昨日まではそこに無かった車・・・
しかし子供達にはそんな事はどうでもよかった・・・
新しい遊び道具が増えた・・・ただそれだけの事だったのだろう。
交通公園のようなもので、少し大人のような気持ちになって、その車の中に、物凄く興味を持ってしまう子供が、一人か二人いる・・・
その車のドアに、たまたま鍵が掛かっていなければ尚更であったであろう。
「おい!この自動車・・・ドア開くぜ?」
「本当だ・・・すげ・・・俺達の隠れ家だ!」
そう言って4人の子供達は大喜びで 車内に飛び乗った。
内側はまだ綺麗だったので、子供達は自分に家の車と同じように考えてはしゃいだ。
もちろんダッシュボードやらあちこちを全て探索した彼らは、なにも出てこない事に少し不満顔であったが、実際にハンドルを握った頃には、すっかりご機嫌になっていた。
そのハンドルの斜め上に、丸く内側に窪んだひび割れのガラス片が、この時にパラパラとダッシュボードの上に落ちてきた。
「すげ・・・これ宝石みたいだぞ・」
一人の子がその小さな破片をつまみ上げて言った。
「本当だ・・・俺ももーらい!」
そしてもう一人の子もつまみあげ みなポケットの中にしまった。
続く