一同はお寺へ向かう人が一人通れるくらいの裏道の坂を登って行った。
時間が時間なので緊張が走る・・・
明かりも少しの街灯の明かりだけだ。
周りには木が生い茂り、うるさい程の虫の声だけが響いた。
しばらくするとひらけた場所に出た。
公園のようだった。
お寺に公園・・・夜には不釣り合いな組み合わせだった。
「この左手がお堂で、右手に続く道が、鳥居方面です。」
お堂の周りが特に大きな木が自然に生い茂っていた。
私はお堂の方に歩いて行った・・・
「皆さんは私の後ろにいてください。前には出ないで・・・」
お堂の扉は閉め切られていた。
お堂の前に立った時だった・・・誰がのじっとりする視線を感じたのだった。
「おかしいな・・・随分生々しい視線だな・・・」
「先生!視線て?誰が見ているんですか?」
「お堂の裏側からの視線のように感じます。この裏はどうなっています?」
「この裏にはあまり我々でも行かないので・・・よく分からないのです。」
「そうですか・・・では行ってみましょうか?あっ!行くのは私だけで良いですから、皆さんはここにいてください。」
そう言って私は懐中電灯の明かりを頼りに、お堂の裏手にまわった。
なんとも懐中電灯の明かりが心細く感じた。
全体を照らすライトが欲しいと感じるほど、自然の気が覆いかぶさってくる感じであった。
続く