私は受け取った塩を、うごめく緑色の霊体に向って投げつけた。
その時だった・・・通常なら何かしらのダメージを与えられるはずの塩に対して、憎悪むき出しの表情で私に襲いかかってきた。
わずかに私の顔の右側をかすめて通り過ぎた。
私はわずかに左に首をかしげて避けたつもりが、右頬が裂けてしまっていた。
斉藤さんやサキエママには、霊体の姿が見えないので、私の惨状は何かのマジックを見ているような驚きの表情を浮かべるしかなかったようだ。
ただ一人龍門氏を除いて。
その光景をみた龍門氏は、先ほど斉藤さんが手渡した塩の袋を確認して
「井口さん!やばいです!!これは粗塩しゃないです。ただの食塩です!!」
普通の人にしてみれば、粗塩と食塩での違いなどないように思われるかもしれませんが、徐霊に使ううえでは、まったくの別物なのです。
粗塩でなければダメージを与えるどころか、ただこちらの攻撃意識を見せるだけの敵対行為にしか見えないのです。
つまり・・・怒らせるだけなのです。
続く