一瞬、そこは幻想の世界のようだった。
果てしなく続く桜並木。
実家に帰って駅からのんびりと歩いていた。
駅前にぽつぽつと立っている桜は、満開。
桜の木に導かれるように歩いて行くと東西に続く大通り。
道なりに歩き続けた。ひたすらに。
思いっきり見慣れた道なのに別世界のようだった。
何百メートルも続く桜並木。全て満開。
お伽の世界に入り込んだよう。
ずっとずっとただ、導かれるように歩いた。
この地は、生まれてから高校を卒業して
進学で家を出るまでずっと住んでいたはずなのに
この桜の道を見た記憶がない。
夢か現か…。
夢が覚めるように家路に着いた。