さっきの叫び声の原因は、一体何だったのだろう?
「お風呂場で私が典子の肩や背中にお塩を掛けていたら、急にシャワーが止まったの・・・」
裕子が説明した。
それを聞いて宮部も
「うん・・・私も驚いたの」
「それで止まったと思ったら、私が持っていたお塩が入ったお皿を狙い撃ちするようにシャワーが急に出て、ホースがはずれ暴走したのよ・・・」
「まるで誰かがシャワーを持って、お塩を駄目にしようとしているように思えたくらい!」
宮部典子は、恐怖で肩を抱いたまま言った。
「粗塩を・・・か。とにかく二人とも、風邪を引くから早く着替えて」
「うん、分かった。いつでも逃げ出せるような洋服に着替えるね。典子にも貸そうか?」
「ううん・・・私はこれでいい。ジーパンだし。」
「塩を邪魔とする・・・という事は、やはり宮部の部屋のあれか・・・?」
「井口先生が電話で教えてくれなければ・・・間に合わなかったかも知れないな・・・」
「坂下・・・ドアの結界は?」
「大丈夫だ・・・それより加藤、その窓の下にも塩をまいた方が良いんじゃないか?」
「「裕子?良いか塩まいて・・・」
加藤が申し訳なさそうに言った。
「いいよ、どうせ掃除機掛ければいいわけだし。それより早くまこうよ!」
「ああ・・・分かった。」
加藤は窓に近寄り、窓の桟に塩がまきやすいように、勢い良くカーテンを開けた。
「・・・・・???!ウワーッ!!!なんだこいつ」
加藤が一気に飛びのけたその窓に、あの少し小さい男が張り付いて中を覗き込んでいた。
「ひひひ・・・」
「み〜つけた〜・・・ひひひ」
不気味な声が響いた。
その声は耳に聞こえてくるというより、頭の中に直接入り込んでくるような声に聞こえた。
続く