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お墓の復讐 19

2007-06-14

両足で、嬉しそうに歩く幹夫くんの姿を見て、私は最後の仕上げに入った。

「幹夫くん いいかな?」

「はい・・・もう・・・もう痛くないんですね?右足・・・両足で歩く事・・・出来ると思っていませんでした。ありがとう・・・」

「幹夫くん・・・お姉さんのお陰だよ。随分頑張ってくれたんだよ。」

「はい・・・見てましたから知ってます。姉さんにもお礼を言いたい。」

「そうだな・・・それじゃ、この写真たてを動かせるかな?君の手で・・・」

「やってみます・・・・出来そうです。少しなら」

「それじゃ、君の手で、その写真をお姉さんの方に向けてくれるかな?」

「はい・・・・・」

「遠藤さん!今の話を聞いていたと思いますが、幹夫くんは、貴方のお礼を言いたいと言って、今 必死に写真たてを、貴方の方へ向ける事によって、自分の存在と気持ちを伝えようとしています。見ていてください。」

「そうなんですか?・・・幹夫ったら・・・」

「頑張れ!幹夫。」
お父さんが叫んだ。

「幹夫!!もう少しよ・・・幹夫!」
お母さんも叫んだ。

その時写真たてが、僅かだがスッと動いた。

「やったね・・・幹夫くん。上出来だよ。」

「幹夫・・・本当にここに居るのね?ごめんね・・・時間が掛かっちゃって・・・もっと早く気がついて、井口先生にお会いしていたら・・・本当にごめんね。」

また写真たてが、今度はカタカタと震えた。

「幹夫くんは、そんな事は無いよ・・・感謝しているから・・・と言っていますよ。とても穏やかな顔だ。」

「ありがとう・・・・幹夫・・・それに井口先生」

「さあ・・・これから幹夫君を天上界に上げます。一度のチャンスですので、へまは出来ません。よろしいですか?」

「あの・・・幹夫が、私に最後に欲しかった物は何だったか 聞いていただけますか?」
お父さんが最後に声を張り上げて聞いて来た。

「実は・・・幹夫が死んだのは、もうすぐ誕生日だという矢先だったもので・・・プレゼントの話も・・・・途中だったんです・・・だから、せめて仏壇に飾ってあげたくて・・・間が悪くてすみません。」

「それ。。。大事な事ですよ。お父さん・・・幹夫くん・・・最後に君が欲しかった誕生日プレゼントは何だったのかな?」
私は幹夫君に向き直り、聞いた。

「僕がねだったのは・・・プラモデル・・・それもオートバイの・・・手しか使えなかったから、プラモデルでオートバイを作って、夢の中で遠くまで走っていけるかな?と思って・・・」

「お父さん・・・オートバイのプラモデルが欲しかったそうです。かっこいいヤツをお願いしますね」

「は・・・はい!オートバイか・・・そうか・・・歩く事ではなく、オートバイか・・・すぐに必ず」
お父さんは大きくうなずいた。
                  続く

Posted by kiyoman 22:45:36 │Comments(0)TrackBack(0)

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言霊の伝言師

言霊の伝言師
名前 井口 清満
性別
自己紹介 霊関係の仕事に携わっていますが、中身はいたって普通の人間です。
どちらかというと、明るくてポジティブな人間です。
皆さんの期待しているような格好をしていませんし・・・笑
趣味 映画鑑賞
出身地 東京都
居住地 東京都
好きな
食べ物
バナナ・あんみつ・お肉系・・・
ピーマンは大っ嫌いです!!
最近のマイブーム:もりそば・・・

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