振り返った私に ご主人が答えた。
「はい・・・顔はTVで見たことがあると思います。恐らく先生が見ている霊は、実は私の妹です。」
「妹さん?・・・・・あっ!そうか。聞いた事がありますね、確かに。」
「私よりも有名だったかも知れませんからね。彼女は・・・」
私は改めて霊の方を見た。
そこにその女性の姿は無かった。
「・・・・・・・・・・・・」
私は慌てて部屋の中を見回した。
その時、部屋の中の写真立てや鏡がバタバタと倒れた。
「何を荒れているんだ・・・出てきなさい」
「先生・・彼女は私を怨んでいるのです。仕方のなかった事とは言え、私が嘘をついた事に変わりは無かったのだから仕方ないけど・・・」
「その嘘とは?」
私は部屋の中の気に気をつけながら聞いた。
「はい・・・実は妹は 舞台の為に練習をしていました。しかし その開演数日前に突然妹は舞台上で倒れたのです。救急車で運ばれた妹の症状は・・・・・」
「症状は?」
「白血病でした・・・それも手遅れな状態な・・・」
「むごいですね・・・」
「はい・・・妹はTVで成功して、昔からやりたかった舞台の主演の夢が叶い、凄く張り切っていた矢先でした。」
「その・・・舞台は・・・西○劇場ですね?」
私は唐突に答えた。
「えっ!そ・その通りです。何で先生がそれを?」
「今 妹さんの声がそう答えましたから」
「妹が今 聞いているのですね?」
「そうです・・・だから正直にすべて話して下さい。後は私が伝えますから・・・」
ご主人は意を決したような顔をした。
続く