先日、あるテレビ番組でマリー・キュリーが取り上げられていました。
日本ではキュリー夫人として有名ですが、本当にすごい女性です。
ラジウムの研究でノーベル賞を獲ったことはご存じだと思います。
ただ、彼女は2度ノーベル賞を得ているんですね。
最初は夫のピエール・キュリーと共同で、2度目は単独で(余談ですが、ピエールは馬車に轢かれて死んでいます)。
しかも、娘夫婦も共同でノーベル賞を貰っていますので、一族では合計5つのノーベル賞を貰ったことになります。
マリー・キュリーはポーランド生まれで後にピエールと結婚してから、フランスに帰化しました。
そして、彼女はフランス語が完璧に話せましたが、唯一数字だけは若干苦労したとのことです。
人にもよると思いますが、外国語で一番苦労する点でしょう。
ところで、マリー・キュリーは一般的にはソルボンヌ大学卒業となっています。
しかし、実際にはパリ科学大学の出身なんですね。
要するに、当時はソルボンヌ大学という正式の名称はなかっんです。
フランスの高等教育制度は複雑なので簡単にするためにソルボンヌ大学と言っているのかも知れませんが。
ついでですから、日本では誤解されている感のあるソルボンヌ大学について少し書いておきます。
ソルボンヌは実際にはパリ大学の一部です。
正確にはパリ第1大学(法学・歴史学・哲学・政治学)、パリ第4大学(文学、語学)、そしてパリ第3大学(文学・東洋語)は新ソルボンヌ大学と呼ばれています。
ご覧のように、人文科学関係の学科が集められた大学です。
ですから、時々、日本の小説やドラマにソルボンヌ大学で医学を学んだなんて医師が出てきますが、そんなことはありえないわけです。
さらに言うと、ソルボンヌ大学は日本の東京大学のようなエリート学校ではありません。
フランスには世界でも最高レベルのエリート養成学校がありまして、世俗的な出世を目指す若者はそちらに行きます(入学試験はものすごく難しいですが)。
ソルボンヌ大学は勉強や研究をするために行くところです。
また、基本的には無試験で入れますから、日本人でも入学できます。
気が向いた方はどうぞ。ただし、フランス語がある程度できればですが。
では。
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