龍門は、サキエママの額に銀の十字架をかざした。
回復系には、カトリック系の聖なる力の方があっているはずだ・・・
「おかしい・・・井口さん!ママが目覚めません・・・」
「何だって?長い時間あいつの器にされていたので、それだけ生命エネルギーがうしなわれているのか・・・精神障害が残ってしまうかも知れないな・・・」
「止めてくださいよ、井口さん。それじゃあ僕の立場が・・・」
「その通りだ・・・君がサキエママの体に、奴を誘導したことが原因だ。」
「分っていますよ・・・責任は感じます。」
「じゃあ 何とかしろよ!」
「・・・・・・・・・・」
「時間が建てば経つほど危険値が増すぞ」
「井口さん・・・力を・・・力を貸してください・・・」
その時だった!サキエママの体の蔭から、緑色の手が現れて、龍門の足首をつかんだ
油断していた龍門は、みっともなく尻もちをついた。
「まだ居やがったのか?!しつこい奴だ」
そう悪態をついている間にも、龍門の体はズルズルとサキエママの体の蔭へ引き込まれていく・・・
「龍門クン、もう一度君の額に意識を集中してみろ!」
「さっきは偶然出来ただけで・・・でもやってみます!」
「井口さん・・・龍門さんの足首が、ママの体の中に消えていきます・・・」
斉藤さんも終わったと思った瞬間に見た この光景に驚いてしまったようだ。
「急げ!龍門クン・・・侵食されるぞ。奴は道ずれにしようとしているんだ。」
私はそう言うと、普段はあまり使わない、錫丈と五鈷杵を出した。
(錫丈は、托鉢のお坊さんがよく持っている、先が金属で、6つの輪っかが付いていて、音を出すものである)
五鈷杵は、密教法具で、剣を表す攻撃時に使うもの。)
続く