「私は普段は仕事は選ばないようにしていますが、貴方方のような裏の社会の方たちと関わる仕事は・・・選ばせて頂きたい」
「分ります・・・阿黒先生もそう言うだろうとそうおっしゃっていました。しかしこの案件に対してやはり井口先生の名前を何度もおっしゃられていました。ですから調べさせて頂きました。先生の事を・・」
「まさかそこに止まっている車でお出迎えですか?」
そこのは黒の大きめのベンツが止まっていた。明らかにスモークが張り巡らされて、堅気の人ではない人か、芸能人しか乗らないような車が止まっていた。
「う・・・ん。今から降りていきます。」
「無理行ってすみません・・・・」
「ええ・・・無理を言ってますよ、十分に」
マンションの下に降りて行った私を、3人の若い人が出迎えた。私よりも頭一つ大きな男たちだった。
あまりここの周りをうろちょろしないでください・・・住みにくくなる。」
私は無愛想に言った。しかしその言葉は全く無視されてしまったようだ。
「こちらです・・・さあ」
そういって例のベンツの後部座席に乗せられてしまった。それも私の両脇に男が挟むように座る。
「これでは拉致に見えますね・・・なんか嫌だな。」
「そうおっしゃらずに・・・煙草でもいかがですか?おい!先生にお勧めしろ!!」
前座席の助手席に先ほどの男が座り、振り返りながら若い男に言った。
どうやら一番偉いようだ。
私はこの段階で腹を決めた。
早く終わらせて、早く解放してもらおうと考えた。
「自分のタバコがありますから・・・」
そう言って私は自分のタバコを吸った。1mgの軽い奴だ。
「さあ・・・到着するまでの間、詳しく状況を話してください。」
「はい・・・分りました。」
続く