ある大企業の社長が、「所得税や相続税の負担が重すぎて、うかつに死んだら家族が路頭に迷うはめにもなりかねない。この国の政治が僕らに何をしてくれたのだろう。知り合いのあるゲーム会社のオーナーは会社を売る前にシンガポールに移住した。そういう人たちがたくさん出てきているし、さらに出てくるだろう。それでいいのか」と言っていました。
なるほどねえ。
よく聞くお金持ちの悩みですね。
しかし、国が何をしてくれたかとおっしゃいますが、この社長は国が作ったさまざまなインフラストラクチャやシステム(たとえば道路)を利用していないんでしょうか。
と言うか、日本と言う国の存在自体の恩恵を受けているのではないですか。
社長の会社が相手にしている消費者も日本人でしょう。
それから、金持ちのお金を当てにして成り立っているような税制や社会構造はおかしいとのことですが、では、誰が税金を払って国を支えるべきなんでしょう。
貧乏人ですか。
彼らも(私も含みますが)、少ないとは云え、一応税金を払っていますし、社長が50%の所得税を払っても一般の人たちの給料よりも遥かに沢山残るでしょう。
財産も同じで、相続税を払っても十分以上のものが残るんじゃないですか(家族が路頭に迷うなんて冗談言わないでください)。
結局、こう言うお金持ちの人たちは、ノブレス・オブリュージュ(社会貢献への意識)の精神がわかっていないんですね。
社会的影響力があるからこそ率先して模範を示さなければならないということです。
一番分かりやすいのが寄付です。
欧米の富裕層は本当に寄付を良くしますが、日本のセレブはあまりしません(文化・習慣の違いもあるでしょうし、欧米に問題がないとは言いませんが)。
私は国を愛するとは何よりもまず、国民としての義務を果すことだと思っています。
そして、日本が少しでも良くなるように自分のできることをすることです。
もし、本当にもう日本で税金を払いたくないのなら、自分で書いているように、外国に移住することですね。
それだけの愛国心しかない人を誰も止めませんから。
では。
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