「早く見せてみろ!お前の言う、2人を殺していないと言う証拠を・・・・」
私はポケットの中をごそごそと探った。
それと同時に動きが鈍いながら身構えた孤宮・・・きっとまた私が何か不意打ちのように出すと思ったのだろう・・・
私の右手に乗っていた物は、小さな数珠だった。
一人目の孤地という狐と戦った時に握っていた数珠だった。
「この中に封印しています。そしてあの石造の頭の中に今の一人と・・・」
「言い逃れだろう?信用されたければまずこの 金縛りを解け・・・」
「・・・・・・・・・・」
私は返事を即座にできなかった。
その力を知るからこそ、もし金縛りを外した時に、襲われたら私だけの危険では済まされなかったからだ。
「俺を信じられぬか?」
こちらの不安を見透かしたように言ってきた。
「御意・・・」
「御意?とな・・・・これは面白い・・・そのような返事が返ってくるとはな。信じろ・・・今は」
見つめあった状態が続いた・・・
「孤地の悲鳴と苦痛が聞こえた・・・だから孤地にそのような苦痛を与えた奴に興味があった・・・罰を与えに向かう事を止めてまで戻ってみた・・・そうしたら、面白い奴らがいた。舐めていたのは我々が悪かった。油断もした・・・行者ではないお主らのような普通の人間だったものでな」
「私は普通の人間です。」
「普通の人間・・・か。なるほど・・・今の世行者は、お主のような容姿なのか・・・」
「私は普通の人間です。」
私は頑固にそう言い続けた。
「面白い奴よ・・・まあ 信じろ!」
私は壊れた残り部分にお札を巻きつけた石像に近ずき、お札に手を掛けた。
「井口!」
「井口さん!」
阿黒さんと龍門さんが叫んできた。
続く