私の胸にくっきり残った両手の手形・・・
痛みもある。
何よりもこんなにクッキリ手形が残る事自体凄い事だと思う。
私自身初めての経験でした・・・
さすがに全身鳥肌が立つ事を感じながらも、ポーカーフェイスを通す事が必要な状況・・・
「拒否されてしまいましたね〜。もう一度トライするのは、さすがに勇気が必要ですね」
「先生・・・無理しないで下さい・・・私たちには危害を加えないと言うならば、我慢して生活していきますから・・・」
そう徳丸さんはうつむきながら言った。決して本心でない事は、十分伝わってきました。
「危害を加えないのは今だけです。いずれ長い間、浮遊の霊でいたら、その正確は凶暴になってきてしまうでしょう。そうなると、貴方や可愛くて仕方の無かったお子さんにまで、無差別な危害を加える事になるでしょう。ですから・・・貴方の我慢は無意味なのです。少しきつい言い方ですが・・・ご理解下さい」
私のはっきりした物言いで、徳丸さんの迷いは消えたようであった。
「はい!主人はもう亡くなったのです。その主人がこの世に迷っているのであれば、それを助けてあげる事が一番だと思いました。生き返るのでなければ・・・」
毅然とした態度で奥さんは言った。
「そうです・・・ご主人を救ってあげましょうね」
そういうと私は、再び冷たく重い、鋼鉄のドアに向かって立った。
「さあ・・・行きますよ・・・」
取っ手をさっきよりも強く握り締め、がチャッと言う音をさせて、一気に引いた!