それから3日目が来た。
「坂下です!やった!!やりましたよ。井口先生」
井口の元に坂下君から電話が掛かってきた。
電話の向こうでの顔が浮かぶような、そんな電話であった。
「井口先生の助言通りに追いかけていったら・・・見つかりました。」
「そうか・・・今からすぐに行くから!何処にいる?」
「宮部さんの家に集まっています。それからここに今 目黒 貴子さんにも来てもらっています。」
「へぇ〜・・・本当にか?凄いじゃないか!直ぐに行くから待っててくれ・・・」
井口は坂下たちの下へ大急ぎで向かった。
追跡のあらましをお伝えしておきましょう。
(区役所に行ってここに住んでいた目黒家を調べたそうだ。大きいお屋敷であったお陰で、意外に調べられたそうだ。
お屋敷はほとんど焼けてしまったらしいが、お父さんと貴子さんは生き延びたそうである。お父さんはその時のやけどが原因で、2年後に亡くなってしまったそうだが、貴子さんは千葉のお医者さんと結婚されて引っ越されたようであった。それを調べ上げた事自体凄い事であったと思うし、なおかつ本人をそこに連れて来れた事にも、彼らの情熱を感じた。
本来 私の仕事だと思っていた領域だからである)</b>
井口はタクシーで宮部典子に家にたどり着いた。
「ピンポーン}
「はーい!井口先生のご到着よ!みんな〜」
明るい宮部典子の声であった。
そこには私の知っている4人と、三上さん・・・それに三上さんの記憶の中で見かけた女性・・・面影を残しているようだ。
「初めまして・・・この度はこのようなばかげた話に対して、ご足労願いまして・・・」
井口は目黒貴子に、丁寧に挨拶をした。
みんなも座りなおして正座をした</i>。 「いえ・・・この若い人たちの真剣さと熱意を見て、嘘ではないと感じました・・・それに・・・私もあの時の男の人に・・・一言お詫びをしたかったから・・・」
「うん・・・そうですね。これでお互いに一生解決しない問題から開放されるかもしれませんから。信じていただき私からもお礼を言います。おっ!遅れましたが私の名前は・・・」
「井口清満さんでしょ!もう何度この人たちから聞いた事か・・・笑。なんでも井口さんが私の嫁いだ先は医者か病院だから、それを調べろ!とおっしゃったそうで・・・それでなかったら見つからなかったと・・・そう何度も興奮気味に・・・大したものですわ。」
「恐れ入ります・・・」
井口はそう言って、4人の満足そうな顔を見た。
4人はそれぞれ大きくうなずいた。
「良くやったぞ!みんな・・・あとは私の出番だからな・・・・」
井口の一言に、宮部典子は泣き始めた・・・
「こんなに真剣に、人の為にやった事なかったから・・・嬉しくて嬉しくて・・・自分の事以上に・・・幸せ・・・グスッ・・・」
「良い敬虔だな・・・これも。これからその良いことの仕上げだから、良く聞いていて・・・良く見ていて・・・」
そう言って井口はこれから あの三上さんを目黒貴子さんに、感じられるようにしてみるといった。
続く
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