ホテルの部屋から窓の外を見ながら思案に暮れました。
「私たちがあの家に住む事を拒否していたのですね?」
「そうですね・・・ですからあの空虚感。なんともいえない空気が立ち込めていたのです。人が住んでいるのに無人の家のような感覚。私が最初に感じたことの意味でした。」
「それではもう私たちはあそこに帰ることは出来ないのですか?」
お母さんがすがるように聞いてきた。
「いえ・・・そんな事はありません。一時的な事の筈です」
私は振り返り、息子先生に電力会社に何度も聞いて下さいとお願いしました。
息子先生はもう一度ホテルから電話を掛けましたが、まだ原因不明ですとの答えでした。
時間は12時近くになっていました。
途方にくれるばかりでした・・・
「先生・・・今日はみんなでここに泊まる事にしましたから、ホテルに連絡します」
息子先生が時間も遅いし、停電が直る見込みがないと言うことで、泊まる決心をしたようです。
その時・・・そうかこれはリセットなんだ・・・
一度みんなをあの家から追い出して、反省を促すつもりなんだ・・・と私は漠然と思いました。
だから泊まる事を決め手からじゃなきゃダメだったんだ。
「リセットなら12時過ぎだな・・・」
私はそう言うと息子先生に、12時を過ぎてからもう一度電力会社に電話するように指示しました。
続く