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きつね憑き 49

2007-12-31

私はその場にしゃがみ込んでしまった。

「我々もその約束 しかと守らせます。誓っても・・・・」
阿黒さんが代わりに答えた。

「ああ・・・もう夜も明ける・・・久しぶりの今世で、疲れてしまったわ・・・さあ 頼むぞ・・・あの社の前に。」

「分りました。龍門さんはあの頭を持ってください。阿黒さんはこの数珠を・・・」

それぞれ指示を出し、薄れかける孤宮に向かってお辞儀をした。

薄れかかる狐の顔が、気のせいか柔らかくなり、少し笑顔に見えたのは私の気のせいだったのでしょうか・・・

それから一同は社に向かい、頭と数珠を並べてそれぞれの「封」を解いた。

すると・・・一度2匹の狐の形をとったと思ったら、すぐに消えた・・・
社の中に吸い込まれるように。

「終わった・・・・かな?」
私はすっかり疲れ切った顔で言った。

「ああ・・・これで・・・もう」
阿黒さんも社の中の薄暗い奥を見ながらそう言った。

「私たちの無知が招いた事なのね・・・」
龍門さんがしみじみとそう言った。

「ああ・・・本当に。だんだん世の中が変わり、こういう話を馬鹿な作り話だと思う 若者たちが増えて行く・・・全国でも起きて不思議のない話だったんだろうな」

「その時はその時さ・・・そうしたら井口さんのような人間が、各地で活躍する事だろう。」
阿黒さんが私の肩を軽く叩きながらそう言った。

その瞬間・・・あたりの闇は消え始めた。
どうやら夜が明けるようだ・・・長い一日が終わった。

「あっ!忘れていました。河野さん!送って行ってくださいね!」
私は現実に戻ってそう叫んでいた。

その一言で、そこに居たみんなが笑いに包まれた・・・

もちろんその後すぐに 社長は約束を守り、お稲荷様の石像を対で献上した。そして3人の若者に、境内の清掃をさせ続けた。
見張りの役目を兼ねて、河野さんが一緒に掃除をしたらしいから確かだろう・・・

本当に長かった・・・本当に。

Posted by kiyoman 00:36:57 │Comments(0)TrackBack(0)

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言霊の伝言師

言霊の伝言師
名前 井口 清満
性別
自己紹介 霊関係の仕事に携わっていますが、中身はいたって普通の人間です。
どちらかというと、明るくてポジティブな人間です。
皆さんの期待しているような格好をしていませんし・・・笑
趣味 映画鑑賞
スポーツ
アート
出身地 東京都
居住地 東京都
好きな
食べ物
バナナ・あんみつ・お肉系・・・
ピーマンは大っ嫌いです!!

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