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きつね憑き 29

2007-11-30

「・・・・・・」
私は少し考え事をしていた。
なぜなら・・・おそらく神社からは、必ず連絡があるだろうからであった。

ここのお嬢さんに憑いていた狐の力を考えたら、必ずいい仕事をするだろうから・・

その時、自分はどう対処すればいいのか。
2匹の妖孤を相手に、勝ち目があるのか。
そして私が懸念するのは、場所がお稲荷神社になる事だった。
相手の土俵で相撲をとることになる。

「悪かったの・・・井口さん。」
しおらしく阿黒さんが頭を下げてきた。

「いえ・・・阿黒先生が悪いんじゃないんですよ。話を聞いたら、他に2人も狙われているとの話・・・・自分の所の子供だけ助かったじゃ・・・こんな職業の人間ですが、子供の親として同じ心配をさせる訳にはいかないもので・・・私の考えに、阿黒先生が答えてくれただけです。すみません・・・でも井口先生・・・そん時ゃ自分たちで何とかします。先生を危険な目に合わせたりしませんよ」

ここの社長(おやっさん)が申し訳なさそうに言った。

「・・・・・・・・」
それでも私はまだ答えなかった。
「井口さん・・・おやっさんの言う通りです。俺らで何とかしますから、この場は楽しんでください。お願いします。これじゃ時間を引き延ばすために宴席を作ったみたいになっちまいますが・・・そんな作為はありませんでした。それだけは信じてください。」

河野さんがおやっさんを見ながらそう言った。
私は目の前のビールを一気に飲み干した。
それを見て河野さんはじめ、おやっさんも若い人達も、がっくり頭を下げた。
きっと私の行動が、一気飲みしてさあ帰ろうと言うポーズに見えたのだろう。

「井口さん・・・帰るの?」
龍門が私の顔を覗き込みながらそう言った。

私は大きな声で・・・焼酎が飲みたいな。それも芋焼酎を!」
そう言って空のコップを差し出した。

呆気に取られているみんな。
「おいおい・・・いいのか?井口さん?」
阿黒さんがびっくりして聞いてきた。
「もう少し飲みたい気分なんですよ。それじゃなきゃ・・・怖くて・・・ね。」
最後の ね の部分はにっこして言っていたと思う。
最大の強がりだっただろう。

「はい!芋ですね?おい!家にあるか?なきゃすぐに買って来い!!酒屋が閉まっていたら、飲み屋に掛けあってすぐに買ってこい!!」
おやっさんの一声に、2人の若者がすっ飛んで行った。
                続く

Posted by kiyoman 00:54:17 │Comments(2)TrackBack(0)

Posted by 井口です at 2007-11-30 10:55:02

なみさんこんにちは
昔の僧侶ではありませんから・・・笑
ストイックなのは精神だけで・・・・
それも普段は普通の人です。
それくらい切りかえれなければ、やっていけませんよ。
量は飲めませんが、好きですよ。笑

Posted by なみ at 2007-11-30 03:06:21

芋焼酎お好きなのでしょうか?
霊能者って何だかストイックなイメージ(お酒もお肉も口にしないような...無知ゆえの勝手なイメージですが)でしたのでお酒好きとしては親しみが持てて嬉しいです。
(本編が緊張感高まってるのに不謹慎なコメントしてスミマセン)

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言霊の伝言師

言霊の伝言師
名前 井口 清満
性別
自己紹介 霊関係の仕事に携わっていますが、中身はいたって普通の人間です。
どちらかというと、明るくてポジティブな人間です。
皆さんの期待しているような格好をしていませんし・・・笑
趣味 映画鑑賞
スポーツ
アート
出身地 東京都
居住地 東京都
好きな
食べ物
バナナ・あんみつ・お肉系・・・
ピーマンは大っ嫌いです!!

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