「申し訳ございません・・・でも、先生に帰られては・・・我々も早く解決したいのです。」
「それはそちらの問題です・・・私はまだ何も聞いていないし、受けてもいない問題です。あしからず」
私としては珍しく強硬な姿勢でした。何故だかはいまだに分かりませんが、何か関わりたくない不快感が有った事だけは事実であった。
「分かりました・・・井口さんがそこまでおっしゃるなら仕方ありませんわ・・・他の霊能者の先生にお頼みしてみます・・・この度は 遠い所ご足労頂き、大変ありがとうございました。」
ママはあっさりと引き下がった・・・
他の優秀な霊能者を知っているのだろう。
それならそれで助かる。
間に入って斉藤マネージャーはどうして良いものか戸惑っている。
「サキエママ!!まったく・・・頑固なんだから」
「斉藤さん・・・ママが知っている霊能者とは、貴方はご存知ですか?」
「あっ・・・はい。私は少し気に食わない男の人なんですが・・・龍門 慎二 というまだ若い方です」
「龍門慎二(リュウモン シンジ)?まだ若いのですか・・・でも腕は確かなのでしょう。同業者の批判は禁物ですから・・・斉藤さん・・・貴方には私の名刺をお渡ししておきます・・・貴方の依頼ならお受けしまうから、何かありましたらお電話下さい。くれぐれも・・・ママからの依頼ではなく、斉藤さんからの・・・ですからね」
そう言って私は名刺を手渡した。
そして私達はこのビルをあとにした・・・
続く