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お墓の復讐 18

2007-06-13

テーブルの上で、カタカタ動き出す一対の靴。

それは人に寄れば「気のせいだよ」で済まされてしまうかも知れないほどの、微妙な動きだったかも知れません。

しかし、その時 そこに居合わせた人たちにとっては、どうしても気のせいでは済まされない、靴の動きだったのです。

「これ・・・この靴・・・踊ってるよ?」
遠藤さんが拍子抜けするような感想を言った。
その状況下では、それしか言えなかったらしいのです。
「井口先生・・・この動きは?幹夫ですか?」

「そうです。幹夫君が皆さんに、靴を触って見せてくれているのです。」

「それで?・・・それで幹夫は喜んでいるのでしょうか?」

「はい・・・ニコニコしていますよ・・・」

「・・・・・・・・・」
遠藤さんもご両親も、声が詰まって何もいえなくなった。

「それでは・・・見ていてください。この靴を幹夫君用にしてから、彼に返してあげますから・・・」

そう言ってテーブルの上のスニーカーに向かって、再び印を結んだ。

「さあ・・・この靴は床に置きます。幹夫君・・・聞こえるか?この靴は君のものだ・・・左右揃えて君に返すよ。」

「幹夫!姉さんよ・・・ごめんね。時間が掛かりすぎだよね?本当にごめんね・・・・クッ!」

「幹夫・・・すまない・・・本当に可愛そうな目にあわせてしまって・・・この家のせいだ・・・いや 父さんのせいだ・・・許してくれ・・・・」

その時だった・・・今度はスニーカーはそのままなのに、フローリングの床を歩いてくる音がはっきりと聞こえた。

時折 キュッと、スニーカーが床をかむ音をさせながら・・・ゆっくりと歩いている音がした。

「歩けたね・・・両足で。幹夫君・・・・これで君はしっかりと両足で歩けるんだよ。」

私の目には、ニコニコしながら、どこかまだぎこちなくスニーカーをはいて歩く幹夫君の姿が見えていた。

                   続く

Posted by kiyoman 23:12:37 │Comments(0)TrackBack(0)

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言霊の伝言師

言霊の伝言師
名前 井口 清満
性別
自己紹介 霊関係の仕事に携わっていますが、中身はいたって普通の人間です。
どちらかというと、明るくてポジティブな人間です。
皆さんの期待しているような格好をしていませんし・・・笑
趣味 映画鑑賞
スポーツ
アート
出身地 東京都
居住地 東京都
好きな
食べ物
バナナ・あんみつ・お肉系・・・
ピーマンは大っ嫌いです!!

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