この家を、我が物顔でドカドカ 警戒もなく歩きまわる男の霊・・・
それとは逆に、乙部友子さんの夢に現れる幼い男の子・・・
そして祈りを捧げる女の子・・・
この家には少なくとも3人の霊が居る。
しかし・・・この家にはまだ不思議が沢山ある。
この土地・・・床下から感じるこのイメージ・・・
暗く・・・ジメジメとした・・・湿気。
何とも言えない臭気。
間違いなくこの3体の霊は、その事に関係があるはずだ・・・
しかし・・・壮大すぎて素直なイメージが現れない・・・
焦る・・・。
やはりその男の霊を何とかして捕まえ、その男から辿るしか無いのか・・・
「もう一度家の中を見て回っていいですか?」
「ええ もちろんです。お願いします。」
お母さんが言った。
私は立ち上がった・・・今度はこの部屋から探知出来るように集中した。
「逃がさない・・・」
玄関のあるスペースに出た。
上を見上げると吹き抜けになっていて、2Fから見下ろせる。
「井口さん・・・前に2Fから下を見たら、この観葉植物の所に人が立っていたのが見えたんです。」
友子さんが言った。
「ええ・・・いま貴女の靴の上に、男の子が立っています。」
「えっ?・・・でもそこです・・私のその靴の上に?怖い・・・」
「大丈夫・・・この男の子は危害を加えないから」
そして・・・
「この男の子は、こう言っています。早く僕を見つけて・・・と」
続く