私の前を3人の若者は階段を降りた・・・
彼らも何度かは降りた事がある地下への階段だろうが、今日ばかりは勝手が違うのだろう・・・やけに慎重だ。
念のために上の部屋へのドアは閉めてもらったので、今は薄暗い電球だけが頼りの明るさだった。
「着きました・・・すぐに開けていいでしょうか?」
大幹という若者が震えた声で聞いてきた。
彼らにしても極度の緊張状態なのであろう。
仕方のない事だった。ここのお嬢さんが相手であるし、そのお嬢さんが恐ろしい力の主に変貌を遂げてしまっているのは、実際に見ているから・・・
その証拠に、3人ともどこかしらに包帯や絆創膏を貼っている。
私は3人を手で制止て、阿黒さんを見た。
「阿黒さん・・・準備はいいですか?」
阿黒が和服の袖から、ごっつい数珠を取り出しながら頷いた。
この人の癖は、無口になる事だった。
「さあ・・・開けてください。そして開けたら念のために貴方達は下がってください。危険かも知れないので・・・」
私は真っすぐドアを見つめながら静かに言った。
「き・危険なら下がれませんよ・・・俺達・・・怒られます!」
命令は絶対服従らしい・・・
「いや・・・私たちからの命令です。邪魔になるから・・・ねっ!阿黒さん?」
「そうだ・・・邪魔になる・・・心配するな。」
阿黒は3人にそう言って笑顔でうなずいた。
実際はホッとしたように顔を見合わせた3人だった。そして頷いて・・・
「それじゃあ・・・開けますから・・・」
ガチャ!ギギーッ・・・・・
ドアが開けられた。
続く