「申し訳ありませんが・・・・ようはどこまで私の言葉を信じるかです。一角とはいえ掘り返すのです。もちろんお金も掛かりますし、大仕事にもなると思いますから・・・強要はしませんし、する気も有りません。ただ、私が呼ばれたからには、見えたことをお伝えする事が仕事です。」
私ははっきりと言った。
とても冷たいような発言に聞こえるかもしれないが、それだけは事実だからそう伝えるだけである。
「・・・・・・・」
お父さん、お母さん、遠藤さんの3人は、それぞれ無言でうつむいていた。
「遠藤さん・・・・それでは私の仕事はここまでです。仕事としては途中までなので、報酬の3分の1で結構です。」
私はそう言って席を立った。
「待って下さい!先生。」
遠藤さんが声を掛けてきた。
「あの・・・このままでは・・・家は?弟は?」
「それは私が今この場で答えなければいけないことですか?それは脅迫と同じになってしまうので、私には言えません。」
「分かりました・・・先生の言葉を信じます。」
突然お父さんが席を立ち上がってそう言った。
「お父さん・・・・・井口先生の言葉を信じてくれるの?」
遠藤さんがお父さんを見つめながら言った。
「だってな・・・幹夫の事を当てられた時点で、この人に頼らなければ、終わってしまうような気がするんだ・・・この家は。」
「お父さん・・・・」
「それに井口さんは、今回ここを立ち去れば、二度とここえは来てくれない気がする・・・」
お父さんは私の目を見ながらそう言った。
何の根拠だろうか・・・しかし、それはずばり当たっていた。
私には、二度目はないからだ・・・・
一度外れたタイミングは、簡単には戻らないからだ。
「お受けしても良いでしょうか?」
「はい!お願いします。」
続く