品だと決めつけ、非難していいのでしょうか。

そんなものは、昔、西洋諸国が一方的に領土を広げ、宗教や文化を押しつけていた当時の差別的で、間違った価値観でしかありません。

今では考え方は完全に変わり、文化人類学的視点から言えば、どの国の文化にも上下はなく、先進も後進もないとされています。

食習慣に関しても、どのような物を食べようと、どのような食べ方をしようとそれはその国の文化であり、他国の人間がこれを批判したり、否定することは間違っている。

上に書いた〇〇夫人を初め、その程度のこともわかっていない人間が多すぎますね。

その意味では、テレビで良く見る外国(主に一部の東南アジアやアフリカの国)において普通に食べられているものをゲテ物であるかのように紹介し、女性タレントが顔をしかめたり、ひどい時は逃げ回るといったことは本当に恥ずかしいことです。

日本人がソバをすする音がうるさいと批判する外国人なんか気にすることはありません。

そして、床に座り、手づかみで食べたり、犬を食べたり、食後に大きなゲップをするといった他の国の食習慣も理解し、尊重しましょう。

そこから本当の外国との交流が始まるんじゃないかな。

では。