それでも私の後ろから離れずに付いてくる一団
及び腰が少し可笑しい・・・
しかし この場合は笑ったらいけない。
車に到着した・・・
ナンバーは前も後ろも取り外されて無かった。
そして前に回った私は、そのフロントガラスに目が吸い寄せられた・・・
場所は助手席の方の真ん中より少し上・・・
クモの巣状にひび割れた真ん中に、ちょうど頭くらいのへこみがくっきり浮かんでいる。
車はまだ古くない・・・
白の某メーカーの 2000ccの乗用車である。
私は助手席に回った。
中は多少暗いので、よく見えないが助手席のダッシュボードの上を見る。
私はポケットからハンカチを出して、ドアノブをそっと掴みドアを開けた・・・
「先生・・・大丈夫ですか?」
小暮さんが聞いてきた。
いつの間にかみなさんは車をぐるぐる回って見ていた。
もちろん問題のフロントガラスも、顔をしかめながら見ている。
「大丈夫です・・・まだこの段階で警察に通報しても仕方ないですから、もう少し確認しましょう。指紋も気をつけていますから・・・」
「指紋・・・そこまで考えていたんですか?冷静だな・・・さすがだ・・・」
「犯人扱いが面倒ですからね。さあ 見てください。外からでは雨で流されてしまって、赤い・・・そう血ですかね・・・確認出来なかったので、中から見てみましょう。」
この段階でもガラス片(子供達の宝物)は私の左手の中に握られている。
「見てください・・・おそらく子供たちか・・・放置した人間がドアの開け閉めの時の振動で、ひび割れたガラス片が落ちたのでしょう・・・何片か赤いガラス片が落ちています。」
「本当だ・・・極 薄くだけど・・・ピンク色だ・・・恐怖のピンクですね」
みんなも覗き込むように寄って来たので、私は後ろに下がった。
続く