占い師が語る、占い師の日常から占いの極意まで・・・

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井口清満の占いブログ

みなさんにとって、少しはお役に立つお話を出来ればと思います。
このブログが、沢山の方の目に止まる事を願い、書き続けていきます。

2007-02-28

死後のすぐ後の世界 #5

私が指差した場所は、祭壇のロウソクでした。
「このロウソクの炎・・・これなら今の貴方でも動かせます」
「ロウソクの炎・・・」
「意外とみなさんは、ろうそくの炎を見ているんですよ。私がお焼香した時に、炎が大きく伸びたとか、炎が大きく揺れたとか・・・それをみなさんは、死者が喜んでくれていると言うとらえ方をしているんです」

「確かに・・・私もお墓参りに言ったりした時に、そういった記憶がある」
「そうでしょう?ですから貴方が気持ちを伝えたい相手の時に、このようにすれば・・・」
私はそう言うと、炎を手で包むようにして、目をつぶりました。

「気持ちを炎に向けるだけでいい。そうすればこのように炎は立ち上がる・・・」
そういった瞬間にロウソクの炎は大きく伸びたのだった。
ボワーッ!
「分かりました。あの妻と息子に伝えたい時には、もっと率直な伝え方は出来ない物でしょうか?」
「なるほど・・・確かに」

少し考えた後に、葬議場を見回して
「今 奥さんとお子さんが立っているあの場所へ言ってみて下さい」
スーッという形容が正しいような移動で、向井さんは自分の奥さんとお子さんの後ろに立った。
 はたして私はどういう方法を教えたのでしょうか?
                  続く
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2007-02-27

死後のすぐ後の世界 #4

何度も可笑しいじゃないかと言う死者に向かって
「貴方は死人です。それが現実です。思い出してください、あの夜の車を運転しての帰り道」
その言葉にハッとした。
「あの夜・・・俺は犬を避けようとして電柱に激突して・・・そうだ、あの夜 俺はひしゃげた自分の車と、運転席で血まみれになりうなっている自分を見た 自分を見・・・た」
やっと飲み込めてきたらしい 自分の死に対して

「そう、自分を自分が見下ろす・・・寂しい光景です ですが貴方はお酒を飲んでいるわけでもなかったし、人をはねた訳でもなかった。その貴方が避けた猫も無事のようでした。貴方は貴方だけを不運な事故での犠牲者になってしまったのです」
「あの日の事故・・・そうか あの犬は無事だったのか・・・くっ・・・・でも俺は死んでしまったのか・・・妻や子供たちに対しては、馬鹿親父だ」
泣き出してしまった死者(名前は向井さん)
「そんな事はありませんよ・・・あれを見て下さい。あの参列者の数と、その人たちに胸を張って挨拶しているお子さんと奥さんの顔を」
「・・・・・」
「中学2年生の息子さんは、犬を引かない為に死んだお父さんを自慢に思っていて、学校でも話したらしいですよ」
「本当ですか?死んだ後・・・体が鉛のように重くて、今のように動けなかったから・・・子供の様子が見れなかった 本当にそう思ってくれているんだろうか?」
「それではご自分で確認してみたらいかがですか?」
そう言って、私はある場所を指差しました。
                  続く
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2007-02-27

死後のすぐ後の世界 #3

こちらが突然声を掛けたもので、死者はとてもビックリしています。
それはそうです。
今まで死んでからと言うものは、誰に声を掛けても、誰も反応してくれず、話しかける事自体を諦めかけていた頃に、唐突に自分を見える上に、自分に放しかけて来た人間がいたのですから・・・

「貴方には私が見えるのですか?!本当に見えるのですか?!」
目を大きく見開いて、私に聞いてきた。

「ええ見えますよ。それに・・・貴方に話しかけている位ですからね」
「そうだ・・・そうだよね。でも、そうだとしたら貴方も死人?霊魂なのですか?」
「いえ違います。私は死人ではありませんよ」
「じゃあ・・・生きている人でも私を見ることが出来るんだ・・・じゃあ何故、みんな聞こえないふりをしてるんだ?妻も息子も友達も・・・俺をからかっているのか?」
この方は、生者の私が見えるという事で、大きな勘違いをしてしまったようだ。
私が見えるんだから、他の人たちも見える筈だと。
しかし、それは大きな勘違いである。
「おい、お前たち!俺だ・・・俺はここに居るぞ!何故気がつかない?」
「○○さん・・・お止め下さい。誰も貴方の声には気がつきませんよ」
「・・・・じゃあ何で貴方は見えるんだ?可笑しいじゃないか?」
まだ理解できていないようだ・・・
                   続く
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2007-02-25

死後のすぐ後の世界 #2

ここはとある葬議場です。
大きさはさほどではなく、何処にでもある規模の葬議場。
すでに棺が運び込まれ、その棺の周りを生花が飾られている。
これからお通夜が行われようとしている状況です。
時間はと・・・時計を見るとPM6:55を針がさしていた。
外にはチラホラ焼香のお客様たちが集まり始めている。
ここでは私は見えない状況だと思って下さい。
そしてもちろん貴方たちもです。

さて・・・私たちはお焼香客を見に来たのでありませんから、視線を変えましょう。
祭壇の上の写真を良くご覧ください。
写真の・・・そう上部少し右側を・・・
よく目を凝らして・・・いえ・・・力を抜いてボヤカセた感じで見た方がいいですね。

少し見えてきましたか?
だいたい初めは、死者はこの位置にたちます。
ここで全体を見渡すのです。
自分のためのお通夜だとは、この段階ではよく飲み込めていません。
まだ自分が死んだ事自体納得できていない時機だから仕方ないのかも知れません。
「済みません。私が見えますか?」
私は唐突に話しかけて見ました。
                  続く
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2007-02-25

死後のすぐ後の世界 #1

人は必ず誰でも死ぬ。
そして誰かが死ぬと、お通夜・そしてお葬式という手順で儀式が執り行われる。
誰もが疑問に思いながらも・・・疑うことなく葬儀社の事務的な信仰に流されて、セカセカと悲しむ間も与えられずに信仰する。

そこには棺に納められた状態の、死者が目の前の祭壇に横たえられている。
このお通夜・そしてお葬式が終わった後に初めて火葬にされて、荼毘に伏されるのです。

それではその亡くなって間もない死者は、今この場に居るのだろうか?疑問に思った事はありませんか?
魂と共にまだ肉体の中にいるのですか?
それともフワフワとこの葬議場にいるのだろうか?
本当に悲しいと思っている人。
死んでよかったと思っている人。
何かを死者に対して隠していた人。
その立場 それぞれで 気になる気持ちも違うでしょう。

さて・・・いったいこの時死者は何処に居るのだろう?
お焼香に行っている自分たちを、どこかで見ているのだろうか?
ここでは・・・・そんな場へ、私がご案内しますので、しっかりついて来て下さいね。
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2007-02-25

死後のすぐ後の世界 

今日から少し、人が死んだ後すぐの、最大のイベント
お通夜・お葬式の現場を、霊が見える話せる立場から、お伝えしようと思います。
誰もが思うであろう、○○さんは今 ここに居るのだろうか?
もうあの世へ旅立ってしまったのだろうか?
などを・・・
私の経験を元に、現場へタイムスリップしたような感覚でお伝えします。

ご期待下さい・・・
Posted by kiyoman at 17:57:51Comments(0)TrackBack(0)
2007-02-22

ラップ音 39

「この家に祭られていて、荒廃して行くさまは見たくは無い・・・しかしこの家の当主は、まったく大切な物が分かっていないようだ。血筋とは、何代も続けるものではないのだな。良ければよいでこの家の金に人が群がり、人の心が荒廃した。その中で、あの書生のような惨い犠牲者まで出し・・・、この家が悪くなると、それと同時に祠や井戸が荒廃していく。人間とは勝手なものだ」
老人が土下座をしたままの姿勢で
「はい・・・その通りでございます。しかしお言葉を返すようですが、次の当主には心配がないと、私は判断しました。どうかその事をお汲み取り下さい」
「・・・・・井口か?」
私に声を掛けて来た。
「はい。私も掛けてみたいと思いました。ですからこんなだいそれた試みを・・・」
「我々は、何も求めん・・・ただ祭ってくれた者達の、幸せな顔が見たいのじゃ・・・分かった。早く祠を直せ!それがまずは約束だ・・・それの完成が分かった段階で、私は決める。良いな・・・」
「それでは今回のお怒りは?」
「とりあえず祠の改修まで待とうぞ」
「必ず 守ります!」そこにいた一同が、声を揃えて言っていた。
シュパッ・・・という感じで、周りの空気が変わり、目の前の祠は、なんら変わらずに建っていた。


後日談
その祠を立て直す事に渋々納得した主人だが、その工事事態の課程でも、いろいろの問題ごとがあった。

土台の地面が何故か 一部だけ盛り土をしても窪んでしまい、また傾いてしまうかもしてないと言う事で、工事が一度ストップしました。
最終的には家を建てるのと同じように、基礎工事から掛かる事で、解決しましたが、言葉には「磐石」という言葉がありますが、この家の場合、この地面の磐石さが、ことごとく危うかったのでしょう。

今年この次の当主になるためのお嬢さんは、とても優秀な成績で、ある優秀な中学校に受かりました。
きっと私の目を意識してくれながら、この家を守っていってくれる事でしょう。
そう信じて・・・
  長い話をお読みくださいまして ありがとうご  ざいます。次回はまた、霊の話の戻った内容で  お伝えしたいと思います。
Posted by kiyoman at 10:54:01Comments(9)TrackBack(0)
2007-02-21

ラップ音 38

その重々しい声の方の方向には、逆行の光を背中に背負った、猛々しい男の人のが立っていた。
顔は光の加減ではっきりとは見えない・・・

「貴方の怒りに踏み込んだのは私です・・・お許し下さい」
「・・・・・・(無言)」
「私はこの家の主に代わってお詫びに参りました。」
「この家の主?それは違うだろう・・・たわけが!この家の主がそんな男ではないから私は怒っておるのだ・・・お前が頼まれてきたのは、その主の奥方と娘だろ?嘘をつかなくとも分かっておる」

「はい・・・その通りでした。申し訳ございません」
「しかし・・・奥方と娘が何度謝って許しを請うても、私の怒りはその主によって向かっておる」
「やはり駄目ですか?」
「お前は何が言いたい?」
私はここで、神様にお詫びの条件を出した。
「まずこの祠を早急に立て直します。それから井戸もきっちり作り直し、水を絶やさぬように致します。
それから・・・それらが終わり、ここの娘さんが大学まで入ったら・・・」
「入ったら?」神は強く復唱してきた・・・
「この罰当たりなここの今の主の、死をもって償わせます」
「なに?お前は何を言っているのか分かっておるのか?」
「はい・・・分かってます。しかしここの主の命は、誠に申し訳ございませんが、神である貴方様に与えると言う形ではありません。ただ・・・結果的に命で償わせます」
「先客に譲れとな?」
「はい・・・先客がいます。この家に昔、人柱として生き埋めにされ成仏できぬままに今日まで苦しんできた男がいます。源四郎さんといいます。その人は貴方と同じように、いえむしろそれ以上にこの家を呪ってきました。しかし先ほど潔く成仏の道につかれました。その男に私は、ここの主の命を差し出す約束をしました。ですから・・・先客です」

「私以上だと・・・」
少しやばいかなと思ったが、後の祭りであった。
「うわはっはっはっ・・・聞いておったぞ・・・私を誰だと思っている?あの男の事は、私も知っていた。不憫な奴とな・・・そうか・・・あの憎悪に満ちていた男が上がったか・・・うーん」
「あの源四郎さんと言う人も、ここの今の主である男には、価値がないと言っていましたが、この奥方と娘さんに賭けてくれました。そして何もせずに上がってくれました。ですから約束を守りたいのです」

「ここの奥方と娘は納得したのか?」
「はい!納得済みです。しかし大学までのあと数年間だけはお待ち下さい・・・今の彼女たちでは、まだこの家は守りきれません。これは私からもお願いします。」
急に空気に静寂が起こった。もう神の荒ぶれた気は掻き消えていた。

「ご老人、老婆、それに君も怖がらずに出ておいで、もう僕のボディスーツは必要ないようですから」
スッと・・・私の周りにあった霧が晴れた。
「お前たちも良くやるな・・・」神様が少し笑った声を出した。
「失礼しました・・・私はここの家の第6代当主だった、清兵衛と申します。この血筋の出来が良くない事は、十分分かっています。私にも責任があります」
老人が突然そう言うと、地べたに額を擦り付けるように土下座した。
                   続く
Posted by kiyoman at 23:11:26Comments(0)TrackBack(0)
2007-02-21

ラップ音 37

神を黙らせる事は出来ない。
神を消す事も出来ない。

しかし・・・私でも出来る事が一つだけある。
神にお詫びをして、この家の今後の会心を約束して、今回だけは引き下がって欲しいと言う気持ちを
伝える事だけは 出来る。
その話が伝えられる・・・そして声を聞ける。
そこに掛けてみるしかないのだ。
「老人たちに協力してもらいたい事があります。
よく聞いて下さい。僕は生身の人間です・・・・
このままでは私の体と精神はもちません・・・
そこで貴方達の精神を、一時的に僕のボディスーツのように変形させて、僕に纏わせて下さい。」

精神が崩壊する事を防ぐ方法として、精神のみで生き続けるもの達の、強き精神力を、クッションとすることにより、長い間 神との交信を可能にする。

「わしらの精神力・・・精神力には自信がある。しかし相手は神ぞ?わしらなどの精神力など・・・」
その老人の答えに、2人の霊がうなずく。
「私の力をそこに足します・・・障壁としては出来ると思います。さあ 迷っている暇はありませんよ。」
「分かった・・・」3人の霊たちはうなずき合い、
霧のように四散した・・・そして私の周りに霧のようにボッと翳ったように纏わり付いた。
「お見事です!さあ 神と交信を始めます。」
「ハーッ・・・」気を高めていきます。
突然私に向かっていた強い気が弱まり、先ほどまでの突風のようなものも消えた。

「誰だ・・・我が中に踏み込んできた奴は・・・」
重々しい声が前方より聞こえてきた。
                 続く
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2007-02-20

ラップ音 36

「○○さん、この祠を直してもらえるように、ご主人に言ってもらえますか?」
「はい・・・主人はとてもケチですが、この惨状はさすがに気にしていましたので、すぐに言います」
奥さんはすぐにそう答えてくれました。
「そうしてもらえれば助かります。さすがにこれでは神様も怒って当然かも知れませんからね」

そう言うと私は、もう一度祠に向き直った。
「神志一体 真眼光助・・・・・・・」
そう唱え、私は祠の鳥居をくぐりました。
グワーン・・・という耳鳴りにも似た感覚が、私を押し返すように抵抗感を与えた。
「むっ・・・つぅ・・・」
思わず顔を背けたくなる気持ちを、必死に抑え、前をじっと見て、鳥居をくぐった。

すると、先ほどの抵抗感が嘘のように消し飛び、明るい景色の中に祠が見えました。
しかし、鳥居の外から見た風景と、この鳥居をくぐった後の風景では、大きく違う点がありました。
祠までの距離が、こんなにも遠かったか?という疑問です。
外から見たら、3メートルほどの距離だった筈が、今こうして見ると、10メートル近くあるように感じるのです。
庭全体の距離を考えても、そんなにあるはずはないのですが、そう感じずにいられない気がしてしまいました。
「同じ地には立てずか・・・近くに寄らせてもらえないのかな?」
左手にはめた、自分の気を溜め込んである、増幅器の役目をするリングを触り、数歩歩いてみた。
「うーん。やはり変わらずか・・・皆さん聞こえますか?僕の声が?」
私は前を見たままで、鳥居の外の人と霊に話しかけた。
なぜか・・・鳥居の外が霞んで見えたもので。
「はい・・・先生の姿はちゃんと見えています。どうかなさいましたか?」
○○さんがそう答えた。
「外からは異常無しに見えるのか?やっかいだな」
これでは一人芝居をしているように見えてしまうじゃないか・・・と私は思いました。
「老人、老婆、お嬢ちゃん・・・力を貸してくれ。
私の横手にそっと立ってくれないか?
近すぎてはいけない。1メートルくらい間を空けて」
3体の霊たちの協力が必要だった・・・
ここから・・・は。
                   続く
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2007-02-18

ラップ音 35

「ご老人 ありがとうございます。さてそれでは皆さん 祠に行きましょうか・・・」
もちろんこの時の言葉は、老人と老婆と幼い女の子に言いました。

「○○さん・・・それでは祠に案内して下さい。」
「はい 分かりました。こちらです・・・」
我々はその庭の一部にある祠に向かった。

そこに祠があった。
よくあるお稲荷様とは違い、白い鳥居があるかなり立派な祠だった。
神社より少し小さいが、良くある庭の祠とは、あきらかに違う。
これくらいの祠になると、しっかりと神様入れの儀式もされているだろう。
そこにあった祠は、明らかに傾いでいた。
向かって右側の地面が沈み、石垣が少し涼んでしまっていて、右に倒れ掛かっていた。
「これはいつ頃から傾いてしまっているんですか?」
「はい・・・2005年の終わり頃からなんですが・・・突然地面の沈下が始まってしまって。」
「ご主人はこれを見ても?」
「はい・・・無信仰心の男なので、大丈夫だ!の一言で・・・やはり先ほどからの源四郎さんの話と一致します。kのお屋敷を守るには、適していない人間のように思います。」

「やはり・・・そこまで信仰心がなかったのか・・・そんな事では我々の墓も荒れ果ててしまうわけだ。」
老人が嘆いた・・・
「この祠の傾いでいる方は、蔵ですね。蔵の壁にもう少しで寄りかかってしまう程ですね。」
蔵の壁とは、僅かに10cmほどであった。
「蔵とは・・・その家の資産の大きさの象徴だ・・・その蔵を、まるで押しつぶしように祠が・・・このまま行けば。この家は終わるぞ。」
老人が独り言のように言った。

「ご主人が理解者じゃないのが、一番のネックですね。これでは簡単に神様に詫びるだけでは済まないでしょう・・・直さなければ・・・」
私はお母さんに向かって聞くように話しかけた。
                  続く
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2007-02-18

ラップ音 34

「この家から、人を追い出すような声か・・・」
やはり怒りの神が、この土地からこの家の住人を追い出すつもりなのか。

後日談なのですが、このお母さんとお嬢さんは、この家で勉強が手に付かず、週のうち5日間は、東京のホテルで過ごし、お嬢さんもそこから学校に通っていたのです。
ですから、家に常時いるのはお主人と、ご主人のお母さんの2人きりだそうです。

そういう意味ではすでに、この家の半分の人をある意味追いさしに成功していたのかも知れません。

でもこの自縛化していた老婆と幼い女の子が開放されたと言う事は・・・
もう一緒にこの家族を脅かす必要が無くなったと言うことか?
「ところで名前を教えてもらえますか?お二人の?」
私は自縛霊化していた老婆と、幼い女の子に名前を聞いてみた。
「わしはみねじゃ・・・身寄りがなくて孤独じゃったから、死んだ事自体は後悔も怨みもなかった。それなのに・・・悪霊のようにされた・・・」
「あたしは、間宮 みち・・・8歳」

「みねさんにみちちゃんですね・・・もう大丈夫です。貴方達の長い苦しみももうすぐ終わります。」

「源四郎さんの事を、よく見ていたから分かっておる。だから信じようと思った。わしらにも何か役に立てる事がないかと・・・この子も賛成してくれてな・・・」
なんとも心強い味方たちであった。

「老人・・・お聞きになっていましたか?これで私の援軍は、貴方とこの2人の3人になりました。嬉しいですね。老人・・・ここからですよ。力と知恵を貸してくださいね。
「この2人がこう言ってくれているのに、この家の先祖のわしが、おめおめ逃げられるか・・・井口よ。こちらからも頼むぞ!」
老人が、力強く言った。
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2007-02-17

ラップ音 33

外に出た私たちは、外の明るさに目を奪われた。
その瞬間だった!

出て左側からスッと現れた人影に驚かされた。
源四郎と同じようにこの家に呪縛された、幼い女の子だった。
そう一人がその後ろから・・・老婆だった。
この老婆も同じように呪縛されていたのだが、先ほどの強い瘴気を消し去った事により、呪縛そのものも解けたようだ。
「お前たち・・・動けるのじゃな?おお・・・あの瘴気が・・・では、あの瘴気自体がお前たちを呪縛
させていたのか?」
第6代 ○○家 当主 清兵衛老人が聞いた。    
私は様子が見えない親子に、この光景を説明した。
「今ここに、源四郎さんと同じように呪縛されていた幼い女の子と、老婆が来て、君たちのご先祖さまの、清兵衛老人と会話を始めたんだよ・・・と。

「二人とも自由になったの?」お嬢さんが目を潤ませて聞いてきた。
「自縛霊ではなくなったようです。でもこれじゃ浮遊霊になっただけだけど・・・笑」

すこしふざけた口調で言ってみた。
「先生!」と親子二人に叱られた。
頭をペコリと下げて私は 3体の霊体たちに向き直った。

「呪縛自体は、あの瘴気らの力では無かったのじゃが・・・あの黒い瘴気が生まれてからは、わしらが苦しめられたのじゃて・・・何故だかわからんじゃが、こう体全体をギュッとされて、声が聞こえてきた。」
老婆が話した。
「あたしも・・・聞こえた。この家の者を憎め・・・って。追い出せって! 強く強く願えって聞こえた。」
少女も話に割って入ってきた。
                   続く
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2007-02-17

ラップ音 32

「これが神だったら今頃こちらが消し飛んでいたでしょうね。神の怒りの気の一部でも、これ程とは・・・」
さりげなく右腕を揉みながら、親子に振り返り、出来る限りの笑顔を作って私は言った。
「大丈夫ですよ・・・」
だが・・・きっとこの時の顔は、引きつっていたのだろうと思います。
「さあ・・・念のために家の中を探検させて頂きましょう。」
親子を後ろに庇いながら、各部屋を案内してもらいながら確認をする。
「さっきまで居た、他の小さい瘴気も消し飛んだか・・・」
そっと母親が話しかけてきた。
「ラップ音がしませんね?今までは、少し歩くだけでも、威嚇するように鳴り続けていたんです。こんなに静かなのは初めて・・・」
「そう いつもは この家から出て行け と言う様に、鳴っていたよね?信じられない・・・井口先生が居るから、隠れているだけじゃないですか?」
お嬢さんの質問は、当然な疑問でした。しかし 今回はそれはなさそうでした。
「○○ちゃん・・・本当に大丈夫だよ。」
今度はいくらか素直に笑顔が見せられたと思います。
「コレだけ確認しても、感じないので大丈夫でしょう。さあ 外に出ましょうか?」
                    続く
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2007-02-16

ラップ音 31

「井口よ!この気塊は、源四郎が言っていた順番の主かも知れんぞ!」
清兵衛老人が、後ろに下がりながら私に想念を送ってきた。
「そのようですね。こんなにキツイとは思いませんでした。しかしどんなに強くても、これは神ではない・・・影響を受けただけの塊のはず!下がっていてください。そしてあの親子を庇ってあげていてください!」
「分かった・・・親子を庇うくらいはわしにも出来よう・・・この気の影響を受けぬように。」

老人が、目の前で起きている異様な空気の圧縮と、バチバチ音が現実に起きている箇所を凝視して、立ち尽くす親子の前に、見えない壁として立ち塞ぐ。

「恭空無光 真奇力存!」その言葉を3回唱え、自分の手を大きく前に突き出した。

漫画ではない漫画のような様子・・・

しかし現実に目の前の白い塊が、突然 親子の目にも見えるように姿を現し、時計回りと逆方向に急速に回転しながら、徐々に小さくなっていき、チッという音と共に消えた。

部屋の中・・・正式に言うと、ほぼ私の立ち位置は、この家に入ってきた玄関のほぼ近くまで戻っていたのだ。
ここまで後ずさりさせられてしまった訳です。
「急に明るくなって、重苦しい感じがしなくなったわ!」お母さんが答えた。
「うん!怖くないし 寒くない・・・消えた。」
お嬢さんもそう感じたのだろう。

「やれやれ・・・井口よ、やったな。これでこの家のラップ音は止むだろう。見事だったぞ。」
「はい・・・ありがとうございます。」腕を突き出したままの私を怪訝に思い、老人が尋ねてきた。

「どうしたのじゃ?その腕は・・・」
「少し痺れているだけです。感覚が失せてしまったようですが、時機に治ると思います。」
結構 やばいかもと思いながらも、腕をそっと下ろしてみた。
                  続く
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2007-02-16

ラップ音 30

厄介な物がこの家には目白押しか・・・
だから今までここを訪れた霊能者の方々は、辞退したのだな・・・
そう思いながらも、一歩ずつ下がり続けた。
「お前は何者だ、何が目的なんだ・」
その時だった!
バチバチバチ!
捕縛用の気のネットに、瘴気が触れたのだった。

瘴気の塊が、急激に縮み始めた・・・
突然回りの壁が一斉に鳴り始めた。
「ドカッ!ドドン・・・ドドン」
激しいラップ音は、この瘴気の断末魔なのか?
いや違うようだ・・・目の前の瘴気の形が変形していく。
先ほどに比べて、黒い瘴気の部分は小さくなったが、核がむき出しになり始めたのだった。
フワフワした感じの、白い半透明の気の塊。
この塊はなぜか、捕縛用ネットをすり抜けて、こちらに向かってきたのだった!
「やばいぞ!捕縛に掛からないと言う事は、この気の塊は、邪悪じゃないと言う事か?」
                  続く
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2007-02-15

ラップ音 29

「お前たちは何故この家に取り付く!答えろ!!」
私は問いかけながら、少しずつ後退をした。
「姿をはっきり見せろ!音など何の役にも立たないぞ!」
なおも問いかけ続けた。
それに合わせ、1歩 また1歩と下がりながら。

その時・・・その真っ黒い瘴気の真ん中から一言声が聞こえた。
「・・・失せろ・・・う・せろ・・・」
私はその声の一点に向かい、気を強めに送り込んだ。
「う・・・う・・・うせろといったてい・・るのだ」
また声が聞こえた。
「何者だ?小物にしては・・・この瘴気。私の気に反応しないはずがないのだが・・・お前は誰なんだ?」
私は少し考え違いをしていたようだ。
この瘴気を甘く見ていた。
この感じられる気は、腐敗臭を纏っていながらも、その核からは意外と清い気が、僅かながら感じられたのだ。
「この気は・・・神の気を吸っているからなのか?いや 神の気の一種そのものだ!その清らかな気が、瘴気を纏って大きくなってしまった姿なのか?
神の気が、邪悪な形に変わってしまったのか?」
核に神の気・・・その周りを浮遊する邪悪な気が包んでいる。
「これは少し厄介だぞ!」
                  続く
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2007-02-15

ラップ音 28

逃がさなければ良い・・・逃がさないようにする。
簡単なようで難しい話である。
「どのようにするのじゃ?こやつらを・・・」
清兵衛老人も、興味ありげに乗り出してきた。
「逃げようとする奴らは、必ずこちらの歩調に合わせ逆に進みます。今 ここまで来た感じで分かりました。決して無駄な動きはしないのか、出来ないようです。」
「そうじゃな・・・エネルギー体としては弱いようじゃからな。しかし・・・」
「そうですね。それが分かっただけでは何も意味がありません。だから・・・私は前に出ず、後ろに引きます。」
「追い詰めるのではなく、逃げるのじゃな?そうすると奴らは前に追いかけて来る形になる。そうか、そのままお前の後を追わせ、呪縛帯に捕らえ動けなくする・・・か」
「老人・・・お静かに願います。」
「おっ・・・すまん!つい興奮してしもうたわ。」
私が実行しようとした方法は、老人の指摘通りであった。
呪縛帯とは、大きなパワーや形の霊体を、ぎゅっと縮めて捕獲する、ネットのような物を、霊的気で作りだすものである。
「これから私の後方から離れて下さい、老人。」
「おう分かったわい!」
私は気を集め、一気に練り固めたネット状の呪縛帯を作り上げた。
ビリビリと、電気のプラズマのような光を発しているネット。
                   続く
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2007-02-13

ラップ音 27(神編)

腐敗臭・・・または焦げ臭い動物臭       通常この匂いがする時は、悪霊系がすぐ近くに居たりする。
やはりこの匂いからすると、邪悪な瘴気の集合体か。
私は一歩また歩を進めた。
それと同時に激しいラップ音も後退する。
廊下の天井部分で 「ダッダッダッ」
廊下の壁部分で 「ドン ドン」
私はそれを無視しながら進んだ・・・
私の後ろには清兵衛老人が音も無く付いてくる。
私はリビングの扉を開けた・・・
念のために親子は少し離れた後方に付いて来させた。
玄関に2人で居させる事は危険なので、私の近くが比較的対処可能なので・・・
「ここが一番物音が激しい場所ですね?」
私はお母さんに聞いた。
「はい!そこは音だけではなく、水色のジェルのような物が、フワフワ漂ったりします。」
「ほう・・・音だけではなく肉眼で確認できるまで、実体化出来るのか?そこまで強くは感じなかったのだが・・・何故だ?老人・・・」
「やはり神の怒りが、奴ら活性化させている為じゃろうな。」
「これが源四郎さんが言っていた事か・・・確かに順序があるようだな。しかし私には方法がある。」
「こいつらは、逃げながら精神的に攻めてくるタイプだぞ・・・やっかいな奴らだからな。」
「逃がさなきゃ良い!」
「・・・・・・?」
                     続く
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2007-02-12

ラップ音 26(神編)

「立木 源四郎さん・・・気の毒な人だった。彼は何も罪を犯しては居なかったのに、金持ちの身勝手な信仰心により、落とさずにすんだ命を奪われた。
清兵衛老人・・・それに○○さん、お嬢さん。これは忘れてはいけない事ですからね。私も約束を交わしたので責任があります。一緒に守ってあげましょう。」
「はい!私たち親子は、今回この件が解決しましたら、傾いた祠と一緒に、供養等を建立します。」
「私からもお父さんに必ず話します、先生!」お嬢さんも、初めの頃から比べて、随分大人びたように見えてくるから不思議です。

「さて・・・神か。しかしそう言っても、あんなに激しいラップ音が続いたらたまりませんよね?とりあえず私が静めましょう。お家の中にもう一度入らせて下さい。」
3人と清兵衛は、まだ真新しい新居の方に行った。
セ○ムのセキュリティに守られた頑丈目なドア。
靴を脱いで一歩踏み込んだときに感じた戦闘的な気の塊。
親子を私の後ろに下がらせて、私が前面に出た時。
「ドン!ドン!ドン!」
まるで威嚇するようなラップ音・・・
「おいおい・・・早速か?」私は少し可笑しくなってしまいました。こうも私たちの行動を警戒していたとは・・・
「清兵衛さんには見えますでしょう?」
「おお・・・何と言うのだ・・・この者たちは?
物の怪か、動物か?人ではないのか?」
ここからは実際にこの中で生活している親子の為に、そのままの解説は控え、都合の悪い会話ははぶき伝える事にしました。
「そのようですね・・・どう思います?」
「真ん中にいる奴が・・・その大きな奴が親玉か?」
「いや・・・体の大小ではなく、気の大きさで見てみましょう。しかしなんて真っ黒な気なのだ。それにこの匂いは・・・腐敗臭か・・・」
                続く
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2007-02-11

ラップ音 25

この家には確かに古い立派な蔵がある・・・祠の横に。
この中に何があるのだろう?
「清兵衛老人、この蔵の中にこの家に悪さをする奴らの秘密があるのですか・」
「そうじゃ・・・この源四郎兄ちゃんたちは、この家にそんな細かい悪さをする為にいたんじゃないからの。むしろ彼らが居たおかげで、蔵の中におる者たちも、あまり好き勝手には悪さは出来なかったのかも知れぬ。」
「そうですか・・・源四郎さんの狙いはタダ一つ、この家の衰退・・・でしたものね。分かりました。
これ以上源四郎さんたちを、この世の毒気に当てたくはありませんから、早めに浄化させて頂きます。
天空に、あの世との入り口である亜空間を作り上げますから、そこから速やかにお昇り下さい。そして再誕の時を願って・・・」
「うん・・・ありがとう。私の亡骸がまだあの岩ノ下に眠っているだろうから、何かの折にはその亡骸の始末はよろしく頼むよ。」書生は初めてにっこりと笑った。
「始末などという言い方は適切ではありませんね。丁重に供養させて頂きます・・・です。」私も笑って返しました。
その時です。後ろで私が笑っている姿を見て、この家の幼い次期当主であるお嬢さんが
「先生・・・源四郎さんは今ここにいるのですか?
この辺かな?」と言って私の横に来ました。手には可愛い花が握られていました。
「今はこれしか出来ませんが、許してください。井口先生の言うとおり、必ずお母さんと約束は守りますから、安心して下さい。そして・・・ありがとうございます。」そう言うと、手に持っていた花を、そっと地面に置き、深々とお辞儀をしてから、お母さんの所へ戻った。
「エヘへ・・・良かったんだな、これで。井口先生とやら・・・ありがとうな。やっと人間らしい心で死ねる・・・そんな感じがする。本当にありがとう。」
「良かったね。僕も嬉しくなるよ・・」気がつくと地面にあった花が消えていた。
「浄化される前に一つだけ教えておく事がある。僕はここに長くいたから知っている、この家の災いの根源が、さっき僕が言った、この家の代々の当主達の、信仰心のなさなんだ・・・そんな奴らがむやみに祠を作り、井戸を粗末に使い・・・災いの元は、神なんだ。蔵の中の者たちも、その気に押し出されるようにして、出て来ているのを感じていた。
井口先生・・・まず祠と井戸だ!そこを何とかしてからだ・・・それを教えたかった。」
「ありがとう。大事な事ですね。神か・・・そこを何とかしてからでなければ、静まる気配は無しか・・・助かりました。」
「さあ 送ってくれ・・・さようなら。」源四郎は自由になった手を、胸の前で組、目を閉じた。
「○○○○ ○○○○」・・・・
この時、親子はフラッシュのような光が、小さくパッと光ったのが見えたそうです。
それが点々と・・・上空のある一点に吸い込まれていくような感じがしたそうです。
                  続く
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2007-02-11

ラップ音 24

「源四郎さん・・・納得していただけましたか?」
「ああ・・・納得したし期待もした。やっとこの呪縛から開放されるのか・・・助かる。」
「ところで貴方を浄化する前に、一つだけ質問させてください。この家に物凄い数のラップ音が鳴り響いていますが、これらは貴方たちの起こしている音ですか?」
単刀直入に聞いてみたが、意外な反応が返ってきた。
「ラップ音?そんなけちな事はしないし、私は動けない。あの老婆もあの少女もみなその場から、大きく移動はしていない。」きっぱりとした口調に、嘘は無いようであった。
「そうすると・・・誰の仕業か?源四郎さんには心当たりはありますか?または見えていますか?」
「そうか・・・お前には見えてないようだな?あいつらは小ざかしいから、すぐに逃げてしまうから、お前の力でも追いつけないのかも知れないな。」
「あいつら?では・・・貴方には見えているんですね?」
「それはわしから説明しよう。」清兵衛老人 第6代当主が口を挟んできた。
「お前たちはそこの蔵を調べてみたか?」
私たちはまだ蔵の中までは検証していなかった。
「この蔵の中に?何か秘密が?」
「そうじゃ・・・秘密と言うより、この家の呪われた歴史が残っておるはずじゃ。この源四郎とは、まったく異質の奴らだが・・・その歴史の中から落とされた恨みや呪い・・・大物では無いにしろ、数が多すぎる・・・」
                続く
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2007-02-10

ラップ音 23

「この子の父親の命では、不満ですか?」
私の唐突な答えに、一同は静まり返った・・・
「おぬし・・・何を言っておる?この子の父親の命だぞ?それをその子供の前で・・・」
清兵衛老人が慌てて言った。
「ですが、この家代々の当主でなければいけないのですよね?源四郎さん?」
「当主・・・俺は分からなくなってきた・・・今まで何を願って恨みを抱き続けて来たのかさえ・・・本当に命だったのか?命を取ればそれで私が成仏できるのか?本当にそうなのか?違うように思える。
俺は何が望みなんだ・・・今日この日まで、熱くたぎるような憎しみの炎は、何だったと言うのか?」
男は壊れ始めていた・・・憎しみの意味を見失いかけていた。
「憎しみは何も生まない。貴方が成仏するための方法と、その後の貴方に対してのお詫びの気持ちを含めた供養・・・貴方に対して、生きている人間たちに出来うる、最大の償いではありませんか?」

「しかし・・・それでは俺の今までの気持ちが。」
「ですからここの父親の命をお連れ下さいと言っているのです。ただ・・・今すぐには止めていただきたいのです。」
最後の言葉にまた一同は私を見つめた。
「今すぐにではなく、もう少し・・・そうです。悲しいかな貴方も分かるとおり、今の当主は、まったくと言っていいほど、信仰心がありません。そんな現当主でも、この子には成長するためには必要なのです。経済力として・・・だからこの子がもう少し大きくなって、貴方の供養をしっかりと、お金を掛けてでも出来るようになる頃まで、待ってあげて欲しいのです。それは私が見張ります。虫が良い話かも知れませんが、今のこの親子では、満足な供養は出来ないと思うのです。この子がりっぱなこの家の次の当主になる時に、その全ての心を掛けた供養をさせて頂きましょう。そういう意味です。」
「何故私が今の当主を連れて行かなかったのかと言うと、価値がないんだ・・・信仰心が無ければ、償いの気持ちも薄い・・・その点この子供には、純な信仰心が宿っている。宗教とかではなく、単純に今の貴方のよな人の導きに対しての信仰心だ。分かるんだ・・・私にも。分かった・・・待とう。信じよう。お前たちを・・・お前たちの気持ちを信じて」
「ありがとう。源四郎さん・・・必ず。そして今出来うる限りの償いの形も忘れずに作ります。ねえ○○さん・・・」
私は振り返り、お母さんに説明をした。
「はい・・・分かりました。私が必ず!」お母さんは力強く約束をしてくれました。
                 続く
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2007-02-10

ラップ音 22

私が出した提案は、はたして人柱の屈辱と苦痛に長い間苦しめられたこの男に、受け入れられるのだろうか?賭けであった。
「貴方はこの家を怨み、どこかで貴方の目的を達成しなければ、貴方の心が成仏出来ないはず。そこで、この家の当主を一人は連れて行かなければならないのでしょう?だったら考えられる事は、今のここの当主・・・または次の当主であるこのお嬢さんの2人しかいません。」
「ちょっと待て!おぬしは何を言っている?それではこの家は・・・この子の命を差し出すのか?」
横で聞いていた源四郎老人が慌てて叫んできた。

「まあ聞いて下さい、老人。この子には私が付いている。今の話も聞いている、そして苦しんでいる。
この子はこれから大人になっても、この事は忘れずに、先祖の行いを悔い、貴方たちの無念を、一生供養する事だろう。私がそれを見届ける。約束もする。その役を行うものが必要だと思わないか?」

「確かに今後 ずっと供養等を建てて、供養し続けて欲しい。ならば残る一人は・・・」書生はボソッと言った。先ほどまでの怒りを含んだ顔つきとは一変していた。
心なしか疲れきった男の顔であった。また妙に人間臭さが感じられる。もとのこの男は、このような朴訥とした、素直な青年だったのだろう。それが一層哀れさを私には感じさせた。
「そう・・・残る一人は、この子の父。現在の当主です。」
あまりにもあっけなく言い放った私を、一同は奇異の目で見た。
                  続く                 
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2007-02-09

ラップ音 21

私の出番がなくなる方向がベストだが・・・
人柱のこの書生の、心がはたして動くのか?
「優しい・・・優しい・・・駄目だ!駄目だ!駄目だ!騙されないぞ・・・俺はあの時も騙されて薬を飲まされた。体にいい薬だから飲みなさいと、善人を装って・・・」
何?逆効果か・・・まずいぞ!
「俺はお人好しだ・・・優しいんじゃない。もう騙されないぞ。」男の形相が変わった。
「まずい!そこを退け!」私はとっさに無防備な親子の前に出た。
十字に合わせた腕で受けたが、痺れを感じる衝撃が伝わった。
長年の怨嗟の力が、ここまで物理的な力を与えてしまったのだろうか?
危険だ。どうする?
私はありったけの気を、伸ばした手から前に押し出した。
「フッ!」
その瞬間に、見えない気の塊に、わずかな穴が空いた。
私は間髪いれずその隙間から、男に向かってもう一度清める為の気を、攻撃的に飛ばした!
「グフッ・・・グフッ・・・」男の動きが止まった。
「もう止めにしましょう。源四郎さん・・・貴方は悪い人じゃないし、貴方が悪いのでもない。悪いのはみんなこの家です。そうですよね清兵衛さん!それに○○さん・・・この意味は分かりますよね?」
私は最後の方は、この家の奥さんに言った言葉だった。その問いかけに○○さんも即座に
「悪いのはこの家の代々の人たちであり、その繁栄の上に今座っている私たちも同罪です。でも・・」
そういうとお母さんは泣き崩れてしまった。
言いたい言葉は分かった。この親子とて罪はないのだ。
「貴方はまだ誰かを連れて行かなければ気が済みませんか?」
「・・・・」
「私からの提案です。意義があれば言って下さい。」
                   続く
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2007-02-08

中休み・・私は怖い事専門じゃありません

今 ラップ音と言う題材で、ブログに連載していますが、決して怖い人ではありませんよ。
恋愛だって、金運だって、仕事運だって見るんです。
怖いのは、ヘビーな仕事の分野だけですから・・・
怖がらずにご相談下さい。
こんな事相談しても良いのかな?とかは思う必要はありませんからね?
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2007-02-08

ラップ音 20

「もう許してくれ・・・わしを覚えてるかな?まだあの頃はわしも子供じゃった。そうそうあの頃書生の兄ちゃんと言って、良く石拾いに、河原へ連れて行ってくれた・・・優しい源四郎兄ちゃんだった。
その兄ちゃんに爺ちゃんたちは、とても恐ろしい事をした・・・わしはあの時の光景を、夜中におしっこに起きた時に目撃してしまったんじゃ・・・だが怖くてなにも言えんかった。翌日 この石の近くに行って、爺さんにこっぴどく叱られてしもうた。
源四郎兄さんを助けてあげる事も出来なかった。」
清兵衛老人は、涙を流しながら語った。
「嘘だ!お前はその後にこの家の当主になった筈なのに、この岩を取り除き、供養の一つもしてくれなかったじゃないか?出来た筈なのに。」
心の底から叫ぶような気がぶつけられて来た。
風圧として・・・これにはさすがに霊能力のない親子にも、禍々しい怒りの気として感じられたように、顔を背けた。
焦げ臭く・・・熱い気の塊。
「確かに源四郎兄ちゃんの言う通りじゃ・・・
やらなかったのか、やれなかったのか・・・わしにも分からん。何故なんじゃと。わしが屁たれなんじゃろう・・・結局自分が大人になった時にはそのような風習は無くなって、その段階でこの岩を取り除いた時に、白骨が庭の中から現れたら・・・そう思ってしまったのかも知れない。わしが悪いのじゃな。」
「・・・・」
「可愛そう・・・」その時にボソッとお嬢さんがつぶやいた。その目から大粒の涙を流しながら。
「何を泣く!泣いたとてわが憎しみは衰えぬぞ!」
「違うの・・・可愛そうと言ったのは、貴方のこんな長い苦しみを、まだ誰にも復讐として、遂げられてないみたいだったから・・・貴方は優しい人だったのね?その優しい人だから、ずっと石の下で、脅かすだけしかして来なかったんじゃないかと・・・
そんな優しさが分かったから・・・私の命で足りるの?」お嬢さんは唐突な提案をした。
「俺が優しい・・・俺が優しい・・・」石の下の男は、自分の両手を見つめながら繰り返した。
「その通りじゃ!源四郎兄ちゃんはとっても優しい兄ちゃんだった!」老人がまるで子供の頃に帰った様に叫んだ。
「・・・・・・」男はなおも自分の両手を見つめていた。
「やれやれ・・・私の出る幕はないのかな?」
                続く             
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2007-02-08

ラップ音 19

この家の現当主を何故 一番初めに狙わないのだろう・・・
この書生の人柱は、この家の繁栄を呪っている筈だ。
まさか・・・この家の現当主には、繁栄をどうのこうのする力はすでに無いと言う事か?
まさか・・・現に今この家の金銭面も含めて、この当主が握っているはずだから・・・
「うるさい!この娘が邪魔なんだ!」男は私の心の動きが、まるで見えるように答えを返してきた。
「この子はこの家で、たった一人の跡継ぎなんだ。
だから・・・????」
この時私は自分の言葉に、気がつきました。
この現当主は凡才でも、この女の子は非凡。繁栄に結びつくのは、むしろこのお嬢さんなのだ。そうだったのか・・・それで・・・
「この子を差し出すわけにはいかない。もしそれを望むならば、私は貴方を、もっと深い人を呪う事も許されない地の底へ落とします。」
「何を?何故そこまでこの子に肩入れをする?何の得がお前にあるというのだ?金か?」
「違う。私は先ほどここにいる、6代目のここの元当主の清兵衛老人と話をして、貴方を清い心に戻し、こんな惨めで苦しい姿から開放してあげたくて今 こうしている。」
その時であった、じっと聞いていt清兵衛老人が語り始めて・・・
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2007-02-07

ラップ音 18

こちらの態勢が整った。
私は人柱になった書生に話しかけた。
「苦しいですか?自分が何でこんな目にあったんだと、ずっと怨み続けてきましたね。そろそろ止めにしませんか?」
それまでうめき声を上げているだけだった書生の顔が、急にこちらを向き、目をカッ!と見開き・・・
「何を勝手な事ばかり言う・・・許してなるものか・・・お前だって自分が俺の立場だったら、簡単に許すと思うか?」
土だらけの顔が、なお一層土気色に変わっていく。
怒気の強さを物語っているのだろう。
「私もそう思います。許すはずがありません。」
あっけなく認めた私の言葉に、書生は言葉を詰まらせた・・・
「貴方は憎しみを静める為に、何を望みますか?聞かせて下さい。」
「俺の望み・・・俺はここの跡継ぎの命を絶つ。それだけが望みだ。」
「跡継ぎ?この一族全部の跡継ぎですか?」
「いや・・・この家は、この一族の本家本筋・・・
現に俺が殺されたこの土地を受け継いでいる。この家の跡継ぎを絶つ。」
強い決意が感じられる言葉に、危険を感じた。
しまった!
この後ろで聞いていたこの家の、小学校6年生のお嬢さんが、小さな悲鳴を上げた。
全てを通訳している訳でないので、書生の言葉は分からないでしょうが、禍々しい気が、そのお嬢さんに向かって吹き付けられたので、悲鳴が出たのだった。
「止めろ!このお嬢さんを私は守りに来た。」
「何を勝手な事を!」
「その代わり、男であるこの家の現当主の命を持っていけばいい。」
私の突然の申し出に、明らかに動揺した顔をしている。
何故か・・・私は話の最中に思っていた。
この家の現 当主の命を、何故狙わなかったのか?と・・・
                 続く
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2007-02-07

ラップ音 17

さて・・・人柱になり、怨嗟の心のみになってももがき続けるあの男に、正気を取り戻させて浄化出来るかだ・・・
正気にしてからでなければ、あの男を救った事にはならず、それは浄化ではなく除去・・・除霊になってしまう。
消すのではなく、上げる・・・。
「その通りじゃ、わしの望む事も・・・任せて良いようじゃな・・・お前の名はなんと言う?」
「井口清満と言います。」
「井口清満か・・・頼むぞ。あの男もこの家も。」
「あの男を助ける事が、この家を救う事になります。しかし・・・一つだけ問題があります。
この家には、祠に井戸があります。最終的にはそこにいる神を静めなければいけません。その時に力を・・・あなたの力をお貸しください。もともとこの屋敷の主だった貴方の力を・・・」
「・・・祠の神・・・井戸の神・・・か。手ごわいな・・・分かった、約束しよう。」
「それでは・・・掛かります。」
そう言ってくるりと背を向けた。
周りの空気がざわざわとしはじめた。
静かに胸の前で、3種類の印をすばやく結び、それを切る。
                  続く
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2007-02-06

ラップ音 16

「あの男は・・・?」
「老当主の顔が、何故か遠い過去を思い出したように翳り帯びた・・・
「昔はあのような人間が、沢山いたのじゃ・・・我々のような、身勝手な庄屋や地主、金持ちの盟主の家では・・・」
「・・・まさか?」私がこの時思い浮かべた言葉は、人柱だった。
その家を繁栄させる為や、川や海の決壊による被害、水不足などの神々への祈願のおり、人柱をささげる儀式が遠い昔は、頻繁に行われていたそうです。
「そうじゃ・・・お前の思った通りなんじゃ。わしの親父の代に埋められた下男なんじゃ、あの男は。」
「じゃあ 貴方はあの男を知っているのですか?」
「知っているとも・・・わしはまだ子供じゃった、恐ろしくて耳を塞いでいた。あの埋められていく男の悲鳴や叫び声が、耳から離れなかった。」
「そうだったのですか・・・」
「あのような大きな石は、あの男が地中より這い出て来ないようにする為に、最後に置くのじゃ。さぞ苦しかったろう。生きたまま埋められている上に、あのような大きな重い石を乗せられたのじゃからな」
そのような忌まわしい過去に、ストレートに行きあたったような、ただ・・・心が苦しくなるこの罪悪感・・・今 目の前にしている姿や、うめき声は、遠い過去に現実にあった・・・その恨みの思念がずっとこの場に留まっているのだとしたら・・・

「あの場所はその時の位置でしょうか?」
「そうじゃ・・・しかしまさかあの石の前に母屋を建てるとは・・・」
「では元は家の前ではなかったのですか?」
「あたりまえじゃ・・・誰が自分の家の玄関先に生贄を埋めるか・・・あの当時は、あの場所は納屋の裏てじゃったはずじゃ・・・そしてあそこには井戸があって・・・井戸の位置は、もう少し右じゃったかな・・・だからあの石の位置は間違いないはずじゃ。」
「それでは長い年月と共に、建替え建替えされるうちに、今のあの母屋の位置になってしまったと言う事でしょうか?」
そういう事になるな・・・これも因果の巡り合わせか、呪いのなせる業じゃろう。あの大きな石がかえって、そこを中心にした庭の配置にさせていったのじゃろう。掘り起こす事がちと面倒でな・・・」
「あの石はずれてはいないのでしょうか?」
「それはお主が今見ている、あの男の姿が答えじゃろう?あのままじゃ・・・」
ずっと・・・ずっと苦しみ続けたのだろう・・・
ずっと・・・恨み続けたのだろう・・・
「それでは貴方はこの家に起こる、数々の不思議な現象や音は、あの男の怨念が起こしている物だと思いますか?ほかの2体とは関係なく。」
「他の2人は、この家を守っているのじゃ・・・災いは・・・いや災いと言う言葉を、わしが使うのは許されんじゃろう・・・許してくれ。しかしあの男を成仏させられるか?ぬしに・・・?」
「やってみましょう・・・今ではあの悲しい男の為に・・・」
私は 妙に力んで言ったように思えます。
                続く            
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2007-02-05

ラップ音 15

「あの者たちか?あの者たちは哀れな奴らよ。」
先ほどまでの真っ赤な目が、柔らかい赤にすっと変わっていくのが分かりました。
「やはり知っているんですね?」
「あの者たちをどうしようと言うのじゃ?」
「この家には不都合かと思いまして・・・浄化させてあげたいと思うのですが、ただ勝手に浄化しますというのは、少々乱暴でもあり、せめて事情を確認してからと思い、確認をさせて頂こうと思いました。」
「そうか・・・あの少女は昔この近所に住んでいた、幼い・・・確か六つくらいの童であった。しかしその童は、原因不明の流行病により三日三晩高熱にうなされ、死んでしまったのじゃ。このお屋敷にその当時おった、この家の16の娘と、いつも遊んでもらう事が楽しみだったようで、死んでからもこのお屋敷にたたずむ姿を、何度も見られていたくらいじゃ・・・哀れな童よの・・・」
「そうですか・・・彷徨っているのですね?その時の大好きな16歳の娘さんを探し続けて・・・
しかし そのお嬢さんは今生きているはずもなく・・・ですか。永遠の彷徨う運命・・・か」
「そうじゃな・・・ぬしに出来るか?救う事が。」
「やってみましょう。しかし その他の霊体についてお教え頂いたあとに・・・」
「あの老婆は、この土地に迷い来た、物乞いの物よ。この屋敷は裕福ゆえ、何か食べ物でも貰えるものかと・・・ちょくちょく顔を出していたようじゃ。しかし、その頃のこの家の当主が、とてもケチであった上、薄情な男だったので、握り飯の一つも与えなんだそうな・・・だから恨みがその老婆を縛り続け、自縛の形を取ってしまうようになったそうじゃ・・・この家のほかの当主はらは、この時の当主に代表されるように、みなケチであったが為に。沢山の者たちに恨みを買う事が多かったようじゃ。愚かな話じゃが・・・な」
「そうですか・・・最後の岩の下敷きの男は?」
「あれか?あの男はな・・・」老人は沈黙し、その男の方を振り返った。 
                    続く                  
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2007-02-05

ラップ音 14

「清兵衛さん・・・貴方は6代目当主と言われますが、貴方が出ていらっしゃると言う事は、その前の当主の方々も含めて、貴方が意見力が一番強いという事でしょうか?」
私はズバリと聞きました。
「・・・・」
先祖の霊は無言のまま、こちらをじっと見つめています。
「無言とと言う事は、お認めになるのですね?」
「他のものは、腑抜けじゃ!みんな代を継続する事だけを考え、しかしそれが災いして、衰退の危険に晒した奴らよ・・・」
吐き捨てるように言い切った先祖の霊は、赤い血の滲むような目で、こちらをも睨み付けてきます。
「分かりました、失礼な質問 お許しください。そしてお怒りをお静め下さい。」
「おぬしは何用があってわしを呼んだ?」
「はい・・・この家に今も存在する、3体の霊体たちが、何者なのか伺いたいのです。何か悪い霊体のイメージがしなかったもので、貴方ならご存知かと思いお教え頂きたいと思いまして・・・」
清兵衛老人は、周りをぐるりと見回し、私を見つめました。
                   続く
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2007-02-03

ラップ音 13

○○家のご先祖様・・・
教えてください。あなた方の歴史を・・・
ここに残る、迷い彷徨う霊たちの正体を。
私は立派な仏壇の前に立ち、そう話しかけました。

そこに、年老いた・・・しかし風格のある老人が、皺の深く刻まれた顔をほころばせて、現れました。
「おぬしは何者だ?我らの事が見えて聞けるのか?何故だ?何故ここに現れた?」と逆に質問をぶつけてきました。
私は親子にも分かるように、同時通訳のように、この老人の言葉も伝えながら、老人の質問に答えました。
「私は井口清満と言います。私は少し特殊な能力がありまして、貴方の言葉は聞こえます。そして見えます。貴方に質問があります・・・ですから呼びかけさせて頂きました。その無礼をお許しください。」
私は出来るだけ丁重に答えました。
「そうか・・・確かにその身にまといし力・・・見えるぞ。わしにも・・・何が聞きたいのじゃ?」
「ありがとうございます。その前に、貴方のお名前をお聞かせください。ここにいる親子は、ここの現当主の奥さんとお嬢さんですので、安心してお名のり下さい。」
「・・・・」
「是非 お願いします。」
「・・・そうか・・・分かった。わしの名は、清兵衛・・・6代当主じゃ・・・」
「○○清兵衛さんですか?」
「そうじや。調べれば分かるじゃろう。わしの名は」
なんとも言えない貫禄がある老人です。
気押されてしまうくらいの迫力が・・・
                  続く               
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2007-02-02

ラップ音 別項

ここで皆さんに、文中私が印を結ぶと言っていますが、いったいどう結ぶのか見た事がないでしょうから、ピンとこないと思いますので、特別に井口が結ぶ印をお教えしましょう。
ただし一個だけですが・・・

まず指でOKを出すように親指人差し指でマルを作ります。(両手とも)
それを両手のマルの輪をつなげて、残りの中指、薬指、小指をピンとさせて合わせます。
そして 中指以降の指の三角形の山の、隙間に息を吹きかける・・・これを細く長く 息を吹く。
これは試されてもいいですよ。
悪い事があった時、深いため息をこの中に吹き込めば、楽になりますから・・・
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2007-02-02

ラップ音 12

「この家にいる霊たち・・・それの鍵を握るのはこの家の先祖だと思います。
母屋を見せてください。
母屋にはお母さんが一人で住んでいるとの事でしたが、どうしても見る必要があるのでと、無理を言って入らせてもらいました。
私の目当ては仏壇です。
この家にあった仏壇は、やはり代々の歴史が刻まれたような、大きな仏壇でした。
写真の多さも半端ではありませんでした。
私を見下ろすように、ズラッと並んで私を威圧してきます。
さすがに嫌な気分になりますが、仕方ないと思いつつ・・・
私はその仏壇の前で手を合わせ、印を結び・・・
「ご先祖の方々・・・この家の歴史を、私に教えてください。」と言いながら、更に印を結びなおし強めていきました。
その時です・・・襖が・・・障子が・・・いっせいにカタカタと鳴り始めたのです。
まるで地震が来たように・・・
そこまで付いて来た親子も、顔を見合わせています。
次第にそのカタカタも弱まり、シーンと物音一つ立てない、静寂の部屋の中で私は、もう一度先祖の方々に問いかけ直しました。
「この家に居座る霊魂たちを、あなた方は知っていますね?」と・・・
                  続く
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2007-02-01

ラップ音 11

井戸がどのような形になったか・・・
埋めようとするご主人に話を聞いたところ、何となく埋めてしまえ埋めてしまえ・・・という事が頭に浮かび、同時に庭にある井戸近くの大きな木も切ってしまえと・・・
もちろんこのご主人は、頭がおかしいようには見えず、その言葉に何故か考えを実行しなければいけない・・・というような気持ちだったと言います。
その太い木と言うのが、初めに言った、少女かたたずむ木だったのです。
私の説得で、その木は今でも有ります。
そして井戸は、何か良く分かりませんが、大切にするあまり、小屋を作られ、井戸をすっぽりキレイに部屋の中に井戸っていう感じになってしまいました。
中には棚があり、汲みようのひしゃくや桶まで綺麗に新調され・・・
まあ これなら汚れないし落ち葉か積もる心配も無いから良いのですが。
井戸の地神さまは、満足されたようでこの後に、大きな気の一つは静まりました。
しかし・・・最大の難所が・・・傾い祠・・・
まさしくここが
この家に影響を与えている場所なのだろうか?
しかし・・・その前に この家にいる3体の霊たちや、騒がしいご先祖の霊との会話を済ませておかなければいけないように感じた私は、親子に向かってこう言いました。
                  続く
Posted by kiyoman at 21:04:20Comments(2)TrackBack(0)
2007-02-01

ラップ音 10

霊なら除去なり浄化と言う選択があります。
しかし神を静める事などは、そう経験があるものではありません。
霊能者であって神官ではない・・・そういうジャンル違いがあるように感じます。
この家で起きている事は・・・

いつでも多数のラップ音が鳴っている。(私が居る間中もかなりな量のラップ音が鳴っていました。私も経験した事が無いほどの)
浮遊する人魂。
家の中を歩き回る少女
母屋の玄関をじっと見つめる老婆。
うめき続ける庭の男。

そしてこの家の家長の、神に対する態度に怒りを覚える神。
(この件に関しては、初めの時に神様が何故怒っているかを説明しました。家長のケチさ、無頓着さ、神様を信じない感覚の持ち主である事が原因ですねと・・・結果返ってきた答えは、まさしくそのままですと・・・)

井戸を埋めようかどうかと考えたりしていた為に、長年水を与えてきた地神さまの恩を忘れた振る舞いと怒っています。

井戸を埋める・・・もちろん埋めなければいけない事情はあると思います。
その時はその仕来りで行う事が筋です。
この井戸も結果的にどういう形になったかはあとでお話しますが、説得により今でも井戸は残されています。
それも驚く形になって・・・
                 続く
Posted by kiyoman at 18:29:15Comments(3)TrackBack(0)
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