気づいたら、もうすぐ5年目となる。
あの日、拾われてから。
よくよく数えたら、今まで一番長い恋人だった。
出会って1ヶ月で離婚したし。
ありえない・・って、必然に絶句することもたくさんあった。
浮気もしたし。部下にもなったし。
あっという間だけれど、よく考えてみればいろいろあった、この4年。
4年でやっと、一巡り。そういう感が、何故かある。
オリンピックってわけじゃないけど。
会社の飲み会の後、
「煙草が欲しい」と言われて、青山の街でコンビニを探して歩く。
コンビニで煙草を買った後、
鉄柵に座りながらいろいろな話をした。
「もう、お前とも5年目か。長い付き合いになった」
「貴方の忍耐のおかげですよ」
当然そーだろ、と言われるとおもって苦笑した私に、おもわぬ言葉が返る。
「・・そうでもないさ。お前がいてくれてよかった」
「ありがと、です」
雑踏の中。
少し照れくさくなって、うつむいて笑った。
タクシーに乗り込んで、都会の外を流れる光を見ながら話を続ける。
「そういえば、13日全日、あけておきましたよ
珍しいですね、予定を教えてくださらないのは」
1ヶ月ほど前から、13日を空けておいてくれといわれていた。
予定は?と聞いても、ずっとはぐらかされていた。
「お前と2人で過ごしたいとおもった。じゃ、理由にならんか」
「来週、旅行でしょうに。先週も一緒に帰ったでしょう?」
どうして?と小首を傾げる私に、口元に笑いを浮かべながら窓の外を彼は見た。
「俺達には新橋の立ち飲み屋が一番しっくりくるんだが、・・・たまには、な。
ロマンティックでゴージャスな夜もありだろ?一年に一回くらいは。
お台場とか、六本木とか。普段、行かないとこ行こうぜ」
そういえば。
女神様の命日は、丁度、今頃だ。
それもあるのかもしれない。
「お供させてくださいな」
「ほんとは土曜の夜から1日かけてって考えてたんだがな。
まあいいさ。・・・短い時間でも」
気持ちに耳を傾けようとおもう。
・・・私以上に、泣けない人だから。