「○○さん・・・貴女は根っからの女優なんですね。でも 今はもうこの世には存在していない方なんです・・・悲しいけれど」
私は諭すように話した。
「はい・・・それはもう納得しました。安心してください。でも・・・」
「でも?」
「私の事を、忘れないで欲しいんです。みんなの心の中に残っていたい・・・そんな気持ちが・・・強くします。」
「貴女は良い女優さんでしたよ。僕もファンでしたからね・・・あっ!そうだ」
私はそう言ってご夫婦を振り返った。
「ご主人・・・ご主人は芸能界には顔が広いですよね?」
「あっ!は・はい・・・何とか・・・」
ご主人は驚いたように返事をした。
今日初めて会った私から、そんな事を言われた事が不思議だったのだろう。
「それから奥さんも・・・有名な女優さんなんだから・・・チカラありますよね?」
「はい!頑張ります・・・ですが何を?」
奥さんの質問は当然であった。
「どうです?彼女の・・・妹さんの・・・いや、女優 ○○ ○○の写真展なんか企画できませんか?」
「えっ?写真展ですか?」
驚きながらご夫婦は顔を見合わせた
「そうです。写真展です」
「あの・・・先生。実はちょうど企画していまして、打ち合わせ中なのです。渋谷のデパートの催事場で・・・でも、先生は知らなかったはずですよね?あっ・・知るはずないか・・・偶然ですか?」
「はい・・・偶然です。」
私はそう言って笑った。
なんせ今日 初対面だったのだから、これ以上驚かす事は止めにしました。
続く