3人の若者は、言ったとおりにドアを開けたと同時に両脇に速やかにどいた。
そのドアから部屋の中に入った私と阿黒さんが見たものは・・・
とても人間とは思えないほど釣り上った目と、異様なほど隆起し盛り上がった背中だった。
大きく右手を振っただけで、そこにあったであろう木枠が砕けた。
その部屋は使用用途の都合上、木枠の簡易な牢屋のような作りになっていたようだ。
しかし今の一撃で、その使用用途は用をたさなくなってしまったであろう。
砕け散る太めの木枠・・・
ガコーン!!音とともに大きな振動だった。
「大丈夫ですか!!」
ドアの外からあの3人が叫ぶ声がした。
「痛っ・・・・」
避けたつもりが、腕に木枠の一部の破片ががぶら下がっていた・・・
「大丈夫か?井口さん・・・ここはわしが!」
「いや・・・大丈夫です・・・痛いのは事実ですが・・・これくらいなら・・・痛っ!」
破片を取り払いながら言った。
「深くはなかったので大丈夫みたいです」
その頃お嬢さんの様変わりした姿のものは、木枠の外れた所から、外に出てくるところだった。
「面倒だな・・・外に出たら。」
私は阿黒さんに、お嬢さんの気を引いていてもらう事を依頼した。
「よし・・・分った。」
阿黒さんはそう言って一歩前に出た。
それに反応するようにお嬢さんが小黒さんに向きなおった。
阿黒さんも並の霊能者ではないので、お嬢さんも気を引きつけられた。
私はその時飛んで来て落ちていた木枠を拾っていた。
ごつい数珠を両手に、その両手を突き出して気を送っていた。
お嬢さんがその阿黒さんに向かって、苦悩の表情を浮かべながら、まさしく跳躍をしようとした瞬間だった。
私はその拾った木枠を、両手に持ってお嬢さんに投げつけた!
跳躍しようとしていた瞬間、その両足部分に木枠が激突した。
それと同時に私は一気に念気を集中して右手の手の平から送った!!
続く