宗教と雇用

なんでも東京で暮らすイスラムの女性たちが、ヒジャーブを身につけているために、アルバイトとして雇ってもらえないのだそうです。

ヒジャーブとは、イスラム教の女性が髪の毛を隠すため、頭に巻くスカーフのことですね。

ネット等で、これを差別として糾弾する声が上がっています。

まず、最初に断っておくと、日本には採用段階における差別を禁止する法律は存在しません。

米国では人種差別を禁止する法律があり、宗教を理由に雇用を拒否することが明確に禁止されているそうですが。

それはいいとして、ヒジャーブを理由にした雇用拒否は、本当に基本的人権の侵害に当たるのでしょうか。

会社側は、「イスラム教という宗教であるからの不採用ではなく、ヒジャーブという日本社会では珍しい服装をしているからの不採用である」と主張しています。

また、ヒジャーブが理由の採用拒否は、宗教に基づく差別として違法かも知れませんが、現実には、不採用の理由がヒジャーブであるということを立証するのはまず不可能でしょう。

さらに言えば、これを認めると、採用試験に来た女性がヒジャーブを被っていれば、他にどんなに大きな欠点があっても不採用することができなくなってしまいます。

これは明らかにおかしいですね。

また、私の知人は禿げているためにスキンヘッドにしているのですが、これを理由に採用してもらえませんでした。

これも差別なのでしょうか。

会社にとって重要なことは、特に接客業の場合は、顧客に不快な思いをさせないことでしょう。

その意味ではヒジャーブもスキンヘッドも多分アウトなんでしょうね。

それに文句を付けるのはやや筋違いのような気がします。

では。