「奥さん・・・ご主人も聞いています。ご主人に聞かせるつもりでお話下さい。」
私は奥さんに、ご主人が立っている位置を示しながらそう言った。
「貴方・・・なんでこんな状況になったまで同じことを言うの?ワンパターンだね。不器用で古臭い考え方で・・・頑固で・・・わからずやで・・・自分勝手で・・・それから・・・えーっと・・・もう無いね。そんな貴方だから好きだったの!いつもそう言ってたよね?」
「井口さん・・・でしたよね?伝えて下さい。お前は本当に優しい女だったよって・・・苦労掛けてしまう事が気がかりで死に切れなかった・・・と」
「分かりました。」
そう言い私は奥さんにそう伝えた。
「苦労なんか・・・貴方だって死にたくって死んだわけじゃないんだし、もしかしたら逆だってあったかも知れないんだし・・・苦労なんか・・・気にしないでよ・・・井口さんのお陰で、貴方の気持ちが十分 分かったから・・・幸せよ。本当に 笑」
奥さんから、笑みがはじめて漏れた。
続く