2007-08-31
人間に必要な運と実力の考え方
これは私が人によく言う話です。
もし「違うよ!」と思われる方がいたら申し訳ございませんです・・・
これは私の持論だと思い お許しください。
私は、人に必要なものとして、運が90%
実力が10%だと思っています。
かなりかけ離れた極端な比率だとは思います。
ただ・・・私が長年見てきた結果は、運がなければ悲しい事に、どんなに実力がある方でも、宝の持ち腐れになってしまうのです。
試験でも、模擬などは余裕なのに、本番では凡ミスで・・・とか
仕事でも知識がすごくあるのに生かされない・・・とか
何かの勝負の決断の時に、その間際まで決めていた決意が、その場に行って気の迷いから変えたら・・・とか
逆に 運の多い人は、大した実力もないし、本人にも自信が無かったのに、何故かOKサインが出たり・・・とか
試験では、一夜ずけで勝負かけたら、試験でそこが出て受かってしまったとか。
運・・・実力・・・
だからってめげていては何も改善されません。
その運を上げる方法を考えなければいけないのです。
まだまだ人生は長いのだから・・・笑
2007-08-30
久々の独り言・・・
最近、体験レポートのようなものばかりを、ブログで沢山載せてきましたが、少し休憩します。笑
ネタが切れた訳ではないんです・・・
ただ、ヘビーな内容ばかり書くと、占い師としての部分は、怖がられて少し障害があるようです・・・笑
まあ 私の場合は、霊能者としての部分がメインなのは事実なのですが、占いに関しても得意ですから・・・笑
私の場合は特殊なのかも知れませんが、漫画に以前取り上げられた関係で、名前で検索されてたどり着くと言う方が多いのですが、ここに載せている以上、それ以外の占いで頑張りたいと言う気持もおおいにあります!!
てなわけで・・・これからもよろしくお願いします。
参考に 恐怖体験 霊能者は語る
青葉出版 流水 凛子先生 画
です。興味がありましたら、ネットで検索してみてください。
2007-08-28
賃貸物件の恐怖 12
今回のお話は、読者の皆さんにとっては、あまり面白みにかけたかも知れません。
しかし このお話には後日談があります。
私はそこの方が 少し恐ろしくなったのです・・・
お読みください。
まず・・・あれだけ引っ越しする事に渋っていたご主人が、私が帰った日に帰宅して、奥さんからその日の私の話や、やった事を聞いて、すぐにこう答えたそうです。
「こんな家は、もう沢山だよ。」
すぐに引っ越そうと言いだし、すぐにネットで検索などし、なんと3日以内に引っ越し物件を見つけたそうです。実際の引っ越しは 9月になるそうです。
このご主人は、大手証券会社の社会的地位では、大変な方でした。
そのご主人も、呪縛を取った後に、すぐに行動を起こせたと言う事です。
あと・・・恥ずかしながら、私は帰宅後、大切な念を貯めこんで、いつもしている指輪が見当たらなくなりました。
桜井さんの家から帰った後でしたので、恥ずかしながらメールしたところ、桜井さんいわく
「井口さんは、来た時にはしていた指輪が、帰りに車でお送りした時には、していなかったので、外してしまわれたのかと思ったと・・・・」
そして・・・
「探してみます・・・でも、この家では物がなくなる事は、珍しい事ではないんですよ・・・」と。
私も大切にしている物が、なくなったのにも拘らず、全く記憶が曖昧な事が不思議です。
必ず指輪が ぽこっと現れる事でしょう。
きっと・・・・
意味があるのではないでしょうか・・・
完
2007-08-26
賃貸物件の恐怖 11
私が自由を告げたと同時に、いろいろな霊体が動き始めた・・・
「あれ?いま男の人が2階昇って行った。」
「井口さん・・・この人じゃないですか?」
そう言って桜井さんは、一枚の写真を差し出した。
「そう・・・この人が元気に2階へ昇って行きました・・・この人はお父さん?」
「はい・・・そうなんです。」そう言って生前お父さんがかけていた眼鏡も出してきた。
「お父さんは、志半ばで死んだことを、すごく悔しがっていました・・・家を建てることみたいですね。」
「そ・そうなんです!!実は父は、みんなで住む家を考えて、図面まであれこれ考えていたんです。」
「うーん・・・家ですか。この家は今建てている家の仮の住まいですよね?心配してきたら取り込まれて身動きできなくなっていたんだな・・・お父さんの霊体も」
「お父さんまで?」
「そう・・・だから今 呪縛が取れたから、まっ先に元気よく動きだしたんだ」
「お父さん・・・実は井口さん。この家を出ようと主人に何度も話しているんですが、いつももう少しの我慢だとなって、この家を引っ越す事が進展しないのです。この家に来てから私が二度も心臓の手術をしたのに・・・私は、短期間でも別のところに住んだ方がいいと思っているんです。どうですか?」
「それも変わりますよ。この家を出ていくことも可能になりますから・・・」
続く
2007-08-26
賃貸物件の恐怖 10
レリーフに向かって私は意識を集中した。
それと同時にざわめきだす周りの空気。
私の周りに集まりだす霊たち。
「このレリーフの人物は、海軍の将校ですね。それもかなり位の高い人のようだ。この人を思う気持ちが強すぎて、その周りの霊体たちも巻き込まれて、動けずにいるのです。」
「この家にいる女性や子供たちは、関係のない人たちだったんですか?」
「まったく関係がない訳ではないが、この土地にいた人たちの霊が、吸い寄せられたのだと思う。」
「だから・・・だから 帰りたいと・・もうここに居たくないんだと?」
レリーフはグレー色に、鈍く光ってきた。
もう少しだ・・・解放出来るのは・・・
そこから 10をゆっくり数えたくらいだったらうか・・・それは解放された。
「さあ・・・みんな、自由だよ?」
私は部屋の空間に向かって言った。
続く
2007-08-25
賃貸物件の恐怖 9
印を結んですぐに、霊気を感じた・・・
感じたと言うよりも、霊体の方から近くに来たという表現の方が適切だったかもしれない。
「不思議だな・・・外人の子供が2人いる・・・女の人も一人・・・髪の毛の長い人だ・・・男の人もいる・・中年だな?このレリーフの男の人は感じられない。」
「そんなにいるんですか?」
「ええ・・・そしてこう言っています。ここから出られない・・・ここから離れたいと・・・どうやら彼らも何かに縛られているようです。」
「ここから離れたがっているんですか?霊たちが・・・でも、私の心臓とかも彼らのせいですよね?」
「彼らの仕業ではないようです。おそらく彼らも縛られているのがこのレリーフに関係しているし、桜井さんの体の問題もこのレリーフの男が関係しているのだと思う。」
「ひどい・・・何とかなりませんか?彼らを解放出来たら、何か起こるのでしょうか?」
「おそらく・・・彼らを解放するためには、このレリーフの男を封印・・・いや、男と言うより、このレリーフにかかっている呪縛を解くと言った方が正解なのかもしれない」
「井口さん・・・」
「そのつもりです。やってみましょう!」
続く
2007-08-24
賃貸物件の恐怖 8
スイッチの入っていないおもちゃが鳴る。
通常時ならば、それほど驚く事はないかもしれない・・・
しかしこのタイミングで鳴った場合、さすがの私でも、不意打ちを食らった感じがして、少し固まったのも正直 事実でした。
「存在をアピールしていますね・・あはは」
「井口さん・・・私はこの家に引っ越してきて2年ちょっとなのですが、その間に2度の大きな手術をしました。心臓のです。
この家に引っ越してきてから・・・と言う事を考えたら、問題はやはりこの家かなと思ってしまうんです。
でも、いざ引越しの話になると、なぜか話が詰まってしまい、そのままここに住み続ける事になってしまうのです。まるで縛られているような・・・この家に。」
「そんな大きな手術を・・・」
「ええ・・・近いうちにまた検査に行くんです。定期的に検査をしなければいけないんですよ。」
「そう言う状況なのに、私に断られた・・・それじゃ嫌な気が倍増しますよね。確かに私自身、こちらから断る事は滅多にないんです・・・何故かがありました」
「はい・・・井口さんに断られてから、2人の他の方に依頼して来ていただいたんです。陰陽師の方と、霊能者の方でした。物を売られたり、勝手に送られたりしたんですが、結局解決に至らなかった・・・と言うよりも、ほとんど変わらなかったのです」
「・・・・・・陰陽師の方と霊能者ですか・・・お二人ともこのレリーフには気がつかなかったのですか?」
「はい・・・見事に・・・逆にこちらからこのレリーフは変じゃないですかと聞いたら、これはなんでもないと言われてしまいました。」
そう言って桜井さんは自嘲気味に笑った。
高いお金だけ取られてしまった自分に、がっかりしていたのだろう。
「それで・・・もう一度だけ井口さんにアプローチしてみようと思い、メールをしたんです。」
「うん・・・今回の桜井さんは、以前の桜井さんと違っていました。だから受ける気になったのです。」
「はい・・疲れ切ってしまい、以前のような気持ちではなくなったのも事実です。こんな病気になって、こんな家に縛られるのも、自分の運命なのかと思い、弱気になったんだと思います。」
「でも・・・それが良かったのだと思いますよ。」
「最後の頼みでした。」
「じゃあ・・・やってみましょう。まずこのレリーフに話しかけてみます。それからこの家にいる霊たちに話しかけてみます」
私は座りなおして 印を結んだ。
続く
2007-08-23
賃貸物件の恐怖 7
レリーフを手に1Fへ降りた私たちは、リビングのソファーに腰をおろした。
「このレリーフの人物か・・・でも私か感じる霊体は、複数なんだけどな」
「先生・・・この家は普段から変なんです。たとえば大した事はないのかも知れませんが、子供のおもちゃが、関係なくなったり動いたりするんです・・・」
「どれ?」
「このおもちゃなんですが・・・」
桜井さんが持ってきたお子さんのおもちゃ
ヒーロー物の剣のようなおもちゃだった。
スイッチを入れてみた。
普通に作動する・・・
「スイッチも入れてなく、おもちゃ箱に入ったままの状況で、急になるんです。」
「これが・・・」
私はいろいろいじった後、スイッチを確認して 自分の左わきに置いた。
「おもちゃは他にも?」
「はい・・・センサーで動くおもちゃが、これも夜中に動き出すんです・・・さすがに主人までも気持ち悪がって・・・」
「そうでしょうね・・・」
そう私が言った時だった。
「カキーン!」
まさしく私の横に置いたおもちゃの電子音だった・・・
主張するように・・存在を伝えるが如く 鳴り響いたおもちゃ。
私はすぐにそのおもちゃを手に取り、スイッチを確認したが、OFFのままだった。
ONに入れて振ってみたが、今度は鳴りもしなくなっていた・・・
固まる桜井さん・・・
「井口さん・・・」
続く
2007-08-23
賃貸物件の恐怖 6
「この本棚ごと置いたままでくれと言われまして・・・このレリーフを隠すためか、もしかするとこの本棚の後ろとかにまだ何か置いてあるのか不安になっていたんです」
「確かにありえるな・・・なぜ置いたままにしていたんだろう」
「持って行きたくなかった・・・と言う事じゃないですか?」
「うん・・・屋根裏部屋の荷物の中に、この軍人さんに関係ある資料が、必ずあるはずだな・・・写真とか。」
「そうですね・・・関係ない人のレリーフなど、持っている筈がないでしょうし・・・」
「とにかくこれは下に持っていこう・・・下に降りましょう」
そう言って私がレリーフを両手に持って下に降りた・・・かなりの重さのレリーフであった。そしてその重さを気にさせないほどの悪い気を感じていた・・・
続く
2007-08-22
賃貸物件の恐怖 5
隣の部屋に入った・・・
「ここがご主人の部屋ですか・・・うっ・・なんだ この気は・・・」
私は妙に重たい空気を感じた。
瞬間的に私は部屋の中を見回した・・・
原因を探すために。
「桜井さん・・・この上には何があります?」
私が唐突に指さした場所は、本棚の上でした。
その本棚は高く、2メートルほどの高さがあったので、到底したからでは見えなかった・・・しかし 心の目には異様さが見えていた。
「井口さん・・・・」
隣で桜井さんが息をのみこむように言った。
「やはり分りますか?この上・・・」
「やっぱり何かあるんですね?」
私は そっとその本棚の上に手を伸ばした
その手に触れるものがあった。
それを下ろしてみた。
それは鉄でできたレリーフでした。
海軍の軍人さんをリアルに型どった・・・
裏を見てみると、名前が彫られていた。
「これはお知り合いのですか?」
私は桜井さんに聞いてみた。
「いえ・・・これもオーナーの置いて行ったものなんです・・・この本棚ごと。それもこのレリーフは、本棚の上の一番奥に、隠すように置いてあったんです。」
「隠すように?やっぱり・・・これがこの家に関係しているな・・・強い気を発している・・・」
続く
2007-08-21
賃貸物件の恐怖 4
屋根裏部屋に、オーナーの置き荷物・・・
「見てみませんか?桜井さん」
「私も興味があったんですが、なんか怖くて・・・」
「私がいますので見てみましょう!」
「はい!」
そう言って私たちは屋根裏部屋の収納式の階段を引き下ろした。
夏真っ盛りなので、その部屋の熱気は半端じゃなかった・・・
「私が登ってみます」
私はその階段を慎重に登った。
「桜井さん・・・衣類なんか無いですよ?
それより書類やアルバムなどのような物が置いてあるようです」
桜井さんにも念のために登ってもらった。
「本当ですね・・・衣類なんて何で嘘を言うんだろう・・・それ自体嫌ですよね」
「取りあえずは元に戻しましょう・・・この家は秘密がありそうですね」
そう言ってこの部屋は取りあえず結界をはり、となりのご主人の部屋に移った。
続く
2007-08-19
賃貸物件の恐怖 3
ほどなくその家は見えた。
車を降りた私は、その家を見上げた。
しかし意外にも外から見た限りでは、霊気を感じない。
「家の中を見せてください。」
そう言って私は玄関に入った。
「なんだ?これは・・・」
左手に2Fへの階段・・・
右手にはリビングと和室・・・
まずはリビングと和室を見せてもらった。
和室には霊気たまりが感じられたが、ここではない・・・という気がした。
2Fだな・・・私はこの段階でそう確信した。
2人で2Fへの階段を上った。
「ここだな・・・」
すると桜井さんからこんな言葉がでた。
「やっぱり2Fですか・・・」
「そのようですね・・・」
2Fには、家族の寝室に、ご主人の部屋があった。
まずは家族の寝室を見た。
おかしい・・・この部屋おかしい・・・
私は寝室に違和感を感じた。
すると桜井さんが言った。
「実はここの部屋には屋根裏部屋があるんです。」
「屋根裏部屋?」
「はい・・・実はここは賃貸で6年と言う期限付きで借りたのですが、そのオーナーの荷物が、その屋根裏部屋に残されているのです。」
「変ですね・・・荷物を?」
「はい・・・衣類だから・・・と言われて。見ないでとも言われていましたもので、今まで見たこともないんです・・・」
続く
2007-08-19
賃貸物件の恐怖 2
「先生・・・人生をもう一度考えてみたくなりました。家の事を含めて・・・」
そう言う発言がメールで来たのです。
以前の依頼時の発言と変わっていた・・・
まるで別人のような謙虚さと真剣さを感じたのであった。
「今回はお受けしましょう。」
私はなぜか 今回はお受けしようと感じたので、そう返事を返した。
「ありがとうございます。」
こうして8月の暑い日・・・私は桜井さんの家に向かった。
待ち合わせの駅に、桜井さんは車で迎えに来てくれていた。
「はじめまして・・・井口です。」
「やっと来てくれましたね・・・」
そうしみじみと言われた・・・
「今回は、とても好感が持てました。」
そう言って車で家に向かう車中、来たくなかった以前の桜井さんのメールに対しての理由を告げた。
「やはり・・・その頃は井口さんのおっしゃる通り、私自身が違いました・・・しかし今は・・・真剣です。」
この中で詳しい内容はカットさせて頂きますが、かなり桜井さんの奥さんは、霊的な事に詳しく、私は冷やかしに感じるような発言だったのです。
そうこうしているうちに、私の体に冷気が感じられるようになってきた。
近い証拠だろう・・・目的の家が
続く
2007-08-18
賃貸物件の恐怖 1
このお話は、つい最近の相談者のお話です。
このお話の中の賃貸物件は、集合住宅ではなく、戸建です。
オーナーもしっかりした人でした。
しかし・・・
6年の期限付きで借りた私への依頼者家族。
私が呼ばれたのは、そこの家族が住み始めて2年が過ぎた頃でした・・・・
つい最近行ってきたのですが、実は昨年の段階で依頼されていたのですが、何故か気乗りせず、数回に私お断りのメールを返していました。
私が気乗りせずに行きもせずに断るなど、滅多にない事なのですが、その方の依頼は、その数少ない分類に属する気が伝わってきたのです。
何で気乗りしないのか、わからなかった。
怖い?いや・・・
このお話を読んで、皆さんもなぜ私が行きたくなかったかが分るかも知れません。
7月に入りそのメールは来た・・・・
「井口さん・・・対面鑑定お願いします。
家も見てもらいたいのですが・・・」
「桜井さん(仮名)・・・またメールくれましたが、諦めていませんでしたか?」
今考えると大変失礼な発言でしたが、この時には、それをも上回る嫌な予感がありました。
続く
2007-08-18
シングルベッドのはずが 14
「消えた・・・」
「消え・・・たですか?」
「うん・・・上がったと思う。」
「はい・・・私も今 温かい空気を感じました。」
「ふーっだな・・・成功ですね。やってみるもんですね。」
私はどっと疲れを感じた。
しかし、しっかりと意識して、成仏させることが出来たのだ。
これが私の初めての浄化・・・成仏させると言う事が、出来るようになったきっかけであった。
今でも忘れない・・・高知での体験であった。
続く
2007-08-17
シングルベッドのはずが 13
「さあ・・・いきますよ・・・」
私はそう言うと、印を結び始めた。
この時私は、両手から不思議な力があふれてくる事を感じた。
今までには感じた事がない力だった。
イメージを変えただけなのに、同じ手から出てくる気が変わる・・・・
柔らかい光に包まれる私の両手・・・
その手を三ツ矢さんの霊体の体に向い差し出した。
まるでその光の玉が生き物のように三ツ矢さんの体を押し包んだ・・・
光の玉にくるまれた三ツ矢さん。
「井口さん・・・気持ちイイ・・・熱くない・・・苦しくない・・・とても楽になって行く。」
「三ツ矢さん・・・・本来のあなたの魂には傷はついていません。傷ついたのはあなたの体だけだったのですから・・・いま あなたの魂を・・・体から引き離しています。今しばらくの我慢です。」
「これで楽になれるんだな・・・ありがたい」
それから時間にすると3分ほどだったろうか・・・
「これであなたの魂は、浄化されます。
成仏の機会をえました。さあ 上がってください。」
私はそう言うと徐々に手のひらを上に押し上げていった。
「ありがとう・・・井口さん。信坊・・・助かったよ・・・」
そう言い残して光の玉はシュッという音とともに消えた。
続く
2007-08-16
シングルベッドのはずが 12
「困らせていますか?すみませんです。」
「いや・・・・それ程の事もないんですがね」
私は自分の言った言葉を自分で否定した。
ここは期待に沿った事を、全力でやってみるしかないようだ。
「おじさんは、僕に上げてもらいたいらしい・・・自信は無いんだけどね。」
「それですか・・・困らせている事は・・でも私も出来ると思います。井口さんなら」
「期待大ってことですか?あはは・・・
やってみますよ。」
私はそう言って、おじさんの霊を見た。
「すみません・・・お名前を教えてください。」
「私に名前は 三ツ矢 孝と言います。」
「三ツ矢 孝さんですね?分りました。これから浄化させます。」
私が突然名前を名乗ったので、神村さんは驚いた・・・
「おじさんの名前だ・・・まだ言ってなかったですよね・・・」
驚いている神村さんを、目で笑いながら私は見た。
「三ツ矢さん・・・胸の前で手を組んでください。両手を握りしめるように・・・そうです。」
私はこの時、自分の力を信じた。イメージを信じた・・・
まずはそれが大事な事を、私は知っていた。
続く
2007-08-16
シングルベッドのはずが 11
「この時間になると、毎夜彷徨ってきていたんですね?」
「ええ・・・誰かに頼りたかった・・・もう辛くて・・・助けてください。」
「助けてくださいと・・・言われても。」
私は正直どうして良いものかどうか迷っていた。
この段階で私は、成仏させられる能力はまだ自信がなかったのです。
浄化させると言っても、どちらかと言うと若さに任せた除去の方をメインにしていたからだった。
「あなたには私を上げる力を感じます。慈愛が伝わってきます・・・必ず出来るはずです・・・・」
霊に勇気つけられてる自体が滑稽である。
「はあ・・・・僕に出来ますか?」
「信じてください・・・自分を。そして私を助けると言う気持ちを、強く持ってください・・・念じてください・・・」
「井口さん・・・悲しい気持ちが伝わってくるのですが・・・おじさんが、悲しい気持ちになっていませんか?」
我々の会話は、神村さんには聞こえないが、おじさんの気持ちは伝わってきたようだ・・・
「うーん・・悲しいと言うより・・・私を困らせている・・・そう言う感じかな?」
私は神村さんに正直な気持ちを伝えた。
続く
2007-08-15
シングルベッドのはずが 10
「これから・・・その声を聞きます。
具体的にどうして欲しいかを聞いた方が早いように思います。」
「お願いします・・・・」
私は両の手で印を結び、集中してサーチを始めた。
それから 3分くらいたっただろうか。
「神村さん・・・見つかりましたよ。おじさんでしょう?名前は・・・倉持 健次郎 さんです。」
「・・・・おじさんです・・・間違いなく。その名前は井口さんにはお話していませんでしたから・・・倉持・・・おじさん。いや・・・健おじさん・・・」
「さっきは水をありがとう・・・生き返ったような気持ちだった・・・初めてだったよ・・・私の希望を聞いてくれて、すぐに水をくれたのは・・・あんただけだ。」
「さすがにびっくりしましたよ・・・私だって。振り返ったらいるんですから」
「普通は振り返っても気がつかないし、薄気味悪いって感じる程度だから・・・こちらも驚いたよ。」
ここからは 私の通訳を通しての会話です。
「おじさん・・・俺だと。わかる?」
「おうおう・・・神村んとこの信坊だな?分るさ・・・このホテルでよく俺の事を守ってくれていたもんな・・・見てたさ。」
「おじさん・・・俺・・・どうして良いか分からないまま・・・でも・・・でも」
「十分してくれていたさ・・・でもな・・苦しくて、喉が焼けるし・・・水を飲みたかった。この時間になるとな・・・」
「そだね・・・火事になったのもちょうど今頃だもんな・・・」
そういって時計を見たら時刻は2時40分くらいだった。
私が部屋を飛び出したのが 1時30分くらいだったはずだ。
「神村さん・・・火災は 1時半ころ?」
「そうです・・・その通りなのです。」
続く
2007-08-13
シングルベッドのはずが 9
「井口さんを・・・なぜかそのような力が有るような人と思ったからこそお話したのです。
もちろん確信なんか何にも無かった・・・でも・・・そう思わせるものがありました。
もしかしたらおじさんが会わせてくれたのかも・・・と今は確信しました。だからどのようなお話でも大丈夫です。」
神村さんの目をみて、嘘はない輝きを感じた。まっすぐな・・・眼をしていた。
「分りました・・・まず・・・私はサラリーマンです。しかし その裏の顔として霊関係をいじっています。」
「霊関係と言いますよ・・・」
「霊の除去や浄化です・・・・声を聞き、希望を聞き・・・霊をさとし、誘導する。
そのような事です。」
「やはり・・・そう言う人もいるんだな・・・と井口さんを見ていて感じました。フッとですが・・・・」
そう言うと神村さんは満面の笑みを浮かべた。
続く
2007-08-13
再度のご連絡です
念の為のご連絡・・・
以前の個人メールで私にご連絡いただいていた皆様に・・・
パソコンメールアドレスが変わりましたので、以前のアドレスに送っても、こちらに来ません。
もし ご連絡を取りたい場合は、御面倒でも依頼のところから入ってきてください。
ご迷惑お掛けします。
2007-08-12
シングルベッドのはずが 8
私の出来る事・・・
おじさんの霊体が、不成仏霊になって今も苦しんでいる・・・
成仏できないという事は、死んだ時の苦しさや痛みや、恐ろしさなどをそのまま消せずにいるという事なのです。
成仏できる霊の場合は、生前にどんな病気や怪我があったとしても、霊になったとたんその苦しみから解放されるのです。
しかし・・・成仏できずにいる霊には、リセットはやって来ません。
ですから事故現場などや事件現場などで、オドロオドロシイ描写で霊が確認されるのです。
苦しい・・・痛い・・・辛い・・・助けて
そのような苦しみを訴えかけてくるのです。
まさに今このホテルにいる不成仏霊も、やけどの痛みや苦しさや、猛烈なのどの渇きなどを訴え続けてくるのです。
「井口さん・・・井口さんに聞くのは変かも知れませんが、何故か聞いたら答えが見つかりそうに思えるので、聞きます。
浴槽に水を張った後、どうしたらおじさんは癒されますか?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「変な質問でしたね・・・失礼しました」
「神村さん・・・これから私がする事を、おかしな事だと思わないと、約束してもらえますか?」
「ええ・・・すべて受け止める自信があります。」
続く
2007-08-12
シングルベッドのはずが 7
神村さんが104号室の鍵を開けた。
104号室・・・私が今日泊まっている部屋が404号室・・・
まさしくその一番下の部屋にあたる。
土地に問題があるとしたら、この部屋が一番強く影響が出ているはずだ。
「ガチャ・・・」
部屋に入ったと同時に私は思わず声を出してしまった。
「この部屋は・・・客室としては使っていないのですね?」
「はい・・・私がオーナーにお願いして、安く長期契約させてもらってます。」
「なるほど・・・」
私の目の前に現れた光景は、何と表現したらいいのだろう・・・まるでお寺か・・・客商売だからお線香こそ焚いていないが、立派な祭壇から、中年の男の人の写真に、
お酒や果物まであがっている。
「この男の人だ・・・さっきの人は」
「やはり・・・この人がここで焼死したおじさんです。」
「この部屋は供養のために?」
「はい・・・あと、少しでも魂を鎮めてあげたくて・・・」
「そうですか・・・しかし神村さん・・・おじさんが一番欲しかったものは、お酒ではなく、大量のお水だったのです。それも浴びるほどの・・・ね。」
「水でしたか・・・・確かに。しかし考えもしなかったです。」
「ここは幸いにもホテルですよね?浴室がすぐにある・・・この浴室に水を一杯張ってあげてください・・・それが一番喜びますよ。3日にいちどくらいのペースでお水を張り替えてあげてくだされば大丈夫です」
「人間て愚かですね。すぐに供養だったらお酒だ 果物だ、お線香だと・・・一番肝心な事を、私は見落としていたのですから」
「神村さんに限ったことではないですよ。」
「明日からやります・・・というより今日からですね?今のこの時間を考えれば」
お水の手配をさせたので、私の出来る事は何かを考えた・・・
続く
2007-08-11
シングルベッドのはずが 6
私の話をじっとしたまま聞いていた神村支配人・・・
「まさしく・・・その通りです。ここにあったお屋敷は、私の親戚なのです。おじさんが犠牲になりました・・・・・
描写が・・・描写がそのままなんですよ。
全身大やけど・・・大やけどと言っても、実際はもう手遅れだったんですが・・・
苦しがっていました。1日だけしか生きていられませんでしたが・・・
末後の水だけでもと思っていたようなのですが、それもかなわず亡くなったそうです。その後にここの土地は売りに出されました。けっこう大きな土地だったようで、そのあといくつかのお店や会社が買い取り、何かしらを建てたらしいのですが・・・みな上手くいかず人手に渡り・・・点々と。今はこのホテルのオーナーが買い取り、このホテルを建てたのですが・・・そうですか・・・・地鎮祭を・・・ちゃんとやるという約束だったんですが・・・確かに私がこのホテルに勤めてからも、おじさんは彷徨っているようです。何とかしてあげたかった・・・でもどうにも出来なかった。せめて私がここに勤めて、ささやかな供養をしてあげていました。ご覧になりますか?104号室を?」
「104号室を?ええ・・是非。」
「行きましょう・・・不思議ですね 井口さんは。普通ならこんな話を聞いて、この時間に104号室を見に行きましょうなんか言われたら、冗談じゃない!と思うはずなんですが・・・それを井口さんは・・・」
「僕には義務があるように感じるんですよ」
「義務・・・ですか?」
「そう・・・僕を頼ってきてくれたと思っていますから・・・」
「井口さんを待っていたのかも知れませんね・・・私もそう感じました。」
「見に行きましょう!104号室を」
「はい・・・お願いします。」
神村支配人の顔が、パッと明るさを取り戻した。
続く
2007-08-11
sシングルベッドのはずが 5
「それでは私の感じるままをお話します」
この時の状況は、大変おかしい感じがしました。
まるで神村支配人は、私がしている裏の仕事を分かっているのではないかと思うくらいに、神妙な顔つきでした。
なぜなら、宿泊帳には、会社員と明記している私に対してなのですから・・・
「まず・・あの部屋に出てきた男の人は、全身焼けただれていました。そしてそれに伴い全身から相当な高体温を発していました。はく吐息までもが熱を感じさせました。 これを察するに、あの男の人は焼死した死者ではないかと思います。
そしてその場所が・・・このホテルの建つ前のこの場所・・・おそらくこの場所にあったお屋敷で火災があり、その時に・・・年齢的に考えれば、その家のご主人ではないかと思いますが、この場所に縛られています。
ただ・・・この霊体は危害を加えるではなく、威嚇するわけでもなく・・・ただ 本当に苦しくって成仏したくてしょうがないと思っている、かわいそうな霊だと思います。先ほどは水が飲みたいとの要求でしたので、コップに入れた水を差しだしたら、一気に飲み干して、それで消えました・・・しかしその魂は成仏させられた訳ではありません。ただ・・・苦しくなると部屋に現われるという悪循環になってしまっているのではないですか?」
一気にここまで話すと、私はコーヒーを一口飲んだ・・・
続く
2007-08-11
シングルベッドのはずが 4
フロントマンはこう言った。
「何故だか貴方には本当の事を言わなければいけないように感じてしまいます。何でだか分りません・・・でも・・・供養と言う言葉が頭の中に浮かんでくるのです」
そう言ってフロントマンは、フロントの奥にある控室に私を招いた。
コーヒーを出してくれながら、しきりに不思議な気分だと言っている。
「挨拶遅れました・・・私はこういうものです・・・」
そう言って名刺を差し出した。
「神村 信也と言います。一応このホテルの支配人をしています・・・とは言ってもこの程度のホテルですが・・・」
そう言って笑った。
「私の名前は井口清満と言います。まあ チェックインの名前でわかると思いますが。」
「井口さんのおっしゃる通りだと思いますが、もう一度井口さんの感じる事を教えてください。いえ 疑うわけでは無いのですが、私もこのホテルの利にならない事を話す訳ですから・・・すみません。」
当然な話だろう・・私は職業を名乗っていないのだから・・・でも この時私は、サラリーマンの名刺しか持っていない身分だったから仕方のない事なのだが・・・
「分りました・・・私の感じるままを言わせてもらいます。」
そう言って私は、コーヒーを一口口に含んだ。
続く
2007-08-10
シングルベッドのはずが 3
男が消えて、コップの中の水が、見る見るうちに減って行った・・・
この頃はまだ私も若く、経験と言う意味では少なかった時期ですので、さすがにびっくりしてしまいました。
それでも落ち着くと慌てて服を着替えて、フロントに降りて行った。
もちろん確かめるためだ・・・
「すみません・・・404号室の井口ですが・・・」
仮眠をとっていたのだろうホテルマンが、眠たそうな顔で現れた。
「どうしました?」
「404なんですが・・・あの部屋・・・何かありましたか?」
「お客様・・・ご心配はありませんよ。あの部屋では何もありませんから・・・お疲れになって夢でも見られたのでは?今日は暑いし寝苦しさが手伝って・・・」
妙にフロントマンは落ち着いていた。
そこで私は切り口を変えてみた。
「ずばり言います・・・私の部屋に焼死した中年の男性が出たんですよ・・・水をくれと・・・これどう思います?私がここまで細かく 狂言を言う必要もないし、夢をここで語るほど馬鹿ではないつもりです」
少しフロントマンの顔が変わった・・・
「焼死・・・ですか。」
「そうです・・・相当苦しかったようですね。」
「お客様・・・本当にあの部屋では何もないんですよ・・・あの部屋では・・・」
「ただ・・・正直に申しまして、末尾に4がつく部屋に宿泊される方から、同じようなクレームは、過去に数件いただきました。」
「4号室?縦並びですか?このホテルは?」
「はい・・・きっちり縦に並んで建てられています。」
「確かに私も、部屋に入った時には、なにも感じなかった・・・しかしそこに出た」
「お客様は・・・霊感がお強いのですか?」
「ええ・・・普通の人よりは多少・・・」
「そうですか・・・それじゃあ 別のお部屋をご用意させていただきます。霊感がお強ければ、なおさら辛いでしょうから」
「それはありがたい・・・でも、やはり土地ですか?このホテルの前に建っていたものの・・・・」
「その通りです・・・」
フロントマンは、702号室のキーをよこしながら言った。
続く
2007-08-09
シングルベッドのはずが 2
ウトウトし始めた時だった・・・
熱い息使いが、私の首の後ろに浴びせられた・・・
荒い息使いも同時に始まり、ベッドの周りだけがものすごく温度上昇を起こし始めたように感じた。
「ハア ハア ハア・・・・」
思わず私は後ろを振り返った!
振り返った目の前にいたのは、真っ赤に焼けただれた、瞼さえも焼け落ちてしまい、大きく目玉が見える目を、むき出して私を見つめていた。
さすがに私はベットから、ガバッという勢いで起き上がった。
そしてベッド脇に立ち、部屋の電気を点けた。
今まで私が寝ていたシングルベッドに、横たわる人間がいた・・・
これも焼けただれた手が空間をつかむように私に伸ばされた・・・
「何だ!!何が言いたいんだ?」
「み・・・水を・・・くれ・・・」
「水?わかった 待っていろ・・」
そう言うと私はバスルームに飛んで行き、コップに水を注ぎ、急いでベッド脇に置いた。
「さあ・・・水だ・・・」
そう言った私の目の前で、コップの中の水が減って行った。
入れてきた水の3分の1ほどが減った段階で、止まった。
「ありがとう・・・ご・ざいます・・・ありがとう・・・」
そう言い残して消えた。
その男の消えた後のベッドには、確かに誰かが寝ていたであろう窪みがしっかり出来ていた・・・
続く
2007-08-08
NEW シングルベッドのはずが・・・
この話はショートなんですが、私が以前 高知で経験したお話をご紹介します。
私は月に一回、四国出張をしていました。
その日は高知市内で一泊する予定だったのですが、何かの会が開催されているらしく、どこのホテルも満員でした。
こんな事はめったにないのですが、私は仕方なく、少し薄汚れた、暗い感じの知るホテルに落ち着きました。
食事を兼ねて、外で少し飲んで帰ってきた私は、シャワーを浴びると、さっさとベッドに横になりました。
少し本を読みながら、いつの間にか寝てしまっていたようです。
私はホテルに泊まると必ずすることがあります。
よく壁に飾ってある絵・・・この裏側。
またベッドの下や、備えてけの机の引出しの裏側。
このあたりを念入りに調べる事を必ずするのです。
なぜなら、何かあったホテルや部屋であれば、だいたいお札が貼ってあるものなのです。
しかし・・・この日に限って私はその確認を怠ったままベッドで睡魔にいざなわれてしまったらしいのです・・・・
時間は夜中の2時30分頃・・・
突然の寝苦しさに目覚めた私は、横向きのままぼんやりした視線を前方に向けていた。
その時だった・・・ベッドがなぜか後ろ側が沈み込む感じがした・・・
まるで誰かがベッドに乗ってきたような沈み方だった・・・
「あれ?」
そう思った私は、左手で後ろ側を探ってみた。
小さなシングルのベッドなので、すぐに逆側のヘリに指が触れてしまう。
「気のせいか・・・」
そう思ってまたウトウトし始めたときだった・・・
続く
2007-08-08
足首を握りしめる「手」 40
その後、私は斉藤さんからの招待で、何度かそのお店に顔を出した事がありました。
お店に出ているママの顔が、まるで別人のように見えるのは私だけでしょうか?
やはりあの時の・・・龍門氏を呼んだ時の顔が、憑依されたものの顔だったのでしょう・・・
斉藤さんが声を掛けてきた・・・
「井口さん・・・あの後、このお店がすごく明るくなったとか、内装やったの?とか聞かれるぐらいなんですよ・・・内装なんか壁紙一つ何にも手をつけていないのにですよ?驚きです・・・寮の方も苦情の一つも出なくなりましたし・・・本当に井口さんのおかげです。」
「それは良かった…確かに私から見ても明るく見えますよ。いい店だ。」
「私は井口さんより少し長く生きていますが、あの時に見た事は、この先においても一生見る事がない光景だったと思います。世になかには人では計り知れない所での戦いがあるのだとも知らされました。そして戦える人たちがいる事も・・・今日はゆっくり楽しんでいってください。あなたはこのお店の超VIPですからね。」
「なんか照れくさいな・・・それから龍門クンのその後は何か知っていますか?」
「ああ彼ですか?あの後私を訪ねてきて、前払いで払っていた報酬を、すべて返してきました。これから関西方面に行って、もう一度頑張ってみると言ってました。」
「関西方面?彼のキャラには合わない方面だけど・・・大丈夫かな?」
「こちらには井口さんがいるから嫌だそうです。自分のヨワッチイ所を見てしまった人がいる所じゃ、落ち着かないと・・・まあ彼独自の表現でしょう。井口さんには晃さんと言うね。」
そう言ってマネージャーは笑って戻って行った。
この体験をした時が、今から10年ほど前でしたから、彼はいま35歳くらいになっているでしょう。
連絡はとっていません・・・それが彼の健在を表していると信じています。
共同作業・・・本当に稀な事です。文の中でもあったとおり、霊能者やサイキッカーは、ライバルには手法は見せないものですから・・・もちろん途中で口を挟むことも基本的にしたくはありませんから・・・
どこかで龍門氏を見かけたら、井口が会いたがっていたと・・・テストをしてやると言っていたと伝えてください。
完
2007-08-07
足首を握りしめる「手」 39
龍門は、自分の掴まれた足に、十字架を巻きつけた。
そして胸の前で十字をきった!
私はその横で、錫杖を振り鳴らした・・・
「ガシャン ガシャン ガシャン!!」
「神よ・・・現世に迷いし悪気なる魂のこの者を、汝の命(めい)により浄化し、汝の足もとにひれ伏させたまえ・・・
煌々たる天の光により、消滅せしめり」
「シューッ・・・・」
「煌々たる光が、龍門の足首に巻いた十字架を起点に包み込んだ・・・」
断末魔のような最後の痙攣をして、音を立てながら消えた・・・今度こそ・・・本当に・・・
「これで・・・これで本当に終わりですよね?」
龍門は肩で息をしながら、私の顔を見上げた。
「ああ・・・これで終わりだと思う。しかししつこかったな・・・」
「はい・・・やはり一人でやらずに良かったと・・・自分の考え方に間違いはなかったと今 あらためて思いました・・・」
「私でもそう思う・・・一人でなくてよかったよ。」
「井口さん・・・ご謙遜ですよ。井口さん一人なら、もっと時間短縮出来たと思います・・・申し訳ないと思います。」
「話を聞くような奴らだとは、はなから思わないからな・・・しかし私でもサキエママの中に入っている奴が本体だとは思わなかったよ・・・さあ・・・サキエママの体の続きだ・・・急ごう!!」
「そうでしたね・・・でも、そちらは井口さんにチェンジです・・・」
「おいおい・・随分あっさりと頼むじゃないか・・・」
「もう・・・エネルギーが残っていません・・・恥ずかしながら・・・」
「確かに君の力の解放の仕方は、粗すぎるからな・・・制御がまだ出来ないから、余分な力を放出してしまっていたから・・・1の事に10の力を使えば、タンクは空っぽにもなるさ・・・」
そう教えて私はサキエママの体に向かった。
それから10分くらいしただろうか・・・サキエママが意識を取り戻した。
今回は、精神障害にまではなっていなかったが、一応病院に少し入院させることになった。
病院では一通り検査し終わった見解は、
「何をしたらこんなに弱るものなのか・・・」と不思議がってた。
医学では理解できない事は、たくさんあるものなのです・・・
続く
2007-08-07
足首を握りしめる「手」 38
龍門は、サキエママの額に銀の十字架をかざした。
回復系には、カトリック系の聖なる力の方があっているはずだ・・・
「おかしい・・・井口さん!ママが目覚めません・・・」
「何だって?長い時間あいつの器にされていたので、それだけ生命エネルギーがうしなわれているのか・・・精神障害が残ってしまうかも知れないな・・・」
「止めてくださいよ、井口さん。それじゃあ僕の立場が・・・」
「その通りだ・・・君がサキエママの体に、奴を誘導したことが原因だ。」
「分っていますよ・・・責任は感じます。」
「じゃあ 何とかしろよ!」
「・・・・・・・・・・」
「時間が建てば経つほど危険値が増すぞ」
「井口さん・・・力を・・・力を貸してください・・・」
その時だった!サキエママの体の蔭から、緑色の手が現れて、龍門の足首をつかんだ
油断していた龍門は、みっともなく尻もちをついた。
「まだ居やがったのか?!しつこい奴だ」
そう悪態をついている間にも、龍門の体はズルズルとサキエママの体の蔭へ引き込まれていく・・・
「龍門クン、もう一度君の額に意識を集中してみろ!」
「さっきは偶然出来ただけで・・・でもやってみます!」
「井口さん・・・龍門さんの足首が、ママの体の中に消えていきます・・・」
斉藤さんも終わったと思った瞬間に見た この光景に驚いてしまったようだ。
「急げ!龍門クン・・・侵食されるぞ。奴は道ずれにしようとしているんだ。」
私はそう言うと、普段はあまり使わない、錫丈と五鈷杵を出した。
(錫丈は、托鉢のお坊さんがよく持っている、先が金属で、6つの輪っかが付いていて、音を出すものである)
五鈷杵は、密教法具で、剣を表す攻撃時に使うもの。)
続く
2007-08-06
足首を握りしめる「手」 37
初めてサキエママの体から、ぶれて見えた霊体の実体・・・
その霊体は賢く、サキエママのままで攻撃を仕掛けてくる・・・このままではとても厄介な状態であった・・・
龍門クンの一撃が、霊体に衝撃的なエネルギーを与えたのだった。
「龍門クン!そのまま奴を引きずり出せ!勝負はその一瞬だ!」
「神の極光の力を借りて、われ十字架に聖なる光の剣と化して、破魔の力と物理的な力を、同時に与えたまえ・・・」
龍門はサキエママのちょうど頭の10センチほど上をひと薙ぎした。
それと同時に崩れ落ちるサキエママ。
残されたようにそこに立ち尽くす悪霊。
「お・おのれ〜。よくもおれの憑依体を・・心地よかったものを・・・」
「お前はどこまでも腐った心の持ち主なんだ・・・」
「俺は生前・・・強姦を繰り返して死刑になった程の、ぶるいの女好きさ・・・
高崎のお山が俺の住み家だったんだ・・・
もしかするとお前の妹も・・・俺が味見をした中に入っていたかな?」
「俺を怒らせようとしても無駄だ・・・お前と妹は、時代的交差はない・・・強がるのはよせ・・・」
「急に大人びたような事を言うじゃねえか・・・生意気な小僧だ」
「俺の名前は龍門 慎二・・・よく覚えておけ!」
そう言って一気に龍門は、銀の十字架を振り下ろした。
「が・・がはっ・・・やりやがるな。まだおれの精神は死なん・・・すぐに蘇るぞ!待っていろ・・・」
二つに分かれながらも融合をしようとする霊体・・・
「それは困るので、私がとどめをさす!」
私は融合し始めた緑の体に、手をかざし、念を貯めた気・・・念法で輪を描いた。
次の瞬間 その輪の空間は、一気に収縮して消えた・・・消滅したのだった。
後にはあの何とも言えない腐臭が広がっていた。
「あっ!井口さん・・・良いとこ取りだ!」
十字架を握りしめ、肩で大きく息をつきながら、龍門は悪態をついた。
「長引くのは良くない・・・それだけだ」
「そうですよね・・・長引くところか、こっちに残りの気が・・・残量ゼロをさしていましたから・・・やっぱり 危なかったですかね?まだまだ だな〜」
「君の仕事はまだ終わっていない・・・サキエママからきれいに除去してあげてくれ・・・・あいつの残留思念を・・・」
「人使いが荒いな・・・あははは わかりました。悔しいけどこちらの方が得意です」
続く
2007-08-05
足首を握りしめる「手」 36
スーツの両肩が裂けた・・・
しかし体までは届いていないようだ。
今までの彼であれば、あっさりと後退していただろうが、今の彼は、激情に身を委ねている怖いもの知らずの霊能者だ。
ある意味とても危険な存在でもある・・・しかし、そこは彼も、私がサポートについている事で、安心して暴走を始める事が出来るのだろう。
「しまった!」
龍門が叫んだ・・・悪霊を拘束する聖水の効力が、今の両肩への攻撃で外れてしまったようだ・・・
「甘いはな・・・ぐふふ・・・こんな聖水ごときで、俺の欲望の業火は消えやしないぜ・・・ぐふふ」
「そうはいかない・・・私がいる事を忘れられちゃ困るよ・・・」
念のために私の縛りもかけておいたのだ。
「なんだ!!お前たちは協力し合わない奴らのはずだ・・・今までほとんどの霊能者どもが、つまらない意地で歩調を乱して、逆におれの餌食になり、精神障害になった霊能者が多かった・・・なのにお前たちは・・・協力し合うのか?くそっ!」
「今日だけだ・・・今日はサービスデーなのでな。龍門くん やれ!!」
「サンキュウーですね・・・やっぱりまだ甘ちゃんか・・・修行が足りませんね。」
「これから修行すればいい・・・それよりも早く!」
「井口さん・・・今のまま攻撃すれば、サキエママの体や精神に傷がつく恐れがあります。その縛りを外してください。私がやります。」
「大丈夫か?本当に・・・」
「はい!必ず・・・」
「よし 任せた。」
私はそっと縛りを外した。それと同時に斉藤マネージャーに飛びかかる、着物姿のサキエママ・・・
「斉藤さん!しゃがんでください」
龍門は、斉藤さんに一声叫んで、踏み込んだ。
右手に握った銀の十字架から、白銀の光が伸びた・・・
それはまるで光の剣ように・・・サキエママの背中をないだ・・・
物理的ではない、聖なる光の剣・・・サキエママの実態には傷はついていない。
「ゴ・ゴ・ゴ・…グウ・・・グオー」
のけぞるサキエママ・・・その背中から緑色の悪霊の実態が、はじめてぶれて見えた。
「いまだ 行け!龍門クン!!」
「はい!!」
続く
2007-08-05
足首を握りしめる「手」 35
「龍門さん・・・駄目だ!君は神の教えを守ってくれ!!そしてその力でこいつらを退治して欲しい!妹さんもシスターを目指したんだろ?それなら尚更・・・」
「斉藤さん・・・ありがとうございます。俺ってそんなに悪い奴じゃなかったでしょう?・・・・でも・・・神に仕えようとした妹を・・・神は助けてはくれなかった・・・俺は何故?と何度も聞いてみたが、答えは返ってこなかった。答えを出してくれたのは、この化け物だったのが皮肉だが・・・」
そう言ってから龍門氏は、銀の十字架に、右手をかざした
「ハ〜ッ!!」
この時の気は、私から見てもまぶしかった・・・
彼のチャクラが光りだしたのを感じた。
額のチャクラだった・・・
おそらく自分でも気が付いていないはずだ。
龍門は、十字架についている長めの銀の鎖を、自分の右手に巻いた・・・そしてその手にきつく十字架を握った・・・
「くそーっ・・・あの水がおれの動きを止めてやがる・・・しかしそんなこけおどしは通じないぜ・・・」
悪霊は、ブヨブヨした両手を前に突き出し、その指を掻くように曲げた。
「グッ・・・」
龍門のスーツの両肩が裂けた・・・
続く
2007-08-04
足首を握りしめる「手」 34
本日は 33・34の二話ありますので
「お前!この水の中に何を混ぜた!先ほどの水とは違うぞ! くそ〜!」
苦しみもだえる霊体・・・
「この水には、井口さんの気を取り込んで混ぜた・・・私に一番足りなかった攻撃的な気だったんだ・・・何故なら神の教えは、救えだったからだ・・・お前たちのような者にさえ、神は救えと・・・俺はしかしその教えを守り続けた・・・だから止めを刺す事を得意とせず、対話方式オンリーできた・・・その甘さがお前のような奴を見逃してしまった・・・自分でも嫌になるよ・・・」
「龍門クン・・・今は気を乱すね!」
「大丈夫ですよ・・・これくらい何ともないです。おれの過去に比べれば・・・」
「お前は何でそんなにむきになる・・・俺はお前には何もしていないぞ!」
龍門は、霊体のそんな言葉は聞いていなかった。
「俺の・・・俺の妹は・・・レイプされて殺されたんだ!!」
「妹が?俺に何の関係がある・・・」
「俺の妹もシスターを目指していた・・・
そんな頑張り屋の妹が、ある雨の日の帰り道、1BOXカーに乗り合わせた、最初から獲物を物色していた奴らに目をつけられた・・・発見された時は山の方で全裸で見つかった・・・警察が言うには、死亡理由はとうしだったそうだ・・・まだ生きている傷ついた妹を、男たちは全裸で車から降ろし放置したようだ・・・鬼畜野郎たちだ!俺はこいつらを許さないと生きてきた。こいつらに復讐を誓った段階で、俺は神の教えに背くつもりだった・・・今回お前のことで自分のスタイルを変えることぐらい何ともない・・・躊躇もない!!」
「龍門クン!!」
「龍門さん・・・冷静に・・・」
斉藤さんも心配して叫んだ。
続く
2007-08-04
足首を握りしめる「手」 33
龍門氏が変わって行く・・・・
冷たく「霊だけを消す事が、今回の依頼ですから」と言い放った男から・・・
今私の目の前にいる霊能者は、どちらかと言うと私に似たタイプだ・・・
龍門は、ジャケットの内側に手を入れると、それぞれの指の間に、3本の小瓶が挟まれていた。
先ほど1本使った聖水の小瓶と同じであった。
「そんな物は俺には効かない・・・さあかけてみろ!」
挑発的な言葉を、着物姿のサキエママのまま、声だけ不気味な声に変って言うのだからまいってしまう。
「龍門クン・・・体はサキエママだから・・傷つけないように気をつけろよ」
「分かっています・・・」
そう答えると、指にはさんだ3本の小瓶の蓋を、器用に一斉に回して開けた・・・
「カラーン・・・カラン・・カラン」
「行くぞ・・・・これが効かないかどうか、お前の体で試してみろ!!」
龍門は、小瓶を指にはさんだ右手を、たすき掛けのように振りかぶって、斜めに振り下ろした!
「シューッ!!」
時間差で3本の小瓶の中身が、サキエママの顔から体に命中した・・・
「フォフォフォフォ・・・・効かぬは・・・こんな水は・・・聖水だと?寝ぼけ折って・・・・そんなもの・・・・?」
「効かないかどうか・・・これからさ」
龍門は、ジャケットの内側から、少し大きめの、銀の十字架を出した。
「おまえ・・・この中に何を混ぜた?先ほどまでの水とは違うぞ?!」
続く
2007-08-02
足首を握りしめる「手」 32
「井口さん・・・正直に言ってなかったことがあります。」
「何ですか?斉藤さん」
「実は井口さんに被害の話として、女の子が足首を握られて、指の跡などをつけられたり引きずられたりして、怖くて出ていくなりお店を辞めていった・・・と」
「・・・・・・・」
「実はそれだけの被害じゃないんです。半狂乱になった娘もいました。パンティまで脱がされて・・・何かに犯されたと。私も見ましたが、両方のモモにも指の跡がくっきりとありました。でも、周りの娘たちには何も見えないから、その娘が一人で一人で騒いで一人でブラやパンティまで脱いで、何やってんのよ!と思われて・・・辛かったと思います。ある意味みんなの前で犯された訳ですから・・・・・」
「おまえ・・・・それはやっちゃいけないことだぞ!!」
私より先に龍門が叫んだ!
「井口さん・・・こいつは俺にやらしてください!お願いします。」
斉藤さんの話を聞いたと同時に、先ほどまでの冷たいほどクールだった龍門氏が変わった・・・
話の中に、龍門の過去に触れる事でもあったのだろうか・・・
「ああ・・・今回は私がサポートしよう」
「ありがたい・・・心強いです!!」
続く
2007-08-01
足首を握りしめる「手」 31
「龍門クン・・・君はママの中の物を制御していると言ったけど・・・危険なようだ」
私の表情と物言いに、さすがの龍門も飛び退った
「斉藤さんも逃げてください!!」
私は隣で呆然としている斉藤さんに叫んだ!!
普通の人は、こういう時に理解できなくて厄介だ。
見た目はママのまま・・・
でもその中身が変わっていっている事を理解できないからだ・・・
「制御出来ていたはずなのに・・・どうしてだ!」
龍門は焦っていた・・・
私の手前かっこ悪いからだ・・・・
「大丈夫か?龍門クン?そいつは他の3体より、強いみたいだぞ?気がつかなかったか?」
「マジですか?本当だ・・・こんなに瘴気が強くなっている・・・
「お前などに俺は抑えられない・・・他の奴らは俺が作った影だ・・・俺は本体だからな・・・」
「あいつらは影?道理でぎぎーとかしか言わなかった訳だな・・・」
私は今気がついた・・・あいつらの手ごたえの無さを・・・
「俺は女が好きだ・・・犯して犯して犯しまくってやるんだ!!ひひひ・・・」
「それでこの部屋に住む女の子たちの足を引っ張ったり・・・」
「引っ張るだけじゃないぜ・・両足を持って、思い切り広げてやったりもしたさ・・・その時の女たちの恐怖に引き攣った顔がたまらねえ・・・ひひ」
「斉藤さん・・・こいつの声なら聞こえますか?こんなけ現生の欲望が強く残っている奴だから、生々しい気を持っているはずだから」
「はい・・・はじめは気のせいかと思ったんですが・・今ははっきり聞こえます・・・とんでもないやつだ・・・」
「何がとんでもないだ・・・お前たちが新しい女を勝手に補充して来るんじゃねえかよ」
続く
2007-08-01
足首を握りしめる「手」 30
自分の仕事は霊を消し去る事だけで、人を助ける事は、今回依頼されていない・・・
そう言い放つ 龍門。
「じゃあ 今 サキエママの中に居るものは、君に任せていいんだな?」
「できればついでにババーンと、やっちゃってくださいよ。」
「その中のものは、暴れたりしないのか?」
「抑えつけてあるつもりです・・・少しへんな神経の人みたいになっていますが」
それを聞いていた斉藤さんが
「井口さん・・・ママがそれじゃ困るんです。何とかしてもらえませんか?」
私はあらためてサキエママの方を見た・・
その私の眼が変わった・・・・
龍門クンもママに背中を向けているから気がつかなかったのだろう・・・・ママの表情の変化を・・・
続く