長い宴会が始まった・・・
私は周りを見回した。
落ち着いて良く見ると、周りには意外と屈強な感じの男たちがたくさん席についていた。
そして半そでから覗くたくましい腕には・・・見事な絵が描いてあった。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
これが私の気持ちだった。
目をギョロつかせて黙っている私に、河野さんが話しかけてきた。
「井口先生・・・今日は本当に失礼なお迎えをしてしました・・・許してやってください。」
そう頭を下げながらビールを注いで来る。
「いや・・・僕だけの力ではありませんよ・・・阿黒さんと龍門さんが居たから出来た仕事です。」
私は力なくそう答えた。
河野さんは私の話を聞いてから、龍門さんに向きを変えた。
「そう言えば貴方には初めてお会いしました・・・失礼ですが自己紹介していただけませんでしょうか?」
確かにこの質問は的を得ていた。
私もなぜ 彼女がこの家に駆け込んで来たのかは、不思議だった。
あの時はそれを考えている余裕がなかったから仕方ないが。
「あっ!はい・・・」
そう言って龍門小百合は座りなおし
「私の名前は 龍門小百合と言います。歳は21歳。巫女をやっていましたが、今はこの拍子木を使って、拝み屋をやっています。」
そう言って2本の拍子木を取り出した。
1本が少し斜めに切れて短くなっていた。
おそらくカマイタチのせいで切れたのだろう。改めてその威力を感じた。
「ここには阿黒さんから連絡もらって駆けつけました。それと・・・大阪に居る兄からも電話があり・・・急いで井口さんの助力をしろと言われましたので・・・・」
龍門さんは私をチラ見しながら言った。
「え・・・龍門が?そう言ったのか?」
意外な人物の話が出たのでびっくりした。
続く