部屋に上がった私は、その腐臭の元に向かった。
「この部屋か・・・?なるほど」
私はそこに奇妙な風景を見かけた。
入り口を入ってすぐの、入り口上の角に、小さいお札が張ってある事を見逃さなかった。
「なるほど・・・これが張ってあるという事は、まだ新しいな・・・この腐臭の元は・・・」
もう一度私は部屋の中を見渡した。
今度はさらに神経を集中させてみた。
すると・・・
「ひひひっ〜」
笑い声とも苦痛の声ともとれる声がしてきた。
そこには一人の男がいた。
つま先が畳から15cmほど浮き上がり、手はブランとさせ、首を傾げた・・・横に?・・・
少し普通の人間より首が長く、横に曲がっていた。
「お前がここの前の住人か?」
私はその男に話しかけた。
「違う・・・俺は・・・俺は前の前の住人だ!」
「って事は、私がここに来る前に、もう一人誰かが住んでいたのか?」
「ああ・・・たったの3週間くらいだがな・・・ひっひっひっ・・・逃げやがったぜ!」
「おい!お前は脅かしたのか?」
「脅かしたわけじゃない・・・死に切れないから、俺の話し相手になってもらおうと思って、話しかけただけだ・・・」
「性質(たち)が悪いぜ?お前!死に切れない?死にたいのか?消えたいのか?」
初めて私の問いに、その中にぶら下がる男の顔が変わった。
続く