二人は1足の靴を探して、家の中を探索した。
「こちらのようですよ・・・強く感じますが」
私が指し示したのは、表にある車庫の方であった。
「そちらは車庫になってますから・・・まさかそんな所にはないと思いますよ?」
遠藤さんは場所的に可笑しいと反論してきました。
しかし私は、場所が何処であれ、感じた方向を示すだけなので、探す事を促しました。
「さあ・・・探してみましょう?」
「分かりました・・・一応。」
多少引っかかりの有る言葉が返ってきたが、私は気にする事はなかった。
なぜならば・・・私のいう事に、脈略や経過などは必要ないからです。
二人は車庫の中に入った。
「こちらの方向ですね・・・・」
私が右手の平をレーダー代わりに向けた先には、交換用の車のタイヤが2本積まれていた。
そしてその横に小さな段ボール箱が無造作に置かれていた。
「この箱?なに・・・・これ・」
遠藤さんはそう言うとその段ボール箱の中を覗いた。
「サッカーボールだわ・・・幹夫が遊んでいた・・・あれ?これ・・・・薄汚れているけど・・・3本のラインの入ったスニーカー・・・これ?まさか これ?」
「そのようですね・・・少し見せて下さい。」
私は遠藤さんからその靴を受け取った。
「これは左足用・・・それに汚れていますが、履いた形跡ではなく、ただ・・・ここに置かれっぱなしのために汚れただけのようですね。」
「はい!失礼しました・・・先生」
「早速洗ってあげて下さい。」
「はい!今すぐに。でも母は何でこんな所へ」
「仕方ありませんよ。使わない左足の分でしたから・・・捨てなかっただけ感謝ですよ。」
「分かりました・・・そうですね。こんな所じゃ分かるわけ有りませんでしたね。すぐに洗います。」
遠藤さんはそう言うとお風呂場へ向かった。その汚れた靴を持って・・・・
続く